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文化祭 準備
広報支援? 皇視点
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土曜、壮と一緒に嶋田さんの家に行った。
そういえば…。忘れがちだけど、嶋田さんはさくら市の職員だ。
「磯山学園ってどんなところか知ってますか?」
話があるからと、嶋田さんに部屋に残って貰って、話をし始めた。
嶋田さんは
「知ってるよ。あそこはイベント多いから、広報の写真撮りに良く行くんだ。」
とアッサリと答えた。
「こないだの土砂崩れで被害があった、って聞きましたけれど。」
「うん、断水した。今はもう直ってるはず。」
「寄付とかって…。」
「うん、市で磯山市への寄付金の窓口作ってるよ。学園自体はもう通常に戻ってるけれど、磯山市には家が流されちゃった人もいるからね。」
どうしたの、急に?と聞かれて、文化祭の企画の事を話した。
「あ、いいね。取材したいな。」
「取材?」
市の広報の人が食い付くとは思わなかったから、驚く。
「うん。かなり広報向き。高校生が文化祭でボランティア、良いと思うよ。」
「まだどうなるかわからないんです。企画が通るかも、寄付を募るかも決まってません。」
と、予防線を張っておく事にした。
「えー、勿体無い。応援するのに。」
…市の広報が応援?なんか話が大きくなってきてないか?とつい身構えてしまう。
「たかが高校生の文化祭のひとつのクラスの企画ですよ?」
「まあ、そうだね。でも決まったら教えてよ。それで困ったことがあったら遠慮なく相談して。」
俺が身構えたのを察してくれて、嶋田さんはそっと引いてくれたんだと思う。
話はそれで終わった。
…その時は、だけど。
午後になって、携帯にLINEのメッセージが届いた。
放置していたら、あっという間に未読30を超える。
どうやらグループLINEのようだ。
「えっ?1000!」
嶋田さんに断って携帯を確認して、思わず声を上げてしまった。
「どうしたの?」
嶋田さんに聞かれて…。画面を見せた。
「1000枚にしなよ。」
「1000枚って。」
簡単に1000枚にしなよ、っていう嶋田さんが怖い。
「売り切れないですよ。去年の最高が300とかですよ。」
「…宣伝したげるよ?なんなら市役所の売店に売り場作っても良い。」
「はっ?」
市役所には障害者施設や老人ホームなどで作られた品物を売る売店があるのだと教えてもらった。
「うーん。食べ物と違って腐るもんじゃないし、細菌検査とか特別な手間も要らないし。
文化祭で売って、売り切れなかったら市役所で売って、売り切れたら磯山に寄付。」
良いじゃん、と嶋田さんが1人で納得している。
画面に映るコメントはどんどん増えていく。
ほとんどは1000枚なんて無理!という意見が占めている。
…だけど。
北斗
「従姉妹が1000枚を推してる。袋ならイケるって。残ったら商店街で売ってやるって。」
和津
「売り切れないって諦めるんじゃなくて、売れる方法考えようぜ!」
優
「うん、あんまり予算金額変わらないじゃん。だったら多い方がいい。」
…俺の友達は割と肯定的だ。
「ホラホラ、市役所が応援するって書き込みなよ。」
…仕方ない。メッセージを入れて、えいっ!と紙ひこうきのアイコンを押した。
KO
「磯山に寄付するなら、嶋田さんが協力してくれるって。」
うそっ!
マジ!
北斗と疾風が飛びついた。
広報で宣伝と、役所の売店に置かせてくれるって話を載せた。
花音
「デザインによっては、ウチの画材店でも置いて良い、って。」
…こりゃ、決まりだな。
言い出しっぺの花音が1000枚に一票入れてしまった。
嶋田さんを見るとニヤニヤ笑っている。
「月曜にまた連絡します…。学校の許可取らないと、なので。」
ウンウン、と頷く嶋田さんが、怖く見えるのはどうしてなんだ?
そういえば…。忘れがちだけど、嶋田さんはさくら市の職員だ。
「磯山学園ってどんなところか知ってますか?」
話があるからと、嶋田さんに部屋に残って貰って、話をし始めた。
嶋田さんは
「知ってるよ。あそこはイベント多いから、広報の写真撮りに良く行くんだ。」
とアッサリと答えた。
「こないだの土砂崩れで被害があった、って聞きましたけれど。」
「うん、断水した。今はもう直ってるはず。」
「寄付とかって…。」
「うん、市で磯山市への寄付金の窓口作ってるよ。学園自体はもう通常に戻ってるけれど、磯山市には家が流されちゃった人もいるからね。」
どうしたの、急に?と聞かれて、文化祭の企画の事を話した。
「あ、いいね。取材したいな。」
「取材?」
市の広報の人が食い付くとは思わなかったから、驚く。
「うん。かなり広報向き。高校生が文化祭でボランティア、良いと思うよ。」
「まだどうなるかわからないんです。企画が通るかも、寄付を募るかも決まってません。」
と、予防線を張っておく事にした。
「えー、勿体無い。応援するのに。」
…市の広報が応援?なんか話が大きくなってきてないか?とつい身構えてしまう。
「たかが高校生の文化祭のひとつのクラスの企画ですよ?」
「まあ、そうだね。でも決まったら教えてよ。それで困ったことがあったら遠慮なく相談して。」
俺が身構えたのを察してくれて、嶋田さんはそっと引いてくれたんだと思う。
話はそれで終わった。
…その時は、だけど。
午後になって、携帯にLINEのメッセージが届いた。
放置していたら、あっという間に未読30を超える。
どうやらグループLINEのようだ。
「えっ?1000!」
嶋田さんに断って携帯を確認して、思わず声を上げてしまった。
「どうしたの?」
嶋田さんに聞かれて…。画面を見せた。
「1000枚にしなよ。」
「1000枚って。」
簡単に1000枚にしなよ、っていう嶋田さんが怖い。
「売り切れないですよ。去年の最高が300とかですよ。」
「…宣伝したげるよ?なんなら市役所の売店に売り場作っても良い。」
「はっ?」
市役所には障害者施設や老人ホームなどで作られた品物を売る売店があるのだと教えてもらった。
「うーん。食べ物と違って腐るもんじゃないし、細菌検査とか特別な手間も要らないし。
文化祭で売って、売り切れなかったら市役所で売って、売り切れたら磯山に寄付。」
良いじゃん、と嶋田さんが1人で納得している。
画面に映るコメントはどんどん増えていく。
ほとんどは1000枚なんて無理!という意見が占めている。
…だけど。
北斗
「従姉妹が1000枚を推してる。袋ならイケるって。残ったら商店街で売ってやるって。」
和津
「売り切れないって諦めるんじゃなくて、売れる方法考えようぜ!」
優
「うん、あんまり予算金額変わらないじゃん。だったら多い方がいい。」
…俺の友達は割と肯定的だ。
「ホラホラ、市役所が応援するって書き込みなよ。」
…仕方ない。メッセージを入れて、えいっ!と紙ひこうきのアイコンを押した。
KO
「磯山に寄付するなら、嶋田さんが協力してくれるって。」
うそっ!
マジ!
北斗と疾風が飛びついた。
広報で宣伝と、役所の売店に置かせてくれるって話を載せた。
花音
「デザインによっては、ウチの画材店でも置いて良い、って。」
…こりゃ、決まりだな。
言い出しっぺの花音が1000枚に一票入れてしまった。
嶋田さんを見るとニヤニヤ笑っている。
「月曜にまた連絡します…。学校の許可取らないと、なので。」
ウンウン、と頷く嶋田さんが、怖く見えるのはどうしてなんだ?
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