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デートとキスと、隠し子と……?
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5017号室のベッドで、陸斗さんは穏やかな表情をして眠っていた。
病院に運び込まれたと聞いた時には驚いた。連絡のなかった二週間、彼は多忙を極めていたらしい。
疲労が蓄積して、めまいを起こしたようだったが、点滴が効いたのだろう、真っ青だった顔色もずいぶんと落ち着いて、良くなっている。
点滴の量を確認する。もうすぐ終わりそう。乱れたブランケットを整えて、ベッドから離れると、病室のドアがゆっくりと開いた。
「木宮さん、遅くまでありがとうございます。もう帰られる時間でしたよね」
ボストンバッグをさげた園村さんが、ぺこりと会釈する。陸斗さんの着替えを運んできてくれたみたい。
「好きで残ってるだけですから、大丈夫です。園村さんもお忙しいんじゃないですか?」
「今日は善田工業で、フィットネスマシンの企画会議があったんです。陸斗さんが目覚めたら、書類にサインをいただかないといけないので」
ボストンバッグをさげる手とは反対の手で持つビジネスバッグを、園村さんは持ち上げてみせる。
「じゃあ、これもお仕事? プライベートとビジネスの境界線がわかりにくくないですか?」
「ああ、えぇ、大丈夫です。慣れていますから」
彼は気まずそうに眉を下げる。指摘されたくなかったのかもしれない。
「よかったら、カフェにいらしてください。陸斗さんが目を覚ましたら、お呼びしますから」
「それは、助かります。でも、木宮さんは?」
「私も、プライベートとビジネスの境界線に揺れてるみたい」
陸斗さんのそばにいたい。専属看護師としても、そばにいなきゃいけない。いろんな思いがそこにはある。
園村さんならわかってくれる気がして、ちょっと息を漏らして笑うと、彼もやんわりと微笑んだ。
「木宮さんのお仕事に対する姿勢には頭が下がります。いつも頑張っておられるので、とても尊敬しています」
「あ……やだ、尊敬だなんて……」
当たり前のことをしてるのに、手放しで褒められると恥ずかしくなる。素直に頑張りを認めてもらえた喜びが、ほおを赤くする。
「それでは、カフェで待っています。何かありましたら、電話ください」
照れる私に優しくほほえんだ園村さんは、ビジネスバッグを大切そうに携えて病室を出ていった。
彼の残したボストンバッグをテーブルの上に運ぶ。幸い、めまいも軽く、安静にしていたら良くなるとのこと。目覚めたら、帰れるだろう。
「沙月……」
呼ばれて振り返ると、陸斗さんが身体を起こそうとしているところだった。
「ベッド、起こしますね」
すぐにベッドの手元スイッチを操作する。ちょうど目線が合うと、彼はジッと私を見つめてくる。なんだかちょっと恥ずかしい。
「点滴、もうすぐ終わりますから。羽生先生に診てもらって、問題なかったら帰れますよ」
陸斗さんは点滴を眺めた後、「そうか」とつぶやく。
「修也が、大げさだなって言ってたな」
修也? 呼び捨てにするような仲だろうか。
「羽生先生とお知り合いなんですか?」
「小さい頃からの腐れ縁だよ」
「じゃあ、陸斗さんと羽生先生、園村さんはみんな、幼なじみなんですね」
「幼なじみ……か」
陸斗さんは小さくため息を吐き出すと、ふたたび見つめてくる。
わずかな沈黙が気まずくて、ずれたブランケットを直していると、そっと手を握られる。
点滴の針が刺さったその手で、私の指をもてあそぶように触れていく。
「痛いですか?」
「いや、全然。ずいぶん、寝てたかな」
「そうですね。今日はもうゆっくりされてた方がいいと思います。あっ……、園村さんが書類にサインが欲しいって言ってましたけど。忙しすぎて、身体が悲鳴をあげちゃったんですね」
「沙月」
私の話なんて聞いてないみたいに、彼は私の名前を呼ぶ。
「なんですか?」
「大したことなかったんだ。ちょっと立ちくらみがしてね。たまたま園村がいたから、病院に連れていくように頼んだ」
「園村さんがいてくれてよかったですね」
「そうじゃなくてさ。沙月に会いたくなって、園村に頼んだ」
「え……」
私に会いたくて……?
「沙月に、会いたかった」
もう一度、陸斗さんは繰り返すと、私の手を握ったまま、そっと引いた。ゆっくりと、彼の方に引き寄せられて、吸い込まれるように彼の腕に包まれた。
「点滴が、邪魔だな……」
ちょっと笑った彼の顔が近づいて、唇が重なった。驚いて、まばたきをする間に、離れた唇は、また重ねられた。
後ろ頭をなでられながら、唇は重なり続ける。優しいキスだった。真綿で触れるような、柔らかな。
まぶたを落とす。居心地が良くて、キスを受け止め続ける私の唇を、何度かついばんで、彼はようやく離れた。
「全然化粧もしてないのにな。やけに、きれいに見える」
「疲れてるんですよ……」
「そんなこと、ないと思うけどね」
くすっと笑う彼から、離れる。
「あんまり、からかわないでください」
本気になってしまう。
……なってしまったかもしれない。
婚約のフリしてるだけなんだから、私たちの間にキスなんて必要ないのに。
陸斗さんには冗談でも、私には冗談にもならない。
「園村ならよかったか?」
「え……?」
唐突な質問は、ずいぶん的外れで驚いてしまった。
どうして園村さんの話になるんだろう。
陸斗さんは、つらそうに眉をひそめる。
「園村はダメだ」
そう吐き出して、私の手を握る。
私が園村さんを好きだと思ってるんだろうか? でも、どうしてそんな勘違いをしたんだろう。
沈黙が続く中、もしかして……と、ハッとする。
二週間前、今のままじゃ男にモテないと言われ、私の頑張りをちゃんと見てくれる人がいつか現れるからいいと答えた。
さっき、園村さんは私に言ったんだった。頑張り屋の私を尊敬してるって。
あれを、聞いてた?
陸斗さんは、誰よりも傷ついた目をして、後悔するようにため息を吐き出す。
「園村は幼なじみじゃないよ」
「園村さんは同級生だって言ってましたけど……」
「そういう話じゃない。園村は、俺の叔父なんだ」
眉をひそめた。意味が、わからなかった。
「園村さんとは、同い年ですよね?」
「ああ。園村は小さい頃に母親を亡くして、兄弟のように育ってきた。俺はいつも、園村を超えられなかった。劣等感があるっていうなら、笑えばいい。でも、心のどこかで思ってたんだ。園村は叔父だから、俺が超えられなくても仕方ないってさ」
「叔父ってことは……」
陸斗さんは小さくうなずく。
「そうさ。園村は、善田惣一の息子だ。じいさんが不倫してできた子。園村の母親が死んだ後、じいさんは引き取るって言ったんだけどさ、ばあさんが大反対して、俺の母親が育てることになった」
だからか、と納得する。
善田惣一の息子夫婦、久博と夕美は、園村さんを大切にしてるみたいだった。あれは、秘書に対するものじゃなくて、育ての親としての愛情から来るものだったのだろう。
「双子みたいに育ってきたんですね……」
「昔は園村も、俺を弟みたいに可愛がってくれたよ。いつだったかな。物心がついて、惣一の息子だって知ってから、俺から距離を置くようになった。勝手に、劣等ぶるようになったんだ」
だから、嫌がらせしたんだ、私に……。
きっと、陸斗さんは園村さんを信頼してた。尊敬もしてた。愛情と嫉妬をうまく消化できなくて、どうにもならない園村さんへのいらだちを、私を使って形にした。
きっと、そう。婚約のフリをしようって言ったのだって、惣一への目くらましだなんて、嘘。
傷つくぐらいなら、やめておけばよかったのに。
悲しげな陸斗さんの手のひらに、手を重ねる。
「陸斗さん、疲れてるんですよ。私は園村さんを好きなわけじゃないし、陸斗さんにキスしてもらえて、嬉しかったです」
「……沙月」
「でも、私のこと好きじゃないのに、あんなことしたらダメですよ」
本気にさせておいて、今のはなかったことにして欲しいなんて言われたくない。
陸斗さんが何か言い出さないうちに、彼の腕に触れた。
「点滴、終わったから外しますね。すぐに羽生先生を呼んできます」
5017号室のベッドで、陸斗さんは穏やかな表情をして眠っていた。
病院に運び込まれたと聞いた時には驚いた。連絡のなかった二週間、彼は多忙を極めていたらしい。
疲労が蓄積して、めまいを起こしたようだったが、点滴が効いたのだろう、真っ青だった顔色もずいぶんと落ち着いて、良くなっている。
点滴の量を確認する。もうすぐ終わりそう。乱れたブランケットを整えて、ベッドから離れると、病室のドアがゆっくりと開いた。
「木宮さん、遅くまでありがとうございます。もう帰られる時間でしたよね」
ボストンバッグをさげた園村さんが、ぺこりと会釈する。陸斗さんの着替えを運んできてくれたみたい。
「好きで残ってるだけですから、大丈夫です。園村さんもお忙しいんじゃないですか?」
「今日は善田工業で、フィットネスマシンの企画会議があったんです。陸斗さんが目覚めたら、書類にサインをいただかないといけないので」
ボストンバッグをさげる手とは反対の手で持つビジネスバッグを、園村さんは持ち上げてみせる。
「じゃあ、これもお仕事? プライベートとビジネスの境界線がわかりにくくないですか?」
「ああ、えぇ、大丈夫です。慣れていますから」
彼は気まずそうに眉を下げる。指摘されたくなかったのかもしれない。
「よかったら、カフェにいらしてください。陸斗さんが目を覚ましたら、お呼びしますから」
「それは、助かります。でも、木宮さんは?」
「私も、プライベートとビジネスの境界線に揺れてるみたい」
陸斗さんのそばにいたい。専属看護師としても、そばにいなきゃいけない。いろんな思いがそこにはある。
園村さんならわかってくれる気がして、ちょっと息を漏らして笑うと、彼もやんわりと微笑んだ。
「木宮さんのお仕事に対する姿勢には頭が下がります。いつも頑張っておられるので、とても尊敬しています」
「あ……やだ、尊敬だなんて……」
当たり前のことをしてるのに、手放しで褒められると恥ずかしくなる。素直に頑張りを認めてもらえた喜びが、ほおを赤くする。
「それでは、カフェで待っています。何かありましたら、電話ください」
照れる私に優しくほほえんだ園村さんは、ビジネスバッグを大切そうに携えて病室を出ていった。
彼の残したボストンバッグをテーブルの上に運ぶ。幸い、めまいも軽く、安静にしていたら良くなるとのこと。目覚めたら、帰れるだろう。
「沙月……」
呼ばれて振り返ると、陸斗さんが身体を起こそうとしているところだった。
「ベッド、起こしますね」
すぐにベッドの手元スイッチを操作する。ちょうど目線が合うと、彼はジッと私を見つめてくる。なんだかちょっと恥ずかしい。
「点滴、もうすぐ終わりますから。羽生先生に診てもらって、問題なかったら帰れますよ」
陸斗さんは点滴を眺めた後、「そうか」とつぶやく。
「修也が、大げさだなって言ってたな」
修也? 呼び捨てにするような仲だろうか。
「羽生先生とお知り合いなんですか?」
「小さい頃からの腐れ縁だよ」
「じゃあ、陸斗さんと羽生先生、園村さんはみんな、幼なじみなんですね」
「幼なじみ……か」
陸斗さんは小さくため息を吐き出すと、ふたたび見つめてくる。
わずかな沈黙が気まずくて、ずれたブランケットを直していると、そっと手を握られる。
点滴の針が刺さったその手で、私の指をもてあそぶように触れていく。
「痛いですか?」
「いや、全然。ずいぶん、寝てたかな」
「そうですね。今日はもうゆっくりされてた方がいいと思います。あっ……、園村さんが書類にサインが欲しいって言ってましたけど。忙しすぎて、身体が悲鳴をあげちゃったんですね」
「沙月」
私の話なんて聞いてないみたいに、彼は私の名前を呼ぶ。
「なんですか?」
「大したことなかったんだ。ちょっと立ちくらみがしてね。たまたま園村がいたから、病院に連れていくように頼んだ」
「園村さんがいてくれてよかったですね」
「そうじゃなくてさ。沙月に会いたくなって、園村に頼んだ」
「え……」
私に会いたくて……?
「沙月に、会いたかった」
もう一度、陸斗さんは繰り返すと、私の手を握ったまま、そっと引いた。ゆっくりと、彼の方に引き寄せられて、吸い込まれるように彼の腕に包まれた。
「点滴が、邪魔だな……」
ちょっと笑った彼の顔が近づいて、唇が重なった。驚いて、まばたきをする間に、離れた唇は、また重ねられた。
後ろ頭をなでられながら、唇は重なり続ける。優しいキスだった。真綿で触れるような、柔らかな。
まぶたを落とす。居心地が良くて、キスを受け止め続ける私の唇を、何度かついばんで、彼はようやく離れた。
「全然化粧もしてないのにな。やけに、きれいに見える」
「疲れてるんですよ……」
「そんなこと、ないと思うけどね」
くすっと笑う彼から、離れる。
「あんまり、からかわないでください」
本気になってしまう。
……なってしまったかもしれない。
婚約のフリしてるだけなんだから、私たちの間にキスなんて必要ないのに。
陸斗さんには冗談でも、私には冗談にもならない。
「園村ならよかったか?」
「え……?」
唐突な質問は、ずいぶん的外れで驚いてしまった。
どうして園村さんの話になるんだろう。
陸斗さんは、つらそうに眉をひそめる。
「園村はダメだ」
そう吐き出して、私の手を握る。
私が園村さんを好きだと思ってるんだろうか? でも、どうしてそんな勘違いをしたんだろう。
沈黙が続く中、もしかして……と、ハッとする。
二週間前、今のままじゃ男にモテないと言われ、私の頑張りをちゃんと見てくれる人がいつか現れるからいいと答えた。
さっき、園村さんは私に言ったんだった。頑張り屋の私を尊敬してるって。
あれを、聞いてた?
陸斗さんは、誰よりも傷ついた目をして、後悔するようにため息を吐き出す。
「園村は幼なじみじゃないよ」
「園村さんは同級生だって言ってましたけど……」
「そういう話じゃない。園村は、俺の叔父なんだ」
眉をひそめた。意味が、わからなかった。
「園村さんとは、同い年ですよね?」
「ああ。園村は小さい頃に母親を亡くして、兄弟のように育ってきた。俺はいつも、園村を超えられなかった。劣等感があるっていうなら、笑えばいい。でも、心のどこかで思ってたんだ。園村は叔父だから、俺が超えられなくても仕方ないってさ」
「叔父ってことは……」
陸斗さんは小さくうなずく。
「そうさ。園村は、善田惣一の息子だ。じいさんが不倫してできた子。園村の母親が死んだ後、じいさんは引き取るって言ったんだけどさ、ばあさんが大反対して、俺の母親が育てることになった」
だからか、と納得する。
善田惣一の息子夫婦、久博と夕美は、園村さんを大切にしてるみたいだった。あれは、秘書に対するものじゃなくて、育ての親としての愛情から来るものだったのだろう。
「双子みたいに育ってきたんですね……」
「昔は園村も、俺を弟みたいに可愛がってくれたよ。いつだったかな。物心がついて、惣一の息子だって知ってから、俺から距離を置くようになった。勝手に、劣等ぶるようになったんだ」
だから、嫌がらせしたんだ、私に……。
きっと、陸斗さんは園村さんを信頼してた。尊敬もしてた。愛情と嫉妬をうまく消化できなくて、どうにもならない園村さんへのいらだちを、私を使って形にした。
きっと、そう。婚約のフリをしようって言ったのだって、惣一への目くらましだなんて、嘘。
傷つくぐらいなら、やめておけばよかったのに。
悲しげな陸斗さんの手のひらに、手を重ねる。
「陸斗さん、疲れてるんですよ。私は園村さんを好きなわけじゃないし、陸斗さんにキスしてもらえて、嬉しかったです」
「……沙月」
「でも、私のこと好きじゃないのに、あんなことしたらダメですよ」
本気にさせておいて、今のはなかったことにして欲しいなんて言われたくない。
陸斗さんが何か言い出さないうちに、彼の腕に触れた。
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