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バスレク
カレー作り
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優ちゃんと北斗くんと3人で野菜を切る。
火起こしは中野さんと和津くん、皇子くんは他の班の火起こしをしている。
「ほんと、皇はモテるね。放っておけば良いのに。」
と北斗くんは呆れている。
皇子くんは他の班の女子に頼まれて他の班の手伝いに駆り出されてた。
「さっすがぁ、皇子くん、すご~い。」
とキャッキャ、ウフフされている。
お昼ご飯はキャンプ飯で班でカレーを作る。男子が火起こしとご飯で、女子がルー担当のはずが、いつの間にか北斗くんがこちらに送り込まれ、中野さんが向こうに行っていた。
「なんで俺が…。」
皮むきをしながら北斗くんは愚痴ってる。
「ご愁傷様。皇子戻って来るまでの辛抱、かな。」
「ううー。皇子戻れないだろ。でも美味しいの食べたいし。」
「あはは、北斗くん、料理苦手?」
手は休めずに、話題を振る。
「えっ?あぁ、イヤ、まあ出来ないけど、嫌じゃないよ。」
「無理しないで、火起こし戻る?」
「いや、いい。大丈夫。翠ちゃんが火起こし行く?」
「あっち、居辛そうだもんね。私はこっちが良いな。」
「え!翠ちゃんそれで良いの?」
手を止めて北斗くんがびっくりした顔を向けた。
「うん、もちろん。私はこっちの方が慣れてるし、向こう煙とか凄そうだし。
鈍臭いからやけどとかしたら迷惑掛けちゃうし。」
「あー、そっちかぁ。」
と納得したような、安心したような?そんな言葉を返された。
「そっちって?」
「いや、なんでもない…。忘れて。」
北斗くんは作業に戻った。
洗い物用の水を入れるポリタンクの残りが少ない事に気付いて、
「水汲んでくるね。」
とタンクを持ちあげた。
「あっ、俺行くよ。」
「大丈夫。北斗くん優ちゃんといてあげて。」
と言うと、
「いや、この場合北斗は残るべきだな。」
と優ちゃんがよくわからない援護をしてくれた。
「じゃあ、行って来るね。」
と私はタンクを持って歩き出した。
…さっき調理の前にトイレに行った時、中野さんが付いてきた。
「翠は誰ともっと仲良くなりたい?」
と聞かれて、
「優ちゃん。」
と答えたら、ニッコリ笑って
「私はね…和津くんと。」
と言われた。
今日、2人で和津くんとたくさん話をしてもっともっと仲良くなりたい。
(…だよね。だって好きなんだもんね。)
班行動だし話が出来るチャンスはいっぱいあると思うし、中野さんや和津くんが誰と話すかは自由だと思う。
「…うん。そっかわかった。」
優ちゃんと過ごしたいのはウソじゃないけれど、それより面倒を避けたいっていう方が大きい。好きにすればいい。
「だったらあんまり和津くんに手間を掛けさせないで欲しい。」
と少し棘を感じる雰囲気。
さっきのジャージの事かな?
自分から頼んだんじゃないけれど、和津くんに手間や迷惑を掛けてしまったのは事実。
あんまり心配かけて迷惑を掛けたりはしたくない。
それは和津くんだけじゃなくて、優ちゃんにもみんなにも。
「そうだね。うん。頑張るね。」
それだけ答えて、中野さんから離れた。
水道までは30メートルくらい、受付本部の前にある。
そこまで行ってタンク一杯まで水を入れた。
(あっ、重い…。)持ち上げて迷う。
半分捨てて2回に分けようかどうしようか迷っていると、フッとタンクが持ち上げられた。
見上げると和津くんだった。
「和津くんありがとう、助かったよ。」
「初めから声掛けろよ、こういうのは男がやるよ。」
「えー、男女関係ないよ。」
「良いから、頼ってくれよ。」
「あー、うん。機会があれば。」
気は使わせたくはない。甘えちゃいけない。もうそんな機会は作らない!…つもり。
言わないけど。
黙って和津くんの後ろを付いて歩く。
「なあ、午後のルートどっちだっけ?」
「あー、後で決めるって。どうやって決めるんだろう、ジャンケンかな。」
環境保護目的と前日の天気等で歩けるコースが変わるらしく、コースは当日に決まる。といってもどのコースも整備された遊歩道を歩くだけで、ゴールは同じ。やっぱり環境保護のために各コースに人数制限があり、団体の我が校は右周りと左周りとに分散される。^_^
「優ちゃんとは滝の方が良いねって話してた。橋怖そうだし。」
「橋、怖い?」
「揺れるし、高そうだし。ダメ?」
「いや、別に。どっちも変わんないし。
じゃあ、希望は滝で。」
「ありがとう。」
楽しく話しているとあっという間に炊事場に着く。
あれ?なんで私は少し残念に思ってるんだろう?
…気をつけよ。
火起こしは中野さんと和津くん、皇子くんは他の班の火起こしをしている。
「ほんと、皇はモテるね。放っておけば良いのに。」
と北斗くんは呆れている。
皇子くんは他の班の女子に頼まれて他の班の手伝いに駆り出されてた。
「さっすがぁ、皇子くん、すご~い。」
とキャッキャ、ウフフされている。
お昼ご飯はキャンプ飯で班でカレーを作る。男子が火起こしとご飯で、女子がルー担当のはずが、いつの間にか北斗くんがこちらに送り込まれ、中野さんが向こうに行っていた。
「なんで俺が…。」
皮むきをしながら北斗くんは愚痴ってる。
「ご愁傷様。皇子戻って来るまでの辛抱、かな。」
「ううー。皇子戻れないだろ。でも美味しいの食べたいし。」
「あはは、北斗くん、料理苦手?」
手は休めずに、話題を振る。
「えっ?あぁ、イヤ、まあ出来ないけど、嫌じゃないよ。」
「無理しないで、火起こし戻る?」
「いや、いい。大丈夫。翠ちゃんが火起こし行く?」
「あっち、居辛そうだもんね。私はこっちが良いな。」
「え!翠ちゃんそれで良いの?」
手を止めて北斗くんがびっくりした顔を向けた。
「うん、もちろん。私はこっちの方が慣れてるし、向こう煙とか凄そうだし。
鈍臭いからやけどとかしたら迷惑掛けちゃうし。」
「あー、そっちかぁ。」
と納得したような、安心したような?そんな言葉を返された。
「そっちって?」
「いや、なんでもない…。忘れて。」
北斗くんは作業に戻った。
洗い物用の水を入れるポリタンクの残りが少ない事に気付いて、
「水汲んでくるね。」
とタンクを持ちあげた。
「あっ、俺行くよ。」
「大丈夫。北斗くん優ちゃんといてあげて。」
と言うと、
「いや、この場合北斗は残るべきだな。」
と優ちゃんがよくわからない援護をしてくれた。
「じゃあ、行って来るね。」
と私はタンクを持って歩き出した。
…さっき調理の前にトイレに行った時、中野さんが付いてきた。
「翠は誰ともっと仲良くなりたい?」
と聞かれて、
「優ちゃん。」
と答えたら、ニッコリ笑って
「私はね…和津くんと。」
と言われた。
今日、2人で和津くんとたくさん話をしてもっともっと仲良くなりたい。
(…だよね。だって好きなんだもんね。)
班行動だし話が出来るチャンスはいっぱいあると思うし、中野さんや和津くんが誰と話すかは自由だと思う。
「…うん。そっかわかった。」
優ちゃんと過ごしたいのはウソじゃないけれど、それより面倒を避けたいっていう方が大きい。好きにすればいい。
「だったらあんまり和津くんに手間を掛けさせないで欲しい。」
と少し棘を感じる雰囲気。
さっきのジャージの事かな?
自分から頼んだんじゃないけれど、和津くんに手間や迷惑を掛けてしまったのは事実。
あんまり心配かけて迷惑を掛けたりはしたくない。
それは和津くんだけじゃなくて、優ちゃんにもみんなにも。
「そうだね。うん。頑張るね。」
それだけ答えて、中野さんから離れた。
水道までは30メートルくらい、受付本部の前にある。
そこまで行ってタンク一杯まで水を入れた。
(あっ、重い…。)持ち上げて迷う。
半分捨てて2回に分けようかどうしようか迷っていると、フッとタンクが持ち上げられた。
見上げると和津くんだった。
「和津くんありがとう、助かったよ。」
「初めから声掛けろよ、こういうのは男がやるよ。」
「えー、男女関係ないよ。」
「良いから、頼ってくれよ。」
「あー、うん。機会があれば。」
気は使わせたくはない。甘えちゃいけない。もうそんな機会は作らない!…つもり。
言わないけど。
黙って和津くんの後ろを付いて歩く。
「なあ、午後のルートどっちだっけ?」
「あー、後で決めるって。どうやって決めるんだろう、ジャンケンかな。」
環境保護目的と前日の天気等で歩けるコースが変わるらしく、コースは当日に決まる。といってもどのコースも整備された遊歩道を歩くだけで、ゴールは同じ。やっぱり環境保護のために各コースに人数制限があり、団体の我が校は右周りと左周りとに分散される。^_^
「優ちゃんとは滝の方が良いねって話してた。橋怖そうだし。」
「橋、怖い?」
「揺れるし、高そうだし。ダメ?」
「いや、別に。どっちも変わんないし。
じゃあ、希望は滝で。」
「ありがとう。」
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…気をつけよ。
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