レディース異世界満喫禄

日の丸

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そのバカを嫌ってるよね!!

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衝撃の告白にあたしは言葉を失う。

この男はあたしがさっきキレた原因を体験していたからだ。

あたしは『あたしの家族が此処に住んでいてもし巻き込まれたとしたら【グリフォン】とやらを潰すまであたしは戦う事を選ぶ』と考えたがこの男はそれを体験し相手が『貴族』なのだ、だからこそ【グリフォン】とやらに所属していると言う。

・・・・・・・・・・・何を言ったらいいかわらない。



「お前の憎む貴族の名は何という?」



話を聞いていたディレスさんが縛られているナイフ男に尋ねると憎しみを込めた目でディレスさんを見て吐き出すように告げる。



「全てだ!貴様ら全てが憎い!だが特にハリム子爵だけは必ず殺す」



「ハリムか・・・・・」



溜息をつきながらディレスさんが呟いている、知ってるらしい。



「知ってるの?」



「有名なバカだ、有能だがバカだ、残虐なバカだ」



おぉう?バカ三連発?つーかディレスさん思いっきり、そのバカを嫌ってるよね!!



「国に収める税は国でも上位で多少の事は見逃され、奴隷や貧民を使い『狩り』を楽しむバカだ」



・・・・ろくでなしじゃん!!つーか何でそんな事が許されてんのさ?



「何でそれが許されてんの?」



「それは国が其々の領主にその領地の運営を任せているからだな、国は税さえ収めれば基本口出しはしない、もし誰かが国の上部に告発しても途中で握りつぶされることの方が多い、ハリムは税の納がいいからな、ハリムと繋がりのある奴が握り潰しちまうのさ」



・・・・・・・・うわぁメイシェルやウォルムはここまで腐ってないぞ?ケインやアクスが頑張ってるからこそなんだろう。

これはさっさと仕事を終わらせてこの国を出るのが吉だね!!



「ねえディレスさん、一つ質問だ」



「何かね?」



「この国の王族って・・・・ダメダメ?」



「「ぶほっ!!」」



あたしの質問にディレスさんと何故かダルムが思いっきり噴出した。



「・・・・・・・・・ダメダメではない・・・が!今の王は発言力があまりないな、今の王は無能ではないが平凡な方だからな、もう少しで第一王子に譲る事になってる」



それってもう今の王には任せられなくなったって事じゃないの?、これはハリムがどうのこうのって訳じゃなくて、国がもうだめって事じゃないの?まあディレスさんみたいにまともな貴族もいるんだろうけどさ。



「はっ!王が変わろうと何も変わらんさ!税を収められない平民はゴミと一緒、殺しても罪にならない、お貴族様は笑いながら楽しむ・・・・だから憎い!」



ディレスさんの話と彼の話を聞けばどっちが悪いかなんて単純な話じゃなくなる、この人は被害者だ、でも・・・・・・



「アンタが貴族を憎むのは判った、けどねアンタが同じような事をしてどうするのさ?」



この男がやった行為は『盗賊行為』あたし達が抵抗しなければ殺されていただろうし、女性はもっとひどい目に合った後奴隷となっていたかもしれない。

やってることはハリムとやらと同じじゃないのか?やられたから同じことを他のひとにやる?間違ってるよね?でもそれはあたしが被害者じゃないから言える事なんだろうけど。



「レンよこの者達は王都に連れて行きたいが人数が多い、だから数人を選んで王都に連れて行って残りは次に寄る【カナリム】で守護隊に預ける事にする」



「あいよ」



思わずため息が出る、なんだか変な連中に絡まれたおかげテンションがだだ落ちだ。
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