レディース異世界満喫禄

日の丸

文字の大きさ
1,235 / 1,656

それだよ!!

しおりを挟む
報酬を受け取った後に爺さんを見ながら口を開く。



「【スタンピード】の後どうなった?もう被害は出ていない?」



あたし達はアンヌシアさん達が『【スタンピード】は収まった』と言われてすぐに帰ったからその後の事は判らないんだよね。



「魔物に関してはあの後少しの間だけど魔物が出ておったよ。打ち漏らした魔物が残っていたようでな、まあその魔物は騎士団によって打ち取られておる」



アンヌシアさん達が少しの間滞在するって言ってたからしっかりと対応してくれてたんだね。



「それとこの前国から発表があったのだが、防衛戦をした砦の場所に街を作る事になったそうだ」



「へ?」



あそこに街を作るんだ?



「【大地の最奥】からドラゴンが出て来る可能性もあるからその街を防衛都市として作るそうだ、あと今回被害に遭った市民をその街の市民として受け入れるとのことだ」



おおおおおお!!!ナイスだケイン!!あたし達がやらかしたから『被害に遭った人達はどうなるんだろう』って思ってたんだよね!



「それは良かった!それを聞いてほっとしたよ」



あたしがそう言うと爺さんとアリアさんが立ち上がりいきなりあたしに頭を下げてきた。



「ちょ!!いきなり何なのさ!!」



慌てるあたしに爺さんが口を開く。



「嬢ちゃんのお陰で救われた、嬢ちゃんが【スタンピード】が起こると教えてくれなければ何の準備もできずに対応しなければならなかった・・・・それは多くの犠牲を出しておっただろう・・・・大げさではなく嬢ちゃんは国を救ったのだ。グランドマスターとして・・・・・・【メイシェル王国】の国民の一人として其方に礼を言わせてもらう・・・・・ありがとう」



こういう所はキチンとグランドマスターなんだよねこの爺さん。



「偶々リステアが教えてくれたからね後でリステアに会ったらそう伝えておくよ」



あたしがそう言うと爺さんとアリアさんが苦笑していた。



「あ!そう言えば今ウルステアに用事があって滞在してんだけど爺さんの弟さんに会ったよ」



思い出したのでそう言ったら爺さんが嬉しそうな顔で口を開く。



「なんと?ラルフに会ったのか?元気だったかのう?」



食い気味にそう言われたのであたしは頷きながら口を開く。



「元気だったよ」



そのやり取りを見ていたアリアさんが口を開く。



「ウルステアに滞在していて・・・・何でメイシェル王国に・・・・・あ!【転移魔法】」



あたしが【転移魔法】を使える事を思い出したのか納得したような顔になる。



「そうじゃ!!わしを【ウルステア】に連れて行ってはくれまいか?久しぶりにラルフにあいたいしのぅ」





あたしは笑顔でそう言って来る爺さんに笑顔で口を開く。



「断る」



あたしの答えに驚き固まった後慌てて口を開く爺さん。



「何でじゃ!!久々にラルフと熱く語りたいのだが!!」



それだよ!!



「アンタ等兄弟が揃うとろくでもない事が起りそうだから却下!!」



もう2人が揃ったらララウやアリアさんが苦労するだけだからね!!



「残念じゃ・・・・・・」



しょんぼりする爺さんをとても冷めた目で見ているアリアさんはあたしが何を懸念したのか理解しているようだった。



「レンさん・・・・・ありがとう」



「うん」



あたしとアリアさんはその時同じ思いをしていたと思う、『絶対合わせない』・・・・・と!!!



「んじゃそろそろ帰るよ」



貰う物はもらったし、世間話と【スタンピード】後の話も聞けたしそろそろウルステアの家に戻るべ。



「今回は本当にご苦労じゃった、たまには顔を出すのじゃぞ?」



爺さんがそう言うばアリアさんも頷きながら口を開く。



「そうです、偶に顔を出して私の話し相手となってください、貴女と話しているとストレス発散にもなりますから」



チラチラと爺さんを見ながら追う言って来たので思わず吹き出して笑ってしまった。

しおりを挟む
感想 1,344

あなたにおすすめの小説

公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~

松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。 なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。 生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。 しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。 二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。 婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。 カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。

無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……

タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。

公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

俺に王太子の側近なんて無理です!

クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。 そう、ここは剣と魔法の世界! 友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。 ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。

転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~

ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。 異世界転生しちゃいました。 そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど チート無いみたいだけど? おばあちゃんよく分かんないわぁ。 頭は老人 体は子供 乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。 当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。 訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。 おばあちゃん奮闘記です。 果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか? [第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。 第二章 学園編 始まりました。 いよいよゲームスタートです! [1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。 話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。 おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので) 初投稿です 不慣れですが宜しくお願いします。 最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。 申し訳ございません。 少しづつ修正して纏めていこうと思います。

異世界に落ちたら若返りました。

アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。 夫との2人暮らし。 何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。 そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー 気がついたら知らない場所!? しかもなんかやたらと若返ってない!? なんで!? そんなおばあちゃんのお話です。 更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。

この野菜は悪役令嬢がつくりました!

真鳥カノ
ファンタジー
幼い頃から聖女候補として育った公爵令嬢レティシアは、婚約者である王子から突然、婚約破棄を宣言される。 花や植物に『恵み』を与えるはずの聖女なのに、何故か花を枯らしてしまったレティシアは「偽聖女」とまで呼ばれ、どん底に落ちる。 だけどレティシアの力には秘密があって……? せっかくだからのんびり花や野菜でも育てようとするレティシアは、どこでもやらかす……! レティシアの力を巡って動き出す陰謀……? 色々起こっているけれど、私は今日も野菜を作ったり食べたり忙しい! 毎日2〜3回更新予定 だいたい6時30分、昼12時頃、18時頃のどこかで更新します!

処理中です...