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オマケ
占い師2
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つい引き留めてしまったものの、胡散臭いと思っている気持ちは変わってはいない。
嘘をついたとして、占いが外れてもそれは嘘だったからだ、と言い逃れされても困る。
頭によぎった考えに、アレンはある程度は正直に胸の内を伝える事に決めていた。
それなのに。何も話さぬうちに占い師は、
「そなた、ハータオーリに気をつけよ。」
という。
ハータオーリ?
悩んだのが伝わったらしい、占い師は小馬鹿にしたようにフッと口角を上げた。
「物知らずだな。ルバーン神話に出てくる工芸の女神だ。」
うん?ルバーン神話?工芸の女神?
つい振り向く。そこにいたホーキンスが青ざめた顔でこちらを見つめていた。
ウッドバーンの国に伝わる神話に出てくる工芸の女神…。それって…?
イヤイヤ、まさかまさか。アレンの身の回りに当てはまりそうな人は…。
ナイナイ、流石にない。
アイリーン様がハータオーリ?
「信じぬ者にこれ以上伝えられる言葉はない。」
そう言って占い師は今度こそ席を立って消えてしまった。
どこからか現れた稚児姿の少年に、キッチリと規定の料金を支払わせられ、どこか後ろ髪を引かれる思いの中、
「またの起こしをお待ちしております。」
と慇懃無礼に追い払われた。
「なんだったんだ、アレは…。」
「さあ、なんだったんでしょう。」
アレンとホーキンスは無言で馬車に乗り、無言で城へと帰る。
頭の中はそれぞれが占い師から与えられた言葉で埋め尽くされて、それがグルグルと巡り続けていた。
(姉さん…諦めないで…。)
一旦は諦めかけた命を掬い上げられて、気持ちを切り替えて生きていると思っていた。
しかしそれは自分のためではない、と占い師は言った。
既に母は他界し、父は養母には逆らえない。
俺には姉しかいない、姉にだって俺しかいない。
2人で身を寄せ合って生きていこうと誓っていたのに、道を間違えた姉はあっさりとその身を投げ出し掛けた。
なんとか繋ぎ止めていた姉は、放っておかないとその命を断ち切りかねない?
…姉さん、それはあんまりだよ。
心臓を鷲掴みにされた締め付ける痛みにホーキンスは苛まれていた。
(ハータオーリ…か。)
アレンは正直に言えばルバーン教の事はそれほど詳しくはない。
ウッドバーンの住民は、自分たちの起源はルバーン神で、自らはその子孫だと思っている。3神獣を神の使いとして崇め、複数婚が認められている。その程度だ。
唯一教だとばかり思っていたが…。工芸の女神がいるだなんて知らなかった。
思い当たるのはやはりアレンにとってはアイリーン妃殿下になるのだろうか?
しかしアイリーン様はアレンに対して害を為すとは思えない。
どちらといえば苦手なのはアイリス様の方だけれど、遠いエリールの地から何かをしてくるとも思えない…。
いや待て。占い師は気をつけろとしか言わなかった。
ハータオーリの身に危険が及ばないように注意して気をつけろという意味か?
それならばまだ可能性はある。ちっとも身の危険を顧みないアイリーン様だ。エリールにザイモックにと好き勝手にあちこち出掛けしまうのは…。
「「はぁー。」」
2人揃ってため息をついて、ハッと目を見合わせた。
疲れ切った笑みを互いに相手を向けて、アレンは右の窓を、ホーキンスは左の窓を眺めながら、暫し物思いに耽る事にした。
嘘をついたとして、占いが外れてもそれは嘘だったからだ、と言い逃れされても困る。
頭によぎった考えに、アレンはある程度は正直に胸の内を伝える事に決めていた。
それなのに。何も話さぬうちに占い師は、
「そなた、ハータオーリに気をつけよ。」
という。
ハータオーリ?
悩んだのが伝わったらしい、占い師は小馬鹿にしたようにフッと口角を上げた。
「物知らずだな。ルバーン神話に出てくる工芸の女神だ。」
うん?ルバーン神話?工芸の女神?
つい振り向く。そこにいたホーキンスが青ざめた顔でこちらを見つめていた。
ウッドバーンの国に伝わる神話に出てくる工芸の女神…。それって…?
イヤイヤ、まさかまさか。アレンの身の回りに当てはまりそうな人は…。
ナイナイ、流石にない。
アイリーン様がハータオーリ?
「信じぬ者にこれ以上伝えられる言葉はない。」
そう言って占い師は今度こそ席を立って消えてしまった。
どこからか現れた稚児姿の少年に、キッチリと規定の料金を支払わせられ、どこか後ろ髪を引かれる思いの中、
「またの起こしをお待ちしております。」
と慇懃無礼に追い払われた。
「なんだったんだ、アレは…。」
「さあ、なんだったんでしょう。」
アレンとホーキンスは無言で馬車に乗り、無言で城へと帰る。
頭の中はそれぞれが占い師から与えられた言葉で埋め尽くされて、それがグルグルと巡り続けていた。
(姉さん…諦めないで…。)
一旦は諦めかけた命を掬い上げられて、気持ちを切り替えて生きていると思っていた。
しかしそれは自分のためではない、と占い師は言った。
既に母は他界し、父は養母には逆らえない。
俺には姉しかいない、姉にだって俺しかいない。
2人で身を寄せ合って生きていこうと誓っていたのに、道を間違えた姉はあっさりとその身を投げ出し掛けた。
なんとか繋ぎ止めていた姉は、放っておかないとその命を断ち切りかねない?
…姉さん、それはあんまりだよ。
心臓を鷲掴みにされた締め付ける痛みにホーキンスは苛まれていた。
(ハータオーリ…か。)
アレンは正直に言えばルバーン教の事はそれほど詳しくはない。
ウッドバーンの住民は、自分たちの起源はルバーン神で、自らはその子孫だと思っている。3神獣を神の使いとして崇め、複数婚が認められている。その程度だ。
唯一教だとばかり思っていたが…。工芸の女神がいるだなんて知らなかった。
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しかしアイリーン様はアレンに対して害を為すとは思えない。
どちらといえば苦手なのはアイリス様の方だけれど、遠いエリールの地から何かをしてくるとも思えない…。
いや待て。占い師は気をつけろとしか言わなかった。
ハータオーリの身に危険が及ばないように注意して気をつけろという意味か?
それならばまだ可能性はある。ちっとも身の危険を顧みないアイリーン様だ。エリールにザイモックにと好き勝手にあちこち出掛けしまうのは…。
「「はぁー。」」
2人揃ってため息をついて、ハッと目を見合わせた。
疲れ切った笑みを互いに相手を向けて、アレンは右の窓を、ホーキンスは左の窓を眺めながら、暫し物思いに耽る事にした。
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