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新年
初詣 翠
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「あけましておめでとう。」
「あっ、おめでとう。」
今日は桜廣寺へ初詣に行く。
「行きたい人!」
と最初に声を出したのは富田くん。
「少し、厄祓いしないと!なっ!」
と言った富田くんに、みんながそうだな、ってなって。
秋、みんなは結構色々な事があった。
花音ちゃんの話は他人事では無かったし、森くんは学校には来れなくなった。
「お不動さんと桜廣寺ならどっち!?」
「桜廣寺!そば食べる!」
そんな話をしたのが終業式の日、みんなで3日に約束をした。
「…こんにちは。」
皇子くんの後ろに隠れている小さな男の子は壮くんという弟さん。
皇子くんにソックリだ!
嶋田さんの家にご挨拶に伺う約束らしく、今日は皇子くんと一緒に来た。
ギュッと皇子くんのコートのベルトを掴んで、その可愛いお顔は殆ど見えない。
疾風くんが言うには、小さい頃の皇子くんと比べると、違うのは目の大きさだけらしい。
スッキリ切長の皇子くんに対して、大きく丸い目。
「うっそ、皇子より女子ウケ良いかもしんないの!?」って、おーい、絵里ちゃん…。
壮くんは皇子くんのコートの裾に潜り込みたそうな勢いで、そのお顔をグッと背中に押しつけた。
「そのうち慣れると思うから、そっとしといて。」
って、されるがままの皇子くんは優しいお兄さんの顔をしてる。
なんとなくみんなから離れて、
「まだ富田くんに告白してないの…?」
と聞いてみたら、
「…言わない。」
って答えが素気なく返ってきた。
一時期、学校の中でも手を繋いでいた2人なのに、急にそれが無くなった。
「だって。もう俺の役目は終わった!とか言うの、意味不明。」
ぶぅーと頬を膨らませる絵里ちゃん。
富田くんは悠太くんと喋ってる。
「北斗は?」
「仕事。浜の方。」
不貞腐れてるのは優ちゃん。
従姉妹のお姉さんが妊娠して、冬休みの部活がない日は全部バイトだそうだ。
「俺か北斗か、どっちか出るみたいになっててな。悪いな若瀬、でないと俺毎日バイトになっちゃうから。」
って仁志くんが笑っている。
桜廣寺の参道には沢山の出店が並んでる。
「何食べる?」
「まずお参り先だろ?」
「おみくじは?」
みんなでワイワイ騒ぎながらそぞろ歩く。
「あっ、おめでとう。」
今日は桜廣寺へ初詣に行く。
「行きたい人!」
と最初に声を出したのは富田くん。
「少し、厄祓いしないと!なっ!」
と言った富田くんに、みんながそうだな、ってなって。
秋、みんなは結構色々な事があった。
花音ちゃんの話は他人事では無かったし、森くんは学校には来れなくなった。
「お不動さんと桜廣寺ならどっち!?」
「桜廣寺!そば食べる!」
そんな話をしたのが終業式の日、みんなで3日に約束をした。
「…こんにちは。」
皇子くんの後ろに隠れている小さな男の子は壮くんという弟さん。
皇子くんにソックリだ!
嶋田さんの家にご挨拶に伺う約束らしく、今日は皇子くんと一緒に来た。
ギュッと皇子くんのコートのベルトを掴んで、その可愛いお顔は殆ど見えない。
疾風くんが言うには、小さい頃の皇子くんと比べると、違うのは目の大きさだけらしい。
スッキリ切長の皇子くんに対して、大きく丸い目。
「うっそ、皇子より女子ウケ良いかもしんないの!?」って、おーい、絵里ちゃん…。
壮くんは皇子くんのコートの裾に潜り込みたそうな勢いで、そのお顔をグッと背中に押しつけた。
「そのうち慣れると思うから、そっとしといて。」
って、されるがままの皇子くんは優しいお兄さんの顔をしてる。
なんとなくみんなから離れて、
「まだ富田くんに告白してないの…?」
と聞いてみたら、
「…言わない。」
って答えが素気なく返ってきた。
一時期、学校の中でも手を繋いでいた2人なのに、急にそれが無くなった。
「だって。もう俺の役目は終わった!とか言うの、意味不明。」
ぶぅーと頬を膨らませる絵里ちゃん。
富田くんは悠太くんと喋ってる。
「北斗は?」
「仕事。浜の方。」
不貞腐れてるのは優ちゃん。
従姉妹のお姉さんが妊娠して、冬休みの部活がない日は全部バイトだそうだ。
「俺か北斗か、どっちか出るみたいになっててな。悪いな若瀬、でないと俺毎日バイトになっちゃうから。」
って仁志くんが笑っている。
桜廣寺の参道には沢山の出店が並んでる。
「何食べる?」
「まずお参り先だろ?」
「おみくじは?」
みんなでワイワイ騒ぎながらそぞろ歩く。
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