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第5章 ダンジョンに行こう
184 ボールペンで世界を取れる
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「今回の場合、既に蜘蛛を見ているので問題無いでしょう。
そのまま描けば良いのです」
「あっ、でも待って! 能力とか判らないから、注釈が書けない!」
素晴らしい案だとは思ったんだけど、弱点があった。
しかも強烈な弱点が。
注釈が書けなければ、具現化出来ないのだ!
「注釈を書くのに能力とか知る必要はありませんよ」
「何でです?! 知らずに書いても具現化出来ずに消えるんですよ?!」
相手の能力も知らずに具現化した場合、能力差であっという間に倒される可能性がある。
特に今回は蜘蛛だろ? そのまま日本に生息している蜘蛛の能力のまま出てきたら、瞬殺されるのが目に見えて分かる。
そして弱点を書かなければ、書いても具現化しないという弱点もある。
俺の着てる服やテントみたいなもので、開口部があるとか、そういう弱点が必要なのだ。
完璧な物はチート扱いになるので、NGになるのだと思う。
で、相手の能力を知らなければ弱点を書けない。
例えば「糸を作れない」という弱点を決めて書いたとしよう。
蜘蛛だから糸を作ると考えて、それを削った形になるのだけど、もしこの個体が最初から糸を作らないなら弱点にはならない。
能力を知っているから削るという作業が出来るのだ。
「そういう所も勘違いです」
「えっ?! どこがです?!」
「色々動画で見てたから知っていますが、完璧な物は具現化出来ないのですよね?」
「その通りです」
「はっきり言いましょう。それは“道具”だからです」
「ど、道具、だから?」
「そうです。貴方の知識にある道具。ボールペンで例えましょうか。
その知識は現代日本の物ですよね?」
「はい、そうなりますね。この世界にはボールペンなんかありませんから」
「そして日本では普通に使ってましたよね?」
「は、はい、そうですけど」
「その時に不備を感じましたか?」
「ボールペンにですか? ……ええと、インクが切れたら書けないとか、寒いと書けなくなるとか、上向きで書いてると書けなくなるとか」
「それらを克服しているボールペンを知っていますか?」
「知って……ますね。高くて買えないですけど」
「逆に言えば安ければ買って使おうと思いますね?」
「そりゃ当然ですよ」
何が言いたいのだろうか?
便利な物が安ければ、誰もが買うだろ?
「その知識が邪魔をしているのですよ。
良い性能のボールペンを知っている。つまり無意識に最上級のボールペンを想像しているのです。
それを描こうとするので、弱点を克服した物を作ろうとしている事になります。
その上でチート能力を付与しようとする。これではチート中のチートになるのは自明の理」
「……つまり市販の物の中でも最上級の物に、更に良い能力を足そうとしていると?」
「そうです。そこまですると、そのボールペン1本で世界を統一出来てしまいます。
規制がかかるのは当然だと思いませんか?」
ボールペンで世界を取れるとは思わないけど。
でも言わんとする事は理解出来た。
グロッグのような優秀なハンドガンに「弾は魔力で補給出来る」「破壊不可」「追尾機能」「魔力量で威力増加」とか付けようとしているような感じか。
そうなると確かにそれだけで世界統一とか出来そうだ。チートだ。名の通りズルだ。
そういうラノベとかありそうだけど。
まぁそういう話の主人公は主人公含め世界に知能デバフがかかっているので、主人公は苦戦するけどな。
あっ、苦戦するだけで負けないけど(笑)
「さて、ここまで説明すれば分かるでしょう?
今回描くのはモンスターです。しかも未知のモンスター」
「…………つまり最初から弱点がある、と?」
「そういう事です。だから私に倒されるのです」
「いや、それは貴方が強すぎるだけだと思いますけど」
「それは関係ありません。実際に、ここよりも先に進んでいる冒険者が居るのでしょう?
となれば、弱点はあります」
言われてみればそうか。
まぁ弱点が無くても、相手を上回る攻撃を繰り出せれば倒せる訳だし。
「最初から弱点のあるモンスターを描く。なので注釈を入れて弱体化させる必要はありません」
「そこには納得しましたけど……」
「まだ何か?」
「特徴を書かないと日本の蜘蛛と区別出来ないと思うんですよね。
自分の絵が写実的じゃないせいでもあるとは思うんですけど」
「それも問題ありません」
この意見も却下された。
もう何が正解か判らないよ。助けてド○えもん。
あっ、ロボットでも無いし青くも無いけど。ネコって所しか合ってない。
「○○ダンジョンの△△層に居るボス」
「は?」
「それだけ書けば良いのです。これだけで情報は足りています。
それで足りない部分は勝手に補足してくれますよ」
「マジっすか?!」
「次に出現した時に実際にやってみれば良いのです」
断言されたので、俺はとりあえず事前に描いて注釈も書いておいた。
大丈夫かなぁ?
そのまま描けば良いのです」
「あっ、でも待って! 能力とか判らないから、注釈が書けない!」
素晴らしい案だとは思ったんだけど、弱点があった。
しかも強烈な弱点が。
注釈が書けなければ、具現化出来ないのだ!
「注釈を書くのに能力とか知る必要はありませんよ」
「何でです?! 知らずに書いても具現化出来ずに消えるんですよ?!」
相手の能力も知らずに具現化した場合、能力差であっという間に倒される可能性がある。
特に今回は蜘蛛だろ? そのまま日本に生息している蜘蛛の能力のまま出てきたら、瞬殺されるのが目に見えて分かる。
そして弱点を書かなければ、書いても具現化しないという弱点もある。
俺の着てる服やテントみたいなもので、開口部があるとか、そういう弱点が必要なのだ。
完璧な物はチート扱いになるので、NGになるのだと思う。
で、相手の能力を知らなければ弱点を書けない。
例えば「糸を作れない」という弱点を決めて書いたとしよう。
蜘蛛だから糸を作ると考えて、それを削った形になるのだけど、もしこの個体が最初から糸を作らないなら弱点にはならない。
能力を知っているから削るという作業が出来るのだ。
「そういう所も勘違いです」
「えっ?! どこがです?!」
「色々動画で見てたから知っていますが、完璧な物は具現化出来ないのですよね?」
「その通りです」
「はっきり言いましょう。それは“道具”だからです」
「ど、道具、だから?」
「そうです。貴方の知識にある道具。ボールペンで例えましょうか。
その知識は現代日本の物ですよね?」
「はい、そうなりますね。この世界にはボールペンなんかありませんから」
「そして日本では普通に使ってましたよね?」
「は、はい、そうですけど」
「その時に不備を感じましたか?」
「ボールペンにですか? ……ええと、インクが切れたら書けないとか、寒いと書けなくなるとか、上向きで書いてると書けなくなるとか」
「それらを克服しているボールペンを知っていますか?」
「知って……ますね。高くて買えないですけど」
「逆に言えば安ければ買って使おうと思いますね?」
「そりゃ当然ですよ」
何が言いたいのだろうか?
便利な物が安ければ、誰もが買うだろ?
「その知識が邪魔をしているのですよ。
良い性能のボールペンを知っている。つまり無意識に最上級のボールペンを想像しているのです。
それを描こうとするので、弱点を克服した物を作ろうとしている事になります。
その上でチート能力を付与しようとする。これではチート中のチートになるのは自明の理」
「……つまり市販の物の中でも最上級の物に、更に良い能力を足そうとしていると?」
「そうです。そこまですると、そのボールペン1本で世界を統一出来てしまいます。
規制がかかるのは当然だと思いませんか?」
ボールペンで世界を取れるとは思わないけど。
でも言わんとする事は理解出来た。
グロッグのような優秀なハンドガンに「弾は魔力で補給出来る」「破壊不可」「追尾機能」「魔力量で威力増加」とか付けようとしているような感じか。
そうなると確かにそれだけで世界統一とか出来そうだ。チートだ。名の通りズルだ。
そういうラノベとかありそうだけど。
まぁそういう話の主人公は主人公含め世界に知能デバフがかかっているので、主人公は苦戦するけどな。
あっ、苦戦するだけで負けないけど(笑)
「さて、ここまで説明すれば分かるでしょう?
今回描くのはモンスターです。しかも未知のモンスター」
「…………つまり最初から弱点がある、と?」
「そういう事です。だから私に倒されるのです」
「いや、それは貴方が強すぎるだけだと思いますけど」
「それは関係ありません。実際に、ここよりも先に進んでいる冒険者が居るのでしょう?
となれば、弱点はあります」
言われてみればそうか。
まぁ弱点が無くても、相手を上回る攻撃を繰り出せれば倒せる訳だし。
「最初から弱点のあるモンスターを描く。なので注釈を入れて弱体化させる必要はありません」
「そこには納得しましたけど……」
「まだ何か?」
「特徴を書かないと日本の蜘蛛と区別出来ないと思うんですよね。
自分の絵が写実的じゃないせいでもあるとは思うんですけど」
「それも問題ありません」
この意見も却下された。
もう何が正解か判らないよ。助けてド○えもん。
あっ、ロボットでも無いし青くも無いけど。ネコって所しか合ってない。
「○○ダンジョンの△△層に居るボス」
「は?」
「それだけ書けば良いのです。これだけで情報は足りています。
それで足りない部分は勝手に補足してくれますよ」
「マジっすか?!」
「次に出現した時に実際にやってみれば良いのです」
断言されたので、俺はとりあえず事前に描いて注釈も書いておいた。
大丈夫かなぁ?
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