僕の義姉妹の本性日記

第3章「仕掛けないと速攻負けちゃう」

久しぶりに

今日は日曜日。父と母の仕事も休みで、午前はリビングでダラダラしていた可憐や時也。
しかし、久しぶりのあの一言が出てきた。
「皆ー、後であそこ行くからー。」
母が言い出した言葉。それは実に2ヶ月ぐらいぶりであった。
3人はそう言われると2階にいって服などの支度をし始めた。
時也はいつも通りのカジュアル系の服を選んだ。





















しかし、あの二人はあれを言ってしまったのなら、服を選ぶのもそれなりに慎重に選んでいた。
「うーん。カワイイ系がいいのか、それともクール系がいいのか...」
可憐はそう呟きながら、服を三、四着出して選んでいた。















「私はこれって決めてるんだから。」
睦月は自信げにこっそりと買った服を手にしていた。




























「さて、行くか。」
父はそう言ってリビングから立ちあがった。
「はーい。」
そういいながら2階の階段から睦月が降りてきた。
「派手だな。」
時也はやっぱりなと思った通り、前回の買い物の時のスカートなどに少しアレンジを加えた服装になっていた。
「完璧なコーデでしょ。」
夏だから暑いしという言い訳が通用しそうな感じであった。
まぁ、しょうがないな。色々と、と時也は思った。
「お待たせ。」
可憐はいつも通りの普通の服装である。まぁ、そんな感じだよなと時也は少しほっとしていた。
そして父がエアコンを効かせると、母と時也らが乗り、車は走り始めた。
「ぎゅうしよー。」
橋本家の車は6人乗りの車であるため、1番後ろに乗っている3人は時也を真ん中にそれぞれの腕を抱き始めた。
「なんかやってはいけないことをしているようだよ。」
前の方の2人は喋りながら音楽を聴いているので大して会話声は聞こえない。
「なんで、いい事だよ。」
睦月はデレデレしながら距離を縮めていく。
「睦月。がっつきすぎだぞ。」
可憐は抱いていたのを離し、手を恋人繋ぎにし始めた。
どちらにせよ。2人とも同じだろ。と時也は心の中でツッコんだ。



















「よーし着いたぞ。」
ショッピングモールについて父が後ろをむく頃には、いつも通り3人はケータイをいじっているふりをしていた。
「なんかあれ好きだわ。うずうず感がすき。」
「睦月。何言ってんだよ。」
「ダメ？」
「とりあえず、車から出るぞ。」
なんか変な性癖に目覚めてしまったようだ。