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楽園編
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「レオナよ、それは間違いである」
フィリスは厳しく一喝した。優しい教皇ならば、寄り添ってくれるだろう。そんな期待は一瞬で打ち砕かれ、レオナの顔に絶望が浮かぶ。
「わ、私は誤っているとは思いません。セリオス様は私の命を救ってくださった方なのです。ともにいることが幸せにつながると信じています」
「それが間違いである。間違った歴史の上に重ねるものはすべて間違ったものになる。レオナはユーラスで、ステラサンクタとしての生き方を一から学び、過ちを正していかねばならない」
「何が間違っているというのですか……?」
「ベネット公爵家で育ったことが、運命を歪めてしまったのだ。すべての元凶とは言わぬが、その影響は計り知れない。ユーラスから出なければ、レオナが危険な目に遭うこともなかった」
ああ、そうなのか。とレオナは失望する。ユーラスにいたら、セリオスと出会うことはなかった。それが正しい道であると、フィリスは言うのだ。
「でも、私たちは出会ってしまったのですから、間違いであっても離れたくありません」
「エレノアもそのようなことを言った。戒律を破ってでもともにいたいと。熱心な訴えに、あのときの私は折れた。しかし、それが間違いであったと歴史が証明した以上、レオナの結婚を許すわけにはいかぬのだ」
「父と母の結婚が災いを招いたわけではありません。そうでなければ、私は罪の子として生涯、神に祈りを捧げるステラサンクタとして生きなければ許されないのですか?」
「それがレオナの幸せである。ユーラスのステラサンクタはエレノアやサイラスを恨んではいない。戒律を守ることの大切さを今一度、見直したのだ。ロエル同様、温かく迎え入れるであろう」
レオナは困惑しながら、セリオスのそばに寄り添い、彼の腕をそっとつかむ。すると、セリオスが胸に手をあて、軽く頭をさげる。
「恐縮ですが、教皇猊下、申し上げます」
そう切り出した彼は、顔をあげると、なぜかうっすらと笑んでいた。
「俺のうわさをご存知ないわけではないでしょう。俺は国王殺しを企て、もっとも厳しいと言われる氷嶺監獄から帰還した男です。ユーラスの戒律に興味ないのはもちろん、神など怖くないんですよ。なぜ怖くないか? 俺には神が必要ではない。恐れる価値もないと知っているからです」
レオナはぎゅっとセリオスの腕をつかむ手に力を込めた。いま、彼はどれほど恐ろしいことを口にしたのかわかっているのだろうか。
「セリオス殿も、ステラサンクタの平穏に興味はないと言うのか」
「そんなことは言ってません。ステラサンクタの保護に固執するあまり、教皇猊下は大切なものを見誤っておられるのではないか。そう進言申し上げています」
フィリスの表情は無に等しい。怒りを隠し、嘆きを秘める。そんな目で、セリオスを見つめ返している。
息がつまる。レオナはセリオスの腕にひたいを寄せた。セリオスがここで教皇と対立すれば、ふたたび彼は氷嶺監獄送りになってしまう。それだけは阻止しなければと思うのに、どうしたらいいかわからない。そのときだった。後ろから声がした。
「私もセリオス殿に賛同いたします」
いつからいたのか。レイヴンはベリウスとともに扉のそばに立っていた。
「レイヴンっ、何を言うのですか?」
レオナはあわてて叫ぶように言った。レイヴンまでフィリスに楯突くとは思っていなかった。
「言わせてください、レオナさん。15年前の戦争は唐突で不幸なものでした。しかし、私の父は戦争が起きる六日も前からユーラスに到着していたのです」
「どうしてわかったのですか?」
「ロエルさんが言ったではありませんか。神殿を訪れた者は記帳していたと。羊皮紙に記された父の名前を確認し、日付もわかりました」
「六日となると、長くユーラスにおられたのですね」
「なぜ、父は六日もとどまったのか考えました。父は弟の蘇生を望んでいましたから、フィリス教皇に会える時を待っていたはずです。それなのに、教皇はいつまで待っても会ってくれなかったのでしょう」
レイヴンがフィリスを見据えてそう言うと、ロエルが前に進み出る。
「ユーラスを訪れる者の多くは、大切な人を亡くし、蘇生を望む者です。そのような者たちに、ひとりずつ対応することはできません。そもそも、蘇生魔法は戒律により使ってはならないと決められているのです」
「またか、戒律ばかりだな」
セリオスは息をつくように言い、レイヴンは同調するようにうなずいた。
「父がユーラスを訪れた日に教皇に会えていたら、弟は蘇生できたかもしれない。戦争に巻き込まれることもなかった」
レイヴンは悔しそうに唇をかむと、さらに続けた。
「何が楽園ですか。あなたは古びた思想の中で生きる屍です。ステラサンクタを守るために封鎖したのは理解できたとして、それで救われなかった人々はどうなるのですか? 彼らの悲しみをあなたは知っていますか? 楽園は昔のように解放され、人々のために役立つ存在であるべきです。権力など持たない、ただただ慈悲深い存在であるべきです」
「レイヴン・カーライル、言いたいことはそれだけですか」
ロエルが厳しい声を発する。
「私はただ、かつての楽園のように、他者を助けるための光であり続けてほしいと願っているだけです。その楽園の主人である教皇が、我が子同様のステラサンクタであるレオナさんの望みを断ち、守るという大義名分で不幸にするのは間違っています。ここにいるのは神を信仰する者ではなく、偽善者の顔をした独裁者に違いありません」
「それ以上を言ってはなりません。何を言っても許される場所ではないんですよ」
ロエルが手を掲げると、聖なる光が揺らめいた。その光は裁きの糸のように伸び、まるで意思を持っているかのようにうねりながら伸びていく。レオナはとっさに、レイヴンとロエルの間に両手を広げて立ちはだかった。
「ロエルさん、やめてくださいっ」
「レイヴン・カーライルを許すことはできません」
ロエルが手のひらを前方へ向けた。するすると伸びる光はレオナをさけるようにうねり、レイヴンへひたすら向かっていく。
そのとき、セリオスがレオナの前に飛び出してくる。
「待て、ロエル。それ以上は手を出すな。フォルフェス騎士団の名のもとに命じる」
セリオスの声は冷静で、低かった。大陸最強と言われるフォルフェス騎士団。その名を、ロエルも知らないはずはない。騎士団に対抗するということはエルアルム王国を敵に回すということ。おそらく彼なら、それを理解しているはずだ。
レオナはフィリスへと目を移す。このまま、セリオスとロエルの対立を見過ごすならば、教皇はレイヴンを許さないということだ。慈悲深い教皇がそのような判断をするはずがないと信じている。
レオナが祈るように見つめたとき、フィリスはゆっくりと右手を掲げた。ロエルを止めようとしたのかは定かではない。しかし、一歩遅かった。ロエルはさらに光を増幅させた。
「セリオス殿がレイヴン・カーライルを守る必要はないであろうっ」
「聞け! レイヴンは我らの仲間である。崇高なるフォルフェス騎士団の一員である!」
フィリスは厳しく一喝した。優しい教皇ならば、寄り添ってくれるだろう。そんな期待は一瞬で打ち砕かれ、レオナの顔に絶望が浮かぶ。
「わ、私は誤っているとは思いません。セリオス様は私の命を救ってくださった方なのです。ともにいることが幸せにつながると信じています」
「それが間違いである。間違った歴史の上に重ねるものはすべて間違ったものになる。レオナはユーラスで、ステラサンクタとしての生き方を一から学び、過ちを正していかねばならない」
「何が間違っているというのですか……?」
「ベネット公爵家で育ったことが、運命を歪めてしまったのだ。すべての元凶とは言わぬが、その影響は計り知れない。ユーラスから出なければ、レオナが危険な目に遭うこともなかった」
ああ、そうなのか。とレオナは失望する。ユーラスにいたら、セリオスと出会うことはなかった。それが正しい道であると、フィリスは言うのだ。
「でも、私たちは出会ってしまったのですから、間違いであっても離れたくありません」
「エレノアもそのようなことを言った。戒律を破ってでもともにいたいと。熱心な訴えに、あのときの私は折れた。しかし、それが間違いであったと歴史が証明した以上、レオナの結婚を許すわけにはいかぬのだ」
「父と母の結婚が災いを招いたわけではありません。そうでなければ、私は罪の子として生涯、神に祈りを捧げるステラサンクタとして生きなければ許されないのですか?」
「それがレオナの幸せである。ユーラスのステラサンクタはエレノアやサイラスを恨んではいない。戒律を守ることの大切さを今一度、見直したのだ。ロエル同様、温かく迎え入れるであろう」
レオナは困惑しながら、セリオスのそばに寄り添い、彼の腕をそっとつかむ。すると、セリオスが胸に手をあて、軽く頭をさげる。
「恐縮ですが、教皇猊下、申し上げます」
そう切り出した彼は、顔をあげると、なぜかうっすらと笑んでいた。
「俺のうわさをご存知ないわけではないでしょう。俺は国王殺しを企て、もっとも厳しいと言われる氷嶺監獄から帰還した男です。ユーラスの戒律に興味ないのはもちろん、神など怖くないんですよ。なぜ怖くないか? 俺には神が必要ではない。恐れる価値もないと知っているからです」
レオナはぎゅっとセリオスの腕をつかむ手に力を込めた。いま、彼はどれほど恐ろしいことを口にしたのかわかっているのだろうか。
「セリオス殿も、ステラサンクタの平穏に興味はないと言うのか」
「そんなことは言ってません。ステラサンクタの保護に固執するあまり、教皇猊下は大切なものを見誤っておられるのではないか。そう進言申し上げています」
フィリスの表情は無に等しい。怒りを隠し、嘆きを秘める。そんな目で、セリオスを見つめ返している。
息がつまる。レオナはセリオスの腕にひたいを寄せた。セリオスがここで教皇と対立すれば、ふたたび彼は氷嶺監獄送りになってしまう。それだけは阻止しなければと思うのに、どうしたらいいかわからない。そのときだった。後ろから声がした。
「私もセリオス殿に賛同いたします」
いつからいたのか。レイヴンはベリウスとともに扉のそばに立っていた。
「レイヴンっ、何を言うのですか?」
レオナはあわてて叫ぶように言った。レイヴンまでフィリスに楯突くとは思っていなかった。
「言わせてください、レオナさん。15年前の戦争は唐突で不幸なものでした。しかし、私の父は戦争が起きる六日も前からユーラスに到着していたのです」
「どうしてわかったのですか?」
「ロエルさんが言ったではありませんか。神殿を訪れた者は記帳していたと。羊皮紙に記された父の名前を確認し、日付もわかりました」
「六日となると、長くユーラスにおられたのですね」
「なぜ、父は六日もとどまったのか考えました。父は弟の蘇生を望んでいましたから、フィリス教皇に会える時を待っていたはずです。それなのに、教皇はいつまで待っても会ってくれなかったのでしょう」
レイヴンがフィリスを見据えてそう言うと、ロエルが前に進み出る。
「ユーラスを訪れる者の多くは、大切な人を亡くし、蘇生を望む者です。そのような者たちに、ひとりずつ対応することはできません。そもそも、蘇生魔法は戒律により使ってはならないと決められているのです」
「またか、戒律ばかりだな」
セリオスは息をつくように言い、レイヴンは同調するようにうなずいた。
「父がユーラスを訪れた日に教皇に会えていたら、弟は蘇生できたかもしれない。戦争に巻き込まれることもなかった」
レイヴンは悔しそうに唇をかむと、さらに続けた。
「何が楽園ですか。あなたは古びた思想の中で生きる屍です。ステラサンクタを守るために封鎖したのは理解できたとして、それで救われなかった人々はどうなるのですか? 彼らの悲しみをあなたは知っていますか? 楽園は昔のように解放され、人々のために役立つ存在であるべきです。権力など持たない、ただただ慈悲深い存在であるべきです」
「レイヴン・カーライル、言いたいことはそれだけですか」
ロエルが厳しい声を発する。
「私はただ、かつての楽園のように、他者を助けるための光であり続けてほしいと願っているだけです。その楽園の主人である教皇が、我が子同様のステラサンクタであるレオナさんの望みを断ち、守るという大義名分で不幸にするのは間違っています。ここにいるのは神を信仰する者ではなく、偽善者の顔をした独裁者に違いありません」
「それ以上を言ってはなりません。何を言っても許される場所ではないんですよ」
ロエルが手を掲げると、聖なる光が揺らめいた。その光は裁きの糸のように伸び、まるで意思を持っているかのようにうねりながら伸びていく。レオナはとっさに、レイヴンとロエルの間に両手を広げて立ちはだかった。
「ロエルさん、やめてくださいっ」
「レイヴン・カーライルを許すことはできません」
ロエルが手のひらを前方へ向けた。するすると伸びる光はレオナをさけるようにうねり、レイヴンへひたすら向かっていく。
そのとき、セリオスがレオナの前に飛び出してくる。
「待て、ロエル。それ以上は手を出すな。フォルフェス騎士団の名のもとに命じる」
セリオスの声は冷静で、低かった。大陸最強と言われるフォルフェス騎士団。その名を、ロエルも知らないはずはない。騎士団に対抗するということはエルアルム王国を敵に回すということ。おそらく彼なら、それを理解しているはずだ。
レオナはフィリスへと目を移す。このまま、セリオスとロエルの対立を見過ごすならば、教皇はレイヴンを許さないということだ。慈悲深い教皇がそのような判断をするはずがないと信じている。
レオナが祈るように見つめたとき、フィリスはゆっくりと右手を掲げた。ロエルを止めようとしたのかは定かではない。しかし、一歩遅かった。ロエルはさらに光を増幅させた。
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