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四日目
一
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政府の思惑も長くは続かなかった。神々の次の動きにより、巷にも指導者や預言者が姿を現し、創造主の決定を民に伝えるようになったからである。
「スタジオの皆さん、私は今、奈良県橿原市大久保町にある神武天皇陵の前に来ています。普段は観光客も少なく、静かで厳かな雰囲気が漂うところなんですが、今日は多くの人でにぎわっています。と言うのも、実は、一昨日ここでとっても不思議なことが起こったからなんです」
各局の報道機関が中継するため、リポーターをはじめとする取材班が押しかけて来ており、神武天皇陵の神々しさを損なってしまっている。
「一昨日の十五時頃、神武天皇陵の鳥居の中から古代の髪型や服装をした男の人が出てきたんです。当時観光に来ていた方は二十名ほどだったんですが、その中の数人が彼の周りに集まってくると、『余は神武天皇である』と名乗られたそうです。そして、『地球を救うために一種族の犠牲が必要になったので、絶滅する一種族を決めよ』と告げた後、その場で忽然と消えてしまったとのことでした。当時ここに居た全員が目撃していますし、その中の数人は動画を撮影しており、SNS等にアップしています。では、当時の映像をご覧ください」
動画は白い古代の服を着て髪を角髪(みずら)に結い、鼻の下と顎の髭を伸ばした男性が鳥居をくぐり、柵を通り抜けて陵墓の前に現れた。やや小柄だがたくましい体つきの男性で、太く落ち着いた声をしている。そして天之御中主神様の御心を告げに来たと話し、その後一瞬で画面から姿が消えてしまった。
画面が切り替わり、レポーターの女性のアップが映し出された。
「それでは、この動画を撮影された木下さんにお越しいただいているので、お話しを伺おうと思います。木下さん、当時のようすをお聞かせしてもらってよろしいでしょうか?」
画面には四十代と思われる男性が緊張した面持ちでマイクを向けられている。
「はい、私も歴史が好きで神武天皇陵には良く来るんですが、こんな体験をしたのは初めてで、何と言って良いか・・・。最初は誰かのイタズラじゃないかと思ったんですけど、鳥居の柵を乗り越えたんじゃなくて、何もないかのように通り抜けてきましたからね」
「木下さんは何で動画を撮っていたんですか?」
「はい、最近SNSを始めたもんですから、それに投稿するためにカメラを向けていたんです。そしたら、間もなく鳥居の奥から人が歩いてきたんです。だから撮影できたのは全くの偶然なんです。しかも消えるところまで撮れていたんで本当にラッキーでした」
「イタズラじゃないと思ったのは、どうしてですか?」
「いやぁ、正直言うと、実は今でも半信半疑ではあるんです。もう一度お会いできるかもしれないって思いながら、その後も続けてここに来ていますけど、あの日以来会えていませんからね。でも、世界の色んな所でイエスだったりマホメットだったりが目撃されているって聞いたので、自分が会ったのもそうなんじゃないかって思ったんです」
「CGじゃないかって声もありますが」
「いや、これははっきりと言えることなんですが、決してCGなんかではありませんでした。映像を見てもらったらわかるように、神武天皇が消える前に私の手を取られて『皆にもしかと告げよ』とおっしゃられたんですから。その感触とぬくもりは今でもはっきりと覚えています。神に誓ってすべて実際にあったことです。嘘なんかじゃありません、当時ここにいた人全員がお会いしているんですから」
「はい、木下さんお忙しい中大変ありがとうございました。現場からは以上です」
画面が再び切り替わり、スタジオが映し出された。
「皆さん、この動画どう思います?信じられるぅ?」
司会者が嘲笑を浮かべながら男性のお笑い芸人に話しかけた。
「いゃあ~、でも、この人のこと、そこにいた人たち全員が目撃しているんでしょう?映像にもハッキリと残っていますからねぇ。集団催眠とか気のせいっていうモノでもないしねぇ・・・。し、信じないわけにはいかないんじゃないですか?」
困惑の表情を浮かべながらコメントしているが、いつものような笑いには持っていけないでいる。
「コスプレ好きの人のいたずらでもないですよね。みんなの前で消えちゃったんですから。それに、鳥居の下から出て来る時、そうそう、そこの場面、閉じている柵を通り抜けていますよね。って言うことは、実態がないってことなんじゃないですか?CGとか」
隣に座っている女優も続けてコメントする。
「そう、そうなんだよね。柵がないかのようにすり抜けちゃってるんだよね。これ、イタズラ映像っていうやつじゃないの?合成とか編集とかしたりしてさ。だったらすり抜けも突然消えちゃうのも説明つくよね。えっ、本物?じゃあ、何かイリュージョンみたいなやつとか?それとも最新のCGとかってこんなこともできちゃうの?」
「でも、登場から消えちゃうまでしっかり撮れているってさぁ、何かちょっと都合よすぎない?」
「でも、あの人絶対素人さんでしょ。カメラとかにもそんなに詳しそうな感じもしなかったし・・・」
コメンテーターも返答に困っているようすがテレビに映っている。誰も口を開く者がおらず、しばらく沈黙の場面が続く。
「えっ、じゃあ、みんなは神様って本当にいると思ってんの?」
司会者の苦しいフリに
「そういうわけじゃなくて、今まで神様なんて考えたことなんてないから・・・。いやぁ~、こういう時のコメントってホント困りますね」
誰もが苦笑いをしながら司会者のタレントと目を合わせないようにしている。
首相官邸の執務室でテレビを観ていた総理大臣はフンと鼻を鳴らし、渋い表情をしながらリモコンで別のチャンネルボタンを押した。
次のチャンネルでは青い空と青や金色をしたモスクを背景にして男性のレポーターが立っていた。
「私はイスラエルにある都市、エルサレムの旧市街地に来ています。ここはユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖地になっているところです。そして、この教会が、一昨日の午前九時頃にイエスが再降臨し、絶滅する一種族を決めよと唱えられたとされる場所です。とても信じられないことですが、当時、多くの市民や観光客が訪れていたこともあり、目撃された人々の中には携帯で動画を撮り、SNS等に投稿する人もいます。また、イエスだけではなく、モーセやムハンマド、日本ではマホメットと言った方が親しみあるかもしれませんが、それぞれのゆかりのある場所に現れ、エルサレムは『いよいよ世界の終わり、終末が来た!』とのうわさが各信者の間で拡がり、一時は警察や軍が出るほどの大変な騒ぎになりました。しかし、この現象はエルサレムだけではなく、世界各国においても釈迦や神武天皇など各宗教の救世主や預言者を名乗る者が次々と現れ、多少のタイムラグはありますが世界中で同じような現象がほぼ時を同じくして起こりました。彼の元に跪き涙を流す人や感激のあまり失神する人も大勢いたとのことです。これに対して私達の取材に応じてくれた専門家は、どの人物も同じ内容を伝えていることもあり、本当であればいよいよ終末の時、つまりハルマゲドンが起こる予兆と推測できるが、テロ組織やテロ支援国家が混乱を引き起こして、軍事行動に出るためのデモンストレーションである可能性も否定できないと話されており、今後も十分な分析と検討が必要になってくると思われます!」
「専門家って・・・こういう時の専門家って、何の専門なんだよ・・・」
嘲笑気味に独り言を呟きながら総理はテレビのボタンを消した。
「スタジオの皆さん、私は今、奈良県橿原市大久保町にある神武天皇陵の前に来ています。普段は観光客も少なく、静かで厳かな雰囲気が漂うところなんですが、今日は多くの人でにぎわっています。と言うのも、実は、一昨日ここでとっても不思議なことが起こったからなんです」
各局の報道機関が中継するため、リポーターをはじめとする取材班が押しかけて来ており、神武天皇陵の神々しさを損なってしまっている。
「一昨日の十五時頃、神武天皇陵の鳥居の中から古代の髪型や服装をした男の人が出てきたんです。当時観光に来ていた方は二十名ほどだったんですが、その中の数人が彼の周りに集まってくると、『余は神武天皇である』と名乗られたそうです。そして、『地球を救うために一種族の犠牲が必要になったので、絶滅する一種族を決めよ』と告げた後、その場で忽然と消えてしまったとのことでした。当時ここに居た全員が目撃していますし、その中の数人は動画を撮影しており、SNS等にアップしています。では、当時の映像をご覧ください」
動画は白い古代の服を着て髪を角髪(みずら)に結い、鼻の下と顎の髭を伸ばした男性が鳥居をくぐり、柵を通り抜けて陵墓の前に現れた。やや小柄だがたくましい体つきの男性で、太く落ち着いた声をしている。そして天之御中主神様の御心を告げに来たと話し、その後一瞬で画面から姿が消えてしまった。
画面が切り替わり、レポーターの女性のアップが映し出された。
「それでは、この動画を撮影された木下さんにお越しいただいているので、お話しを伺おうと思います。木下さん、当時のようすをお聞かせしてもらってよろしいでしょうか?」
画面には四十代と思われる男性が緊張した面持ちでマイクを向けられている。
「はい、私も歴史が好きで神武天皇陵には良く来るんですが、こんな体験をしたのは初めてで、何と言って良いか・・・。最初は誰かのイタズラじゃないかと思ったんですけど、鳥居の柵を乗り越えたんじゃなくて、何もないかのように通り抜けてきましたからね」
「木下さんは何で動画を撮っていたんですか?」
「はい、最近SNSを始めたもんですから、それに投稿するためにカメラを向けていたんです。そしたら、間もなく鳥居の奥から人が歩いてきたんです。だから撮影できたのは全くの偶然なんです。しかも消えるところまで撮れていたんで本当にラッキーでした」
「イタズラじゃないと思ったのは、どうしてですか?」
「いやぁ、正直言うと、実は今でも半信半疑ではあるんです。もう一度お会いできるかもしれないって思いながら、その後も続けてここに来ていますけど、あの日以来会えていませんからね。でも、世界の色んな所でイエスだったりマホメットだったりが目撃されているって聞いたので、自分が会ったのもそうなんじゃないかって思ったんです」
「CGじゃないかって声もありますが」
「いや、これははっきりと言えることなんですが、決してCGなんかではありませんでした。映像を見てもらったらわかるように、神武天皇が消える前に私の手を取られて『皆にもしかと告げよ』とおっしゃられたんですから。その感触とぬくもりは今でもはっきりと覚えています。神に誓ってすべて実際にあったことです。嘘なんかじゃありません、当時ここにいた人全員がお会いしているんですから」
「はい、木下さんお忙しい中大変ありがとうございました。現場からは以上です」
画面が再び切り替わり、スタジオが映し出された。
「皆さん、この動画どう思います?信じられるぅ?」
司会者が嘲笑を浮かべながら男性のお笑い芸人に話しかけた。
「いゃあ~、でも、この人のこと、そこにいた人たち全員が目撃しているんでしょう?映像にもハッキリと残っていますからねぇ。集団催眠とか気のせいっていうモノでもないしねぇ・・・。し、信じないわけにはいかないんじゃないですか?」
困惑の表情を浮かべながらコメントしているが、いつものような笑いには持っていけないでいる。
「コスプレ好きの人のいたずらでもないですよね。みんなの前で消えちゃったんですから。それに、鳥居の下から出て来る時、そうそう、そこの場面、閉じている柵を通り抜けていますよね。って言うことは、実態がないってことなんじゃないですか?CGとか」
隣に座っている女優も続けてコメントする。
「そう、そうなんだよね。柵がないかのようにすり抜けちゃってるんだよね。これ、イタズラ映像っていうやつじゃないの?合成とか編集とかしたりしてさ。だったらすり抜けも突然消えちゃうのも説明つくよね。えっ、本物?じゃあ、何かイリュージョンみたいなやつとか?それとも最新のCGとかってこんなこともできちゃうの?」
「でも、登場から消えちゃうまでしっかり撮れているってさぁ、何かちょっと都合よすぎない?」
「でも、あの人絶対素人さんでしょ。カメラとかにもそんなに詳しそうな感じもしなかったし・・・」
コメンテーターも返答に困っているようすがテレビに映っている。誰も口を開く者がおらず、しばらく沈黙の場面が続く。
「えっ、じゃあ、みんなは神様って本当にいると思ってんの?」
司会者の苦しいフリに
「そういうわけじゃなくて、今まで神様なんて考えたことなんてないから・・・。いやぁ~、こういう時のコメントってホント困りますね」
誰もが苦笑いをしながら司会者のタレントと目を合わせないようにしている。
首相官邸の執務室でテレビを観ていた総理大臣はフンと鼻を鳴らし、渋い表情をしながらリモコンで別のチャンネルボタンを押した。
次のチャンネルでは青い空と青や金色をしたモスクを背景にして男性のレポーターが立っていた。
「私はイスラエルにある都市、エルサレムの旧市街地に来ています。ここはユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖地になっているところです。そして、この教会が、一昨日の午前九時頃にイエスが再降臨し、絶滅する一種族を決めよと唱えられたとされる場所です。とても信じられないことですが、当時、多くの市民や観光客が訪れていたこともあり、目撃された人々の中には携帯で動画を撮り、SNS等に投稿する人もいます。また、イエスだけではなく、モーセやムハンマド、日本ではマホメットと言った方が親しみあるかもしれませんが、それぞれのゆかりのある場所に現れ、エルサレムは『いよいよ世界の終わり、終末が来た!』とのうわさが各信者の間で拡がり、一時は警察や軍が出るほどの大変な騒ぎになりました。しかし、この現象はエルサレムだけではなく、世界各国においても釈迦や神武天皇など各宗教の救世主や預言者を名乗る者が次々と現れ、多少のタイムラグはありますが世界中で同じような現象がほぼ時を同じくして起こりました。彼の元に跪き涙を流す人や感激のあまり失神する人も大勢いたとのことです。これに対して私達の取材に応じてくれた専門家は、どの人物も同じ内容を伝えていることもあり、本当であればいよいよ終末の時、つまりハルマゲドンが起こる予兆と推測できるが、テロ組織やテロ支援国家が混乱を引き起こして、軍事行動に出るためのデモンストレーションである可能性も否定できないと話されており、今後も十分な分析と検討が必要になってくると思われます!」
「専門家って・・・こういう時の専門家って、何の専門なんだよ・・・」
嘲笑気味に独り言を呟きながら総理はテレビのボタンを消した。
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