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新年
新年会 優
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嶋田さんの家で行われる新年会はちょっといびつなメンバーになった。
皇子、私、花音、菜々子、何故か仁志。
北斗は仕事、翠と和津、絵里と悠太が富田の家のカルタ会に向かった。
「仁志、カルタ会に行くと思ってた。」
「…行きたくなかった、あっち。」
「なんで?富田と仲良いじゃん。」
「なんでも。優だって、翠と一緒に行くと思ってた。」
「…こっちが良かった。」
「なんで?」
「…なんでも。…ゴメン、私が悪かった。」
「別に謝られるような事じゃねーよ。」
翠と何かあった訳じゃない。
絵里が嫌いな訳じゃない。
ただ…。
翠と絵里が仲が良いのがなんだか落ち着かない。
1年な時、色々あったらしい事は聞いてる。
そしてまた何かあったっぽい。
…そう、ぽいっ、だ。
私は…蚊帳の外だった。
「拗ねてるだけじゃん。」
って北斗は言ったけど…。
別に拗ねてる訳じゃない。
「あけましておめでとうございます。」
「いらっしゃい、よく来てくれたね。
あけましておめでとう。今年もよろしくね。」
「よろしくお願いしまーす。」
純和風のつくりの嶋田さんの家で、唯一洋風なリビングダイニングにはたくさんの料理とたくさんのお花が飾られていた。
美和子さんと美和子さんのお教室の生徒さんと、…そのお嬢さん。
後輩の寿美。
「なんで寿美がいるの?」
「えへへ、たまたまです。」
と笑ってるけど、視線の向かう先は私の横の方にある。
(ちょっと寿美、あんたも皇子ファンに成り下がったの!?)
バスケ部と体育館をシェアする火曜。
半分しかコートを使えないのに、1年生はほとんど打ち合いは出来ないのに、参加率が一番高い。
そんな中途半端な気持ちで部活にやって来る仲間を一番凍りついた視線で見ていたのは寿美だったのに?
こっそりと尋ねると、
「皇子ファンじゃなくて、葛西先輩が好きになったんです。」
だって。
なんでも皇子が参加したクリスマス会で寿美のお母さんが倒れたらしい。
寿美のお母さんが皇子にそのお礼を丁寧に、それはそれは丁寧に言っている。
その時動揺する寿美の側にずっといてくれたのが皇子だったらしく、寿美はあっさりと恋に落ちた。
「若瀬先輩助けて下さいよ。」
「…ヤダ。」
「えー!なんでですか?」
「…なんでも。」
今、それどころじゃないから。
皇子、私、花音、菜々子、何故か仁志。
北斗は仕事、翠と和津、絵里と悠太が富田の家のカルタ会に向かった。
「仁志、カルタ会に行くと思ってた。」
「…行きたくなかった、あっち。」
「なんで?富田と仲良いじゃん。」
「なんでも。優だって、翠と一緒に行くと思ってた。」
「…こっちが良かった。」
「なんで?」
「…なんでも。…ゴメン、私が悪かった。」
「別に謝られるような事じゃねーよ。」
翠と何かあった訳じゃない。
絵里が嫌いな訳じゃない。
ただ…。
翠と絵里が仲が良いのがなんだか落ち着かない。
1年な時、色々あったらしい事は聞いてる。
そしてまた何かあったっぽい。
…そう、ぽいっ、だ。
私は…蚊帳の外だった。
「拗ねてるだけじゃん。」
って北斗は言ったけど…。
別に拗ねてる訳じゃない。
「あけましておめでとうございます。」
「いらっしゃい、よく来てくれたね。
あけましておめでとう。今年もよろしくね。」
「よろしくお願いしまーす。」
純和風のつくりの嶋田さんの家で、唯一洋風なリビングダイニングにはたくさんの料理とたくさんのお花が飾られていた。
美和子さんと美和子さんのお教室の生徒さんと、…そのお嬢さん。
後輩の寿美。
「なんで寿美がいるの?」
「えへへ、たまたまです。」
と笑ってるけど、視線の向かう先は私の横の方にある。
(ちょっと寿美、あんたも皇子ファンに成り下がったの!?)
バスケ部と体育館をシェアする火曜。
半分しかコートを使えないのに、1年生はほとんど打ち合いは出来ないのに、参加率が一番高い。
そんな中途半端な気持ちで部活にやって来る仲間を一番凍りついた視線で見ていたのは寿美だったのに?
こっそりと尋ねると、
「皇子ファンじゃなくて、葛西先輩が好きになったんです。」
だって。
なんでも皇子が参加したクリスマス会で寿美のお母さんが倒れたらしい。
寿美のお母さんが皇子にそのお礼を丁寧に、それはそれは丁寧に言っている。
その時動揺する寿美の側にずっといてくれたのが皇子だったらしく、寿美はあっさりと恋に落ちた。
「若瀬先輩助けて下さいよ。」
「…ヤダ。」
「えー!なんでですか?」
「…なんでも。」
今、それどころじゃないから。
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