異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様

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第4章 色々解決したい

106 名前はポンプです

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翌日。

説明しるというプレッシャーで全然眠くない俺は、朝早くからボガスさんを訪問した。

「どうされました?」
「源泉が出たので、工事の中止を言いに来ました」
「えっ?! もう出たのですか?! というか岩盤は?!」

ここだ!
ここからが勝負所!

「実は……俺も何か力になれないかと思いまして。
 夜の内に、動物を出したんですよ。ほら、街中で動物を出したら騒ぎになるかもしれないじゃないですか!
 なので夜なら良いかな~と。
 それで動物に岩盤壊せる?って聞いたら、ぶち抜きまして。
 そしたら、あら、ビックリ。源泉に到達したんですよね。
 でも吹き上がる程の量では無かったので、どうしようかと考えてましたらね。
 岩盤を壊した時の振動?で穴が崩れそうになりまして。
 大慌てで石でパイプを作り、設置したんです。
 穴は崩れましたが、ギリギリパイプが間に合いました」
「は、はぁ、そうですか……」

一気に説明しちゃった。
もう少し落ち着いて説明するつもりだったんだけど。

「……そ、それで、どうなってます?!」

ボガスさんが復活した。
早いなぁ。もうちょっと何言ってんの?って呆けてて欲しかった。

「大丈夫です。見に行きますか?」
「是非!」

という事で、ボガスさんと共に現場に移動。

「……出てませんけど?」

どうやらボガスさんは設置したパイプからお湯が出てると思ってたようだ。

「今は出てません。これを見て下さい」
「岩? 四角?」
「あっ、これは蓋です。これをどけると……」
「何かを入れる箱……ですか?」
「はい、そうです。これは秘密なのですが……今話して大丈夫ですか?」
「秘密ですか? ……では建物の中で」

建物の中に入り、周囲を確認するボガスさん。
別に聞かれても俺は困らないんだけど、一応秘密って事で。

「大丈夫そうです」
「そうですか。では。
 あの岩で出来た箱にですね、モンスターの部位を入れるんですよ」
「はぁ。それで?」
「蓋をするとですね、パイプがお湯を吸い上げるようになります」
「…………はい?」
「え~と、名前はポンプです」
「いえ、道具の名前ではなく! 何ですか、それ!!」
「自分の居た地域に伝わる秘術です」
「そんな物があるのですか?! それは売ってもらえますか?!」
「残念ながら、1つしか持っていませんでしたので、お売り出来ません」
「……そうですか。残念です」

そりゃポンプがあればバカ売れするかもしれない。異世界だし。
でも、俺の永続化の枠を使って作るんだ。これ以上作りたくない。
ベルヌーイの定理?を使えば、本物のポンプが作れるだろうが、そんな知識は無い!
そもそも、現代っ子だぞ! 実物も見た事が無い!!

「アレ、ポンプでしたっけ? 仕組みを調べても……」
「良いですけど、稼働したらお湯のせいで熱くなりますよ。触らない方が良いと思います。
 後、1つしか無いですし、俺では修理出来ないので分解するのは止めて下さいね」
「………………わ、判りました」

どうしても仕組みが知りたかったようだ。
でも壊れたら直らないと判ったので、しぶしぶ諦めたみたい。

「稼働させてみます?」
「是非! と言いたい所ですけど、まず職人に終了を伝えないといけませんので、一旦帰りましょう」
「判りました」


こうしてウソから始まった温泉計画は終了を迎えた……訳無かった。

横に同じように穴を掘って、別ルートを作ろうとするのを阻止したり。
お湯自体を販売しようとするのを阻止したり。
やっぱり仕組みを知りたいと考えるのを阻止したり。

阻止ばかりの日々が始まったのだ。
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