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お気に入りの画家
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一服しようと、飲み干して空になったマグカップを持って書斎を出ると、二階の廊下の窓から望める裏庭の光景に、違和感を覚えて足を止めた。
アトリエのそばにある駐車スペースに、いつもはない黒の自動車が停まっている。作品を運び出す予定でもあるのだろう。
佐那子はいつもベージュの車に乗っている。あれは搬入出用の車か。だとしても、一人で絵画を運ぶのは大変だろう。
「手伝ってやってもいいか」
急に思い立ち、リビングを通って裏口を出ると、アトリエへ向かった。
アトリエへ行くのは久しぶりだ。俺も幼少からアトリエで絵を描いて遊んでいたが、反抗期を迎える頃には疎遠になっていた。
アトリエで過ごした母との思い出はあまり覚えていないが、絵画に興味を持つきっかけになった場所なのは間違いない。
感慨深いものはあるが、なぜだか、佐那子が大事にアトリエを使ってくれているなら、それでいいと思えた。
レンガの小道を途中でそれて、アトリエの裏口へとたどり着く。
佐那子の後ろ姿を見つけ、声をかけようとした俺は、黒い車の後部座席に上半身を突っ込んでいる、革靴にベージュのパンツの男に気付いて、眉を寄せた。
佐那子ひとりじゃないのか。
男の後ろから、車内をのぞくような姿勢を取る佐那子の背後に近づく。その途端、男がいきなり上体を起こした。
「大丈夫、ちょうど入っ……」
男は佐那子を振り返ろうとして、俺を二度見した。一瞬、何が起きたのかわからないような表情をした男だったが、すぐに笑顔になる。
あいかわらず、人懐こく笑うやつだ。
「久しぶりだな、信太朗」
そう声をかけると、佐那子が「夏凪さんっ?」と、驚いて振り返る。ようやく、俺に気づいたらしい。
「夏凪ー、久しぶり。アメリカから帰ってきてたんだな」
佐那子の横をすり抜けて、信太朗は握手でも求める気かという距離まで近づいてくる。
こいつは昔から距離感が近い。嫌いではないが、誰からも好かれる人たらし具合が煙たい時もある。
正直、今もそれを感じている。
こんなところで、佐那子とふたりきりで何をしてるんだって、何をおいても問いただしたい気分だ。
「親父が入院したって聞いてな、帰ってきた」
内心、苦々しく思いながらも、おくびにも出さず、そう答えた。
「そっか。充寿さんのことは母さんから聞いててさ、心配してたんだ。もう、退院できそうなのか?」
信太朗は何も聞かされてないらしい。佐那子も、軽々しく神林家の事情を話したりはしないのだろう。
「そう長くはならないと思う」
「それならよかった。佐那子ちゃんがこの家でひとりなんて、それも心配でさ」
軽い衝撃を受けた。佐那子ちゃん、と呼んでるのだ。いったい、どういう関係なのだろう。
「もう俺がいるから心配無用だ」
そう言うと、信太朗の笑顔が一瞬固まって、ハッと何か気づいたような表情にみるみる変わる。
今ごろ、気づいたのか。広い屋敷とはいえ、同じ屋根の下で、俺と佐那子がふたりきりで過ごしていることを。
打算も何もなく、人柄の良さで生き抜くこいつは、本当に昔から計算が遅い。
「そ、そっか、そうだよな。夏凪と、そっか……」
わかりやすく動揺した信太朗は、佐那子へと視線を移す。
「さ、佐那子ちゃんは知ってるよね? 俺と夏凪がいとこだって」
「もちろん、知ってるわ」
佐那子はクスッと笑う。
神林家に暮らす以上、あまりにも当たり前で、知らないわけがないことを言う信太朗がおかしかったのだろう。
信太朗の母親は、神林充寿の実妹だ。父は5人兄弟だが、その中でも一番、神林家と交流があるのは、信太朗の実家の音無家だ。
俺と信太朗はよく遊んだ仲というわけでもないが、いとこの中では一番距離が近いとは思う。そうは言っても、すでに何年かぶりの再会だが。
「それで、信太朗はここで何を?」
いくら、佐那子が許可したといっても、勝手にうちの敷地に出入りするのはどういうわけか。
「あっ、夏凪は知らないんだ? 俺さ、佐那子ちゃんの仕事の手伝いしてるんだよね。ボランティアなんだけどさ。今日はこれから、お客さんのお宅にうかがって、絵画のセールス」
そう言って、車を指差す。どうやら、この車は信太朗のもののようだ。
「そんなことまでやってるのか」
「うーん、今日はたまたま。セールス先が友人宅だからさ。普段は、そうだな、展覧会があれば、搬入の手伝いするぐらいだよ」
「なるほど。無償で、ていよく使われてるわけだ」
「いじわるな言い方するなぁ。佐那子ちゃんが大変そうだから、俺がボランティアをかって出てるだけ」
あきれ顔の信太朗だが、無償でやる価値を感じているから手伝うのだろう。
「いや、信太朗も大変だなって思っただけさ」
「夏凪は昔から、言い方に悪意あるよなぁ。まあ、それが夏凪らしいっていえばらしいんだけどさ。俺も時間がある時しか手伝ってないから、そんなに大変ってわけでもないんだよ」
「仕事は?」
「デパートで店員やってる。平日は休みが取りやすいしさ、展覧会の搬入出は秋花さんと手分けしてやってるよ」
「また姉さんか」
「秋花さんの行動力はバケモノ級だもんな」
信太朗はくすくす笑ったあと、神妙な顔をする。
「でもさ、最近、佐那子ちゃんも忙しいし、ギャラリーと提携できたら、いろいろ違うと思うんだけどね」
「なるほど」
「あっ、そうだ。夏凪って、アート関係の仕事なんだろ? 秋花さんがそう言ってた気がする。佐那子ちゃんにどこかいいギャラリー紹介してやってよ。なーんか、佐那子ちゃん目当てのうさんくさいのが寄ってくるから、俺じゃあ、見極められなくてさー」
「うさんくさいねぇ」
ちらりと横目で佐那子を見る。
美人で華奢な彼女なら、下心のあるオーナーが寄ってくるのもわからないでもない。信太朗はボディガードをしてる気にもなってるのだろう。
「わかった。考えておく」
そう言うと、佐那子はびっくりした顔で俺を見上げた。
そんなに驚かなくてもいいだろう、と不満だが、俺が彼女にあびせた暴言を思えば、いまだに警戒されていてもふしぎではないか。
「ほんとか? 夏凪。あー、よかったなぁ、佐那子ちゃん。これからもっと活動しやすくなるよ。あっ、俺、そろそろ行かなきゃ。秋本さんちで、お茶をごちそうになる約束してるんだよ」
しゃべりすぎた、とあわただしく信太朗は車に乗り込む。
落ち着きのないやつだ。そんなので本当に役に立ってるんだろうかと疑わしくなる。
「ありがとう、信太朗くん。また連絡ください」
佐那子は運転席の窓をあける彼にそう言って、かわいらしく手を振る。デレデレする信太朗の横顔は、憎らしいほどに幸せそうだ。
「絶対、買ってもらえるからさ、売れたら連絡するよ。それまで、俺が大事に預かっておくから」
「うん、ありがとう。じゃあ、お願いします」
「行ってくるよ、佐那子ちゃん。夏凪も、またなー」
ドアから突き出した手をひらひらさせた信太朗は、驚くほどの安全運転でアトリエをあとにした。絵画を大事に扱う気持ちだけは伝わってくる。
「夏凪さん、昨日の今日で来られると思ってなかったので、まだ作品の用意をしてなくて」
信太朗を見送ったあと、佐那子は申し訳なさそうに頭を下げた。
「急いでないからかまわない。コーヒーでも飲もうと思って降りてきたら、見慣れない車があって来てみただけだ」
「あっ、そうだったんですね。充寿さんに許可を得て自由に出入りしてるのは信太朗くんだけなんですけど、夏凪さんにお話してなくてごめんなさい」
「そうだな。そういう話は前もって話してほしい」
男とふたりきりになるなんて、軽率すぎるだろう。相手が信太朗だから何もないんだろうが、今後も何もないなんて保証はない。佐那子は気づいてないのかもしれないが。
「わかりました」
「じゃあ、俺は戻るよ」
「あっ、夏凪さん、コーヒー淹れますね」
佐那子はあわててアトリエの戸締りをすると、屋敷に戻る俺を追いかけてきた。
一服しようと、飲み干して空になったマグカップを持って書斎を出ると、二階の廊下の窓から望める裏庭の光景に、違和感を覚えて足を止めた。
アトリエのそばにある駐車スペースに、いつもはない黒の自動車が停まっている。作品を運び出す予定でもあるのだろう。
佐那子はいつもベージュの車に乗っている。あれは搬入出用の車か。だとしても、一人で絵画を運ぶのは大変だろう。
「手伝ってやってもいいか」
急に思い立ち、リビングを通って裏口を出ると、アトリエへ向かった。
アトリエへ行くのは久しぶりだ。俺も幼少からアトリエで絵を描いて遊んでいたが、反抗期を迎える頃には疎遠になっていた。
アトリエで過ごした母との思い出はあまり覚えていないが、絵画に興味を持つきっかけになった場所なのは間違いない。
感慨深いものはあるが、なぜだか、佐那子が大事にアトリエを使ってくれているなら、それでいいと思えた。
レンガの小道を途中でそれて、アトリエの裏口へとたどり着く。
佐那子の後ろ姿を見つけ、声をかけようとした俺は、黒い車の後部座席に上半身を突っ込んでいる、革靴にベージュのパンツの男に気付いて、眉を寄せた。
佐那子ひとりじゃないのか。
男の後ろから、車内をのぞくような姿勢を取る佐那子の背後に近づく。その途端、男がいきなり上体を起こした。
「大丈夫、ちょうど入っ……」
男は佐那子を振り返ろうとして、俺を二度見した。一瞬、何が起きたのかわからないような表情をした男だったが、すぐに笑顔になる。
あいかわらず、人懐こく笑うやつだ。
「久しぶりだな、信太朗」
そう声をかけると、佐那子が「夏凪さんっ?」と、驚いて振り返る。ようやく、俺に気づいたらしい。
「夏凪ー、久しぶり。アメリカから帰ってきてたんだな」
佐那子の横をすり抜けて、信太朗は握手でも求める気かという距離まで近づいてくる。
こいつは昔から距離感が近い。嫌いではないが、誰からも好かれる人たらし具合が煙たい時もある。
正直、今もそれを感じている。
こんなところで、佐那子とふたりきりで何をしてるんだって、何をおいても問いただしたい気分だ。
「親父が入院したって聞いてな、帰ってきた」
内心、苦々しく思いながらも、おくびにも出さず、そう答えた。
「そっか。充寿さんのことは母さんから聞いててさ、心配してたんだ。もう、退院できそうなのか?」
信太朗は何も聞かされてないらしい。佐那子も、軽々しく神林家の事情を話したりはしないのだろう。
「そう長くはならないと思う」
「それならよかった。佐那子ちゃんがこの家でひとりなんて、それも心配でさ」
軽い衝撃を受けた。佐那子ちゃん、と呼んでるのだ。いったい、どういう関係なのだろう。
「もう俺がいるから心配無用だ」
そう言うと、信太朗の笑顔が一瞬固まって、ハッと何か気づいたような表情にみるみる変わる。
今ごろ、気づいたのか。広い屋敷とはいえ、同じ屋根の下で、俺と佐那子がふたりきりで過ごしていることを。
打算も何もなく、人柄の良さで生き抜くこいつは、本当に昔から計算が遅い。
「そ、そっか、そうだよな。夏凪と、そっか……」
わかりやすく動揺した信太朗は、佐那子へと視線を移す。
「さ、佐那子ちゃんは知ってるよね? 俺と夏凪がいとこだって」
「もちろん、知ってるわ」
佐那子はクスッと笑う。
神林家に暮らす以上、あまりにも当たり前で、知らないわけがないことを言う信太朗がおかしかったのだろう。
信太朗の母親は、神林充寿の実妹だ。父は5人兄弟だが、その中でも一番、神林家と交流があるのは、信太朗の実家の音無家だ。
俺と信太朗はよく遊んだ仲というわけでもないが、いとこの中では一番距離が近いとは思う。そうは言っても、すでに何年かぶりの再会だが。
「それで、信太朗はここで何を?」
いくら、佐那子が許可したといっても、勝手にうちの敷地に出入りするのはどういうわけか。
「あっ、夏凪は知らないんだ? 俺さ、佐那子ちゃんの仕事の手伝いしてるんだよね。ボランティアなんだけどさ。今日はこれから、お客さんのお宅にうかがって、絵画のセールス」
そう言って、車を指差す。どうやら、この車は信太朗のもののようだ。
「そんなことまでやってるのか」
「うーん、今日はたまたま。セールス先が友人宅だからさ。普段は、そうだな、展覧会があれば、搬入の手伝いするぐらいだよ」
「なるほど。無償で、ていよく使われてるわけだ」
「いじわるな言い方するなぁ。佐那子ちゃんが大変そうだから、俺がボランティアをかって出てるだけ」
あきれ顔の信太朗だが、無償でやる価値を感じているから手伝うのだろう。
「いや、信太朗も大変だなって思っただけさ」
「夏凪は昔から、言い方に悪意あるよなぁ。まあ、それが夏凪らしいっていえばらしいんだけどさ。俺も時間がある時しか手伝ってないから、そんなに大変ってわけでもないんだよ」
「仕事は?」
「デパートで店員やってる。平日は休みが取りやすいしさ、展覧会の搬入出は秋花さんと手分けしてやってるよ」
「また姉さんか」
「秋花さんの行動力はバケモノ級だもんな」
信太朗はくすくす笑ったあと、神妙な顔をする。
「でもさ、最近、佐那子ちゃんも忙しいし、ギャラリーと提携できたら、いろいろ違うと思うんだけどね」
「なるほど」
「あっ、そうだ。夏凪って、アート関係の仕事なんだろ? 秋花さんがそう言ってた気がする。佐那子ちゃんにどこかいいギャラリー紹介してやってよ。なーんか、佐那子ちゃん目当てのうさんくさいのが寄ってくるから、俺じゃあ、見極められなくてさー」
「うさんくさいねぇ」
ちらりと横目で佐那子を見る。
美人で華奢な彼女なら、下心のあるオーナーが寄ってくるのもわからないでもない。信太朗はボディガードをしてる気にもなってるのだろう。
「わかった。考えておく」
そう言うと、佐那子はびっくりした顔で俺を見上げた。
そんなに驚かなくてもいいだろう、と不満だが、俺が彼女にあびせた暴言を思えば、いまだに警戒されていてもふしぎではないか。
「ほんとか? 夏凪。あー、よかったなぁ、佐那子ちゃん。これからもっと活動しやすくなるよ。あっ、俺、そろそろ行かなきゃ。秋本さんちで、お茶をごちそうになる約束してるんだよ」
しゃべりすぎた、とあわただしく信太朗は車に乗り込む。
落ち着きのないやつだ。そんなので本当に役に立ってるんだろうかと疑わしくなる。
「ありがとう、信太朗くん。また連絡ください」
佐那子は運転席の窓をあける彼にそう言って、かわいらしく手を振る。デレデレする信太朗の横顔は、憎らしいほどに幸せそうだ。
「絶対、買ってもらえるからさ、売れたら連絡するよ。それまで、俺が大事に預かっておくから」
「うん、ありがとう。じゃあ、お願いします」
「行ってくるよ、佐那子ちゃん。夏凪も、またなー」
ドアから突き出した手をひらひらさせた信太朗は、驚くほどの安全運転でアトリエをあとにした。絵画を大事に扱う気持ちだけは伝わってくる。
「夏凪さん、昨日の今日で来られると思ってなかったので、まだ作品の用意をしてなくて」
信太朗を見送ったあと、佐那子は申し訳なさそうに頭を下げた。
「急いでないからかまわない。コーヒーでも飲もうと思って降りてきたら、見慣れない車があって来てみただけだ」
「あっ、そうだったんですね。充寿さんに許可を得て自由に出入りしてるのは信太朗くんだけなんですけど、夏凪さんにお話してなくてごめんなさい」
「そうだな。そういう話は前もって話してほしい」
男とふたりきりになるなんて、軽率すぎるだろう。相手が信太朗だから何もないんだろうが、今後も何もないなんて保証はない。佐那子は気づいてないのかもしれないが。
「わかりました」
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「あっ、夏凪さん、コーヒー淹れますね」
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