若松2D協奏曲

球技大会

初戦

とうとう球技大会の日になった。

各学年6クラスを３つに分けて最初はリーグで２戦戦う。各リーグトップがさらに２試合をして、優勝を決める。
リーグを勝ち抜けたら得点が加算、クラスの総合結果で各学年の最優秀クラスを決める。

D組は男子のハンドボール、女子のバレーボールで優勝を目指して、最優秀クラスが目標。

「まあ、うちらは気楽だよね。」
「ねっ！。」
女子ハンドボールは勝てなくても仕方ない種目。悔しい？ぜんぜんそんなのナイナイ！楽しめればそれでいい。
「さあ、怪我だけはしないように、頑張ろう！」
「おう！」

いつも間にかみんなの合図になったグーでファイティングポーズをして、初戦に臨む。

（あっ、香川くん。）
センターラインに並んだ時、審判として立っていたのは香川くんだった。

「では、３A対２Ｄの試合を始めます。
前後半１０分、途中タイムアウトは各１回のみで…。」
ルールを確認して、
「礼！」
「お願いしまーす。」

みんながポジションにつく。

チラリと香川くんを見ると、審判なのに小さくファイティングボールを取ってくれる。

うん、頑張るね！

とファイティングポーズで答えた。



優ちゃんとバスケ部の２人が立てた作戦が当たってた。
背の高い松本さんにボールを集める。
それをギリギリで、西さんかバスケ部の日野さんに渡す。
それをキーパーの足元目掛けて、シュート！
面白いくらいにゴールが決まる！

日野さんと松本さんは相手のパスを面白いくらいにカットしていく。

相手のパスを取ったら、すかさずパス。
それをさらに西さんにパス。
囲まれたら菜々子ちゃん達がパスをもらいに奔る。

相手のシュートはほとんどコッチには飛んでこない。
たまにきてもバスケ部の２人に阻まれてヒョロヒョロの弱いので、なんとか身体を当てて止めることが出来た。


気付いたら、2試合終わってて、Ｄ組は決勝に進んでた。