異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様

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第3章 快適生活へ向けて頑張ろう!

083 ギルドを通さずに依頼を受けるじゃないですか

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結果、32人を面接して、9人だけ残った。

残った9人は全員雇う事にした。
なので、俺の事やホムラの事、屋敷に設置した物、何もかも話しておいた。
別に隠す事も無いし、言いふらされても構わない。
変に隠すからビクビクするようになるのだ。
全部公表した方が楽で良い。
聞いた9人は引いてたけど。

ちなみにあの袋は屋敷に設置しておく。
従業員が食品等を買い物に行くのにお金が必要だろ?
いちいち俺から貰うのも大変だし、管理させるのも大変。
執事みたいな人も雇ったから、ある程度の管理はしてくれるだろうけど……まぁ金庫のようなものだ。
皆はクリアしてるので、袋でお金を保管する事が不思議のようだ。

雇った人の区分は、メイド4人・執事が1人・料理人が2人・守衛が2人。
やはりメイドさんと料理人さんは伯爵の企みに加わってた人数が少なかったっぽい。
執事さんに後は頼んだ。頑張ってください。その分給料は高くしておくからね。

メイドさんはトイレに歓喜してた。やはり誰もトイレ掃除は嫌なんだね。
しかもこの世界、水洗トイレが無い。いわゆるボットンってやつ。そりゃヤだわ。

執事さんはクーラーに、料理人さんは冷蔵庫に、守衛さんは塀と門のセキュリティに歓喜。
喜んでもらえて何よりだ。

「ところで、人数は足りてる?」
「大丈夫です」
「足りてないと思ったら言ってよ。また雇うからさ」
「よろしいのですか?」
「うちはホワイト企業の予定だから」
「ホ、ホワイト企業とは?」
「就業時間は決めた通り、残業無し、就業内容以外の仕事は基本無しで、もし頼む場合は断る権利もある。
 トイレも風呂も俺と同じ物を使っていい。何より週休2日制だ」
「高待遇すぎて驚きました。
 本当に、住み込みなのに、週に2日も休んで良いのですか?」
「良いよ。って言うか休んで。そもそも休みが無かったら、給料要らないじゃん。使う時間が無いんだから。
 俺が給料払って、従業員が商会で買い物する。俺は狩った物を商会に売ってお金を稼ぐ。
 こうやってお金が回るから良いんだよ。溜め込んでたらダメになる」
「……わかりました。それでは何人か雇って頂いてもよろしいですか?」
「了解。そうだ、ボガスさんに紹介してもらおう」

あの人なら、良い伝手を持ってそう。
まぁ袋テストはするけどね。



こうして俺の屋敷も様になってきた。
完成も間近らしいし、あまり遠出はしないようにしよう。

って事で冒険者ギルドにやってきましたー。
近場で稼げそうな依頼を求めて。

「近場で稼げる仕事ですかー……」

受付の女性が困ってる。
俺も無茶言ってる自覚はあるんだ。
だってそんな仕事があれば、皆やるでしょ。

女性は束ねられた紙をパラパラとめくっている。
あれが依頼をまとめられた物なのだろう。
ラノベのように張り出されていないのだ。

一度張り出さない理由を聞いた事がある。
それに対する答えは簡単なものだった。
「張り出したら勝手に読んでギルドを通さずに依頼を受けるじゃないですか」
納得である。

例えば報酬100トルだとする。
だが、依頼主がギルドに払うお金は100トルではない。ギルドの取り分があるし税金もある。
だから200トルくらいと推測される。
それを見て、黙って依頼主の所に行き、150トルで受ければ良いのだ。
依頼主は50トル得、冒険者も50トル得。ギルドが損する。
ついでに脱税されるので、国も困る。

あぁ、そう言えばもう1つ理由を言ってたわ。
「報酬が高い仕事を見て、推奨ランクを無視して勝手にやる人が出て、結果死傷者が出る」
ラノベのテンプレパターンだ。
主人公は強いからって回収してきて売り「低ランクなのに!」とギルドに驚かれるやつだ。
だがそれをチート持ちじゃないやつがやれば危険なのは当たり前。
それを防止してるらしい。

という事で、依頼は受付が持っている。それを来た冒険者に割り当てるのだ。
……で、俺の要望にあったのはある?

「そうですね~、無いですね」
「な、無い?! 無いんですか?!」
「ええ。簡単な依頼か、時間のかかる依頼しか今はありませんね」

マジか。
出費が増えてるから稼ごうと思ったんだけど、そう都合良くいかないか。
ラノベならこういう時に魔物の氾濫とか起きて、緊急依頼で稼げるんだけどなぁ。

「ちなみに、簡単な依頼ってどんな物ですか?」
「えっと、手紙の運搬、溝掃除、ネズミの駆除、間伐、くらいでしょうか」

本当に簡単な仕事だな!
しかも面倒そうなのばっかり!
まぁ良いか。具現化で動物に頼もう。

「じゃあ、手紙の運搬とネズミの駆除を受けます」
「はいはい……えっ?! キョウヤさんが?!」
「えっ?! 俺だとダメですか?! ギルドランクが足りないとか?!」
「逆ですよ! Dランクがする仕事じゃないですけど?!」
「あっ、そういう事ですか。良いんですよ。暇つぶしです」
「暇つぶしでやられると困るんですけどね……」
「それは何故?」
「低ランクの人の仕事が無くなります」
「言われてみれば確かに。でも今日だけですよ? それでもダメですか?」
「う~ん……。まぁ良いでしょう。ではお願いします」

受ける事が出来た。
手紙の運搬の報酬は100トル、ネズミ駆除は200トルだった。
手紙はヒョウを出して走って行ってもらった。
ネズミ駆除は猫を出して頼んだ。

……あれっ? ヒマが潰せてない!
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