異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様

文字の大きさ
51 / 200
第2章 チートになれたので自重しません

051 無かった事にしようとしたでしょ

しおりを挟む
大剣を持ってた騎士?は隅に避けておいた。

すると次の人が現れた。
クロスボウのような物を持っている人だ。

俺は思わず言ってしまった。

「あの~、弓使いの人が出てきちゃダメじゃないですか?」
「う、うるさい! 行けと言われたんだからしょうがないだろ!」
「あっ、そうなんですか……」
「同情するな!
 ふん! 姿を見せても問題無いんだ! 私はどこからでもターゲットを射抜く事が出来プペッ!」

コラコラ、クマ達よ。
喋ってる時に殴っちゃダメだよ。
そこはお約束を守らないと。

あ~あ、気絶しちゃった。

この人も隅に避けておく。

するとまた新たな人が現れた。
細マッチョだ。レイピアのような武器を持っている。

「ふん。2人を倒したからといい気になるなよ」
「四天王の中でも弱い方とか言わないで下さいよ?
 ところで、ちょっと言いたい事があるんですけど」
「…………なんだ?」
「戦力を随時投入って戦略としてダメじゃないですか?」
「…………俺に言うな」

あっ、思ってたんだ。
でも言えないんだ。そういう立場って大変だね。

「私は油断しない。このレイピア『斬モンスター剣』の錆にしてくれる」
「……すみません。黙ってられないのでツッコミますわ。
 レイピアなのに剣って変じゃないですか?
 後、名前がダサいです。そこはモンスターじゃなくて魔とかで良くないですか?
 最後にレイピアって刺突武器ですよね? 『斬』って合ってないですよね?」
「私の名付けに文句があるのか!」

この人のセンスでしたか。
ぶっちゃけ……センスねぇ!

怒らせてしまった。

おいおい、クマ達よ。
会話の最中にセンス無い人を取り囲むんじゃないよ。
そして「攻撃してませんよ、褒めて」みたいな目で見るんじゃない!
会話中に囲んだら一緒だから!

相手の武器は刺突武器だから、多数相手は無理!
それに痛みを感じないお前達との相性バツグン! センス無い人の負ける未来しか見えない!

想像通り、一瞬で片が付いた。
クマが刺されても、無視して殴りに行くんだもん。
はいはい、隅に避けておいてね。
転がすな転がすな。

四天王というくらいだから、もう1人出てくるのだろうと思ってた。
やっぱり登場。
あれっ? 四天王って言ってたっけ? 俺の想像?

「私は帝国一の魔法使いサガル! 貴様の抵抗もここまでだ! ホゲッ!」

いや、確かに魔法使いなら詠唱前に倒せば良いと思ったよ?
だからってそれを実践しなくても良いじゃん。

何? 俺の考えた事が判るの? それとも俺が生み出したから考え方が俺に似てるの?
うん、卑怯って言われても否定出来ないわ。

クマよ。
転がすな、運べとは思ったよ?
だからって胴上げみたいにしながら運ぶなよ。
力が違うからめっちゃ高く上がってるぞ。怖いって。

4人も倒すとネタ切れになったようだ。
外の兵士とは違う武装の兵士がワラワラと出てきた。
これがいわゆる近衛兵というヤツかな?

その後ろに偉そうな人が2人居る。
1人が冠を被っているので、アレが皇帝じゃないかな?

皇帝っぽい人の横に居た人が声を上げる。

「単騎……単騎か? まぁ、いい。単騎で攻めてくるとはな。
 我が国の誇る4人も倒すとは思わなかった。
 どこの国の者だ?」
「この国の者ですけど?」
「なんだと?! ではクーデターか?!」
「いえいえ。そんな大げさな。呼ばれたから来たんですけど?」
「呼んだ? 誰も呼んでないぞ?」
「え~?! 皇帝陛下が呼んでるから来いって言われたし、束縛されかけましたよ?」

ウソなの?!
誰かの策略?!
もしそうなら、俺は騙されて国に攻め込んだ超悪者じゃん!

「私は何も聞いておりませんが、陛下、呼ばれましたか?」
「うむ。呼んだ」
「……そうでしたか。
 …………呼んだのに暴れるとは何事だ!!」
「今、無かった事にしようとしたでしょ」

俺のツッコミは無視された。
ここに居る兵士、皆が聞いてたよ?
しおりを挟む
感想 37

あなたにおすすめの小説

修学旅行に行くはずが異世界に着いた。〜三種のお買い物スキルで仲間と共に〜

長船凪
ファンタジー
修学旅行へ行く為に荷物を持って、バスの来る学校のグラウンドへ向かう途中、三人の高校生はコンビニに寄った。 コンビニから出た先は、見知らぬ場所、森の中だった。 ここから生き残る為、サバイバルと旅が始まる。 実際の所、そこは異世界だった。 勇者召喚の余波を受けて、異世界へ転移してしまった彼等は、お買い物スキルを得た。 奏が食品。コウタが金物。紗耶香が化粧品。という、三人種類の違うショップスキルを得た。 特殊なお買い物スキルを使い商品を仕入れ、料理を作り、現地の人達と交流し、商人や狩りなどをしながら、少しずつ、異世界に順応しつつ生きていく、三人の物語。 実は時間差クラス転移で、他のクラスメイトも勇者召喚により、異世界に転移していた。 主人公 高校2年     高遠 奏    呼び名 カナデっち。奏。 クラスメイトのギャル   水木 紗耶香  呼び名 サヤ。 紗耶香ちゃん。水木さん。  主人公の幼馴染      片桐 浩太   呼び名 コウタ コータ君 (なろうでも別名義で公開) タイトル微妙に変更しました。

クラスで異世界召喚する前にスキルの検証に30年貰ってもいいですか?

ばふぉりん
ファンタジー
 中学三年のある朝、突然教室が光だし、光が収まるとそこには女神様が!  「貴方達は異世界へと勇者召喚されましたが、そのままでは忍びないのでなんとか召喚に割り込みをかけあちらの世界にあった身体へ変換させると共にスキルを与えます。更に何か願いを叶えてあげましょう。これも召喚を止められなかった詫びとします」  「それでは女神様、どんなスキルかわからないまま行くのは不安なので検証期間を30年頂いてもよろしいですか?」  これはスキルを使いこなせないまま召喚された者と、使いこなし過ぎた者の異世界物語である。  <前作ラストで書いた(本当に描きたかったこと)をやってみようと思ったセルフスピンオフです!うまく行くかどうかはホント不安でしかありませんが、表現方法とか教えて頂けると幸いです> 注)本作品は横書きで書いており、顔文字も所々で顔を出してきますので、横読み?推奨です。 (読者様から縦書きだと顔文字が!という指摘を頂きましたので、注意書をと。ただ、表現たとして顔文字を出しているで、顔を出してた時には一通り読み終わった後で横書きで見て頂けると嬉しいです)

転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜

家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。 そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?! しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...? ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...? 不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。 拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。 小説家になろう様でも公開しております。

俺のスキルが回復魔『法』じゃなくて、回復魔『王』なんですけど?

八神 凪
ファンタジー
ある日、バイト帰りに熱血アニソンを熱唱しながら赤信号を渡り、案の定あっけなくダンプに轢かれて死んだ 『壽命 懸(じゅみょう かける)』 しかし例によって、彼の求める異世界への扉を開くことになる。 だが、女神アウロラの陰謀(という名の嫌がらせ)により、異端な「回復魔王」となって……。 異世界ペンデュース。そこで彼を待ち受ける運命とは?

外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~

海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。 地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。 俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。 だけど悔しくはない。 何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。 そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。 ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。 アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。 フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。 ※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています

神の加護を受けて異世界に

モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。 その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。 そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

処理中です...