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第5章 ダンジョンに行こう
179 あんなザコはボスではありませんね
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「私の名前はクロです」
「喋った!」
「そりゃ喋りますよ。何を言ってるんですか?」
「俺の方が常識が無いみたいに言われた。ちょっと妖精さん、どうなってるんですか?! っていない?!」
いつの間にか妖精は居なくなっていた。
仲間に会わせたから仕事は終わりとばかりに帰ったのだろうか?
「え~と……クロさんでしたね。疑問点が大量にあるのですが」
「そこは進みながら聞きましょう。とにかく行きますよ。早く終わらせて帰りたいのです」
「は、はぁ、わかりました」
「ではまずはあの肉を半分ほど貴方が保存してください。半分は私が持っていきます」
「了解です」
白猫のクロさんに命令されて、積まれている肉の半分をクマに手伝ってもらい収納する。
なんでこんなに素直に従うのかって?
だって、具現化してるクマが怯えてるんだもん。
って事はクマよりも強い相手だって事だ。
前に戦ったドラゴンなんかよりも遥かに強いって事になる。
しかも小さくて素早いし、人間並みの知能もありそう。
こうなると俺の装備の弱点なんかも看破する可能性もある。
つまり逆らえば簡単に痛めつけられるんじゃないかな?と思ってさ。
俺が頑張って肉を収納している側で、クロさんは瞬時に肉を収納した。
どうやらいわゆるアイテムボックスを持っているらしい。触れて考えるだけで収納出来るとか。チートだ。
全ての肉を片付け終わると、奥の壁に扉が現れた。
どうやらあの扉が下層に向かう通路に繋がっているらしい。
「肉を片付けると扉が発生する事を確認しましたので。
片付けずに一定時間が経過すると、ボスがリポップしたのです。
貴方を待つのに邪魔が入らないと考え、ここで待ってました」
「そ、そうですか。ボスは邪魔の内には入らないんですね……」
「あんなザコはボスではありませんね」
10層のボスだから大した強さでは無いかもしれないけど、戦ってないので何とも言えない。
少なくとも気軽に来るべき場所では無いという認識だけど。
どれだけ強いんだよ、クロさん。
クロさんが扉を器用に開けて、通路に出る。
想像通り、そこには冒険者が多数居た。
唯一の帰り道だもんな。使用中で通れないなら溜まっていくよね。
そして、長時間占拠してた俺達(正確にはクロさんだけど)に苦情が出るのは当然の流れ。
ついでに言えば、人間なのは俺だけなので、視線は俺に集中する訳で。
「いつまで待たせるんだよ!!」
「ここのボスに長時間かけるくらいなら引き返せよ!!」
「無駄に食料使っただろ! 補填しろ!!」
次々と飛んでくる罵詈雑言。
どう答えたものかと思案していると、無視するようにクロさんが喋った。
「早く行きますよ。のんびりしている時間はありません」
「「「「…………ネコが喋ったーーーっ?!」」」」
うん、この世界でもそういう認識だよね。
その驚き、分かる分かる。
言われるがままに進もうとしたが、やはりショックから立ち直るのが早い人も居るもので。
「……って、おい! 何を無視してるんだよ!!」
背後から肩を掴まれた。
やっぱりスルーしてくれませんよね。
そしてこの状況が許せない人?もここには居て。
「進む邪魔をするのは止めなさい」
「ク、クロさん……」
戻ってきたクロさんが、俺の肩を掴んだ手を引っ掻いていた。
「貴方達は通りたいのでしょう? グチグチと言ってないでさっさと行けば良いのです。
自分達が自分達の意思で無駄に時間を使っているという認識も無いのですか?」
「え~と、煽らない方が良いと思いますけど……」
「事実を言っているだけです。
そもそも強者に文句を言える程の強さではないでしょう?
王に向かって平民が目の前で文句を言いますか?」
そ、そこまで実力の差があるのか……。
「ネ、ネコの分際で……!」
「ネコ相手に翻弄されてる貴方はネコ以下、いえ、ネズミ以下ですか?」
引っかかれた手を抑えてた男とその仲間らしき人達が、こちらを向いて戦闘態勢に入ろうとしたが。
次の瞬間には、彼ら全員の武器が床に落ちていた。
えっ? 装備品の金具とか帯とか鞘とかを切り落としたの? いつの間に??
「喋った!」
「そりゃ喋りますよ。何を言ってるんですか?」
「俺の方が常識が無いみたいに言われた。ちょっと妖精さん、どうなってるんですか?! っていない?!」
いつの間にか妖精は居なくなっていた。
仲間に会わせたから仕事は終わりとばかりに帰ったのだろうか?
「え~と……クロさんでしたね。疑問点が大量にあるのですが」
「そこは進みながら聞きましょう。とにかく行きますよ。早く終わらせて帰りたいのです」
「は、はぁ、わかりました」
「ではまずはあの肉を半分ほど貴方が保存してください。半分は私が持っていきます」
「了解です」
白猫のクロさんに命令されて、積まれている肉の半分をクマに手伝ってもらい収納する。
なんでこんなに素直に従うのかって?
だって、具現化してるクマが怯えてるんだもん。
って事はクマよりも強い相手だって事だ。
前に戦ったドラゴンなんかよりも遥かに強いって事になる。
しかも小さくて素早いし、人間並みの知能もありそう。
こうなると俺の装備の弱点なんかも看破する可能性もある。
つまり逆らえば簡単に痛めつけられるんじゃないかな?と思ってさ。
俺が頑張って肉を収納している側で、クロさんは瞬時に肉を収納した。
どうやらいわゆるアイテムボックスを持っているらしい。触れて考えるだけで収納出来るとか。チートだ。
全ての肉を片付け終わると、奥の壁に扉が現れた。
どうやらあの扉が下層に向かう通路に繋がっているらしい。
「肉を片付けると扉が発生する事を確認しましたので。
片付けずに一定時間が経過すると、ボスがリポップしたのです。
貴方を待つのに邪魔が入らないと考え、ここで待ってました」
「そ、そうですか。ボスは邪魔の内には入らないんですね……」
「あんなザコはボスではありませんね」
10層のボスだから大した強さでは無いかもしれないけど、戦ってないので何とも言えない。
少なくとも気軽に来るべき場所では無いという認識だけど。
どれだけ強いんだよ、クロさん。
クロさんが扉を器用に開けて、通路に出る。
想像通り、そこには冒険者が多数居た。
唯一の帰り道だもんな。使用中で通れないなら溜まっていくよね。
そして、長時間占拠してた俺達(正確にはクロさんだけど)に苦情が出るのは当然の流れ。
ついでに言えば、人間なのは俺だけなので、視線は俺に集中する訳で。
「いつまで待たせるんだよ!!」
「ここのボスに長時間かけるくらいなら引き返せよ!!」
「無駄に食料使っただろ! 補填しろ!!」
次々と飛んでくる罵詈雑言。
どう答えたものかと思案していると、無視するようにクロさんが喋った。
「早く行きますよ。のんびりしている時間はありません」
「「「「…………ネコが喋ったーーーっ?!」」」」
うん、この世界でもそういう認識だよね。
その驚き、分かる分かる。
言われるがままに進もうとしたが、やはりショックから立ち直るのが早い人も居るもので。
「……って、おい! 何を無視してるんだよ!!」
背後から肩を掴まれた。
やっぱりスルーしてくれませんよね。
そしてこの状況が許せない人?もここには居て。
「進む邪魔をするのは止めなさい」
「ク、クロさん……」
戻ってきたクロさんが、俺の肩を掴んだ手を引っ掻いていた。
「貴方達は通りたいのでしょう? グチグチと言ってないでさっさと行けば良いのです。
自分達が自分達の意思で無駄に時間を使っているという認識も無いのですか?」
「え~と、煽らない方が良いと思いますけど……」
「事実を言っているだけです。
そもそも強者に文句を言える程の強さではないでしょう?
王に向かって平民が目の前で文句を言いますか?」
そ、そこまで実力の差があるのか……。
「ネ、ネコの分際で……!」
「ネコ相手に翻弄されてる貴方はネコ以下、いえ、ネズミ以下ですか?」
引っかかれた手を抑えてた男とその仲間らしき人達が、こちらを向いて戦闘態勢に入ろうとしたが。
次の瞬間には、彼ら全員の武器が床に落ちていた。
えっ? 装備品の金具とか帯とか鞘とかを切り落としたの? いつの間に??
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