若松2D協奏曲

枝豆

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体育祭 溢れ話

爆弾発言 花音視点

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応援団の練習の後の寄カフェで、何気なく言った一言はみんなには爆弾のように聞こえたらしい。

翠ちゃんは、好き=付き合うじゃないかもよ。

そんなに驚くことかな?

既に周りは2人をニコイチで見てる。私達が和津くんに告ったり、皇子くんや北斗くんが翠に告ったりはしないだろう。
和津くんは翠ちゃんしか見てないし、もし翠ちゃんが誰かとお付き合いをするなら、それは和津くんだと思う。
応援団は2人を少し近づけてはいる。
が、しかし。

今の翠ちゃんは部活が全て。

創部以来初めてらしい、2年生セクションリーダーというものは、よくわかんないけれど、真面目な翠ちゃんをとことん追い込んでいる。

今、和津くんが告白しても撃沈する。
好きじゃないからじゃない。そんな余裕がないからだ。

もし撃沈したら?
ギクシャクすること半端ないのは目に見える。

だから、和津くんのお尻を叩くんじゃなくて、翠ちゃんから告白するくらいじゃないとダメなんじゃない?

「いや、その発想はなかったわぁ。」
「するかなぁ、翠が?ナイナイ。」
「でも確かに翠なら天然で振っちゃうかも…。」

そのうち話題がコロコロ転がり始める。

「部活と俺、どっち大事?ってか」
「えー、和津くん言うかなぁ?
じっと耐えるタイプじゃないのぉ?」
「耐え過ぎなんだよ。ガーンといけばいいのに。」
「他人事だなぁ。」
「他人事だもん。」
「ひどー」
ケラケラ笑いながら、会話はどんどんと流れていく。



後から思う。
みんなの中に「翠から告らせる。」が芽生えた瞬間だったかもしれない。



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