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11☆独占欲

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その後は、翔が持って来てくれたプリンをデザートに食べながら、おしゃべりをして過ごす。
すると、ドアの鍵が開く音が聞こえてきた。どうやら十夜が帰ってきたらしい。
「あれ?もう帰って来たのかな。随分早いな……」
今日は帰りが遅くなると言っていたはずだ。
不思議に思って首を傾げていると、玄関からドタドタと足音が近づいてきて、勢いよくリビングの扉が開かれる。
「おい!翔!どういうことだ!?」
怒った様子で近づいて来る十夜にビックリして、僕は固まってしまった。
「お、やっぱりすぐ帰ってきたね。早かったじゃないか」
翔はというと、落ち着いた様子で返事をしている。
「いや、そうじゃないだろ!なんで翔がここにいるんだよ!」
「いや~、光輝と仲良くなりたくて、遊びにきちゃいました!」
「か・え・れ!」
十夜が怒りをぶつけるが、翔は気にしていない様子で、楽しそうに笑っていた。
僕は、まだ状況が飲み込めず呆然としている。
すると、翔がこちらを向いて話しかけてきた。
「というわけで、僕は帰るよ」
「えっ……もう帰っちゃうんだ……」
突然の展開についていけていないが、翔がいなくなってしまうことに寂しさを覚える。
「大丈夫だよ。また来るからさ」
ニコッとして翔が僕の頭を撫でた。
「う、うん……」
「フフ、君は可愛いねぇ。よしよし」
「ちょっ……子供扱いしないでよ……」
なんだか恥ずかしくなって、翔の手を振り払う。
「あはは。ごめんね。でも、十夜の気持ちが分かるよ」
「十夜の?」
「ああ。君みたいな子と一緒に住めたら楽しいだろうね」
「えぇ!?な、何を言って……」
「じゃあ、またね」
翔は楽しそうに笑って手を振ると、そのまま部屋を出て行ってしまった。
残された十夜と僕の間に沈黙が流れる。
なんだか気まずくて黙っていると、先に十夜が口を開いた。
「光輝……お前は本当に警戒心が足りない」
「え?警戒心……?」
「俺以外の男を家に上げたりして……」
「んん……?えっと……翔は同じグループのメンバーだし、警戒する必要が……」
「そういう問題じゃない」
「す、すいませんでした……」
いつもよりも低い声でビシッと言われ、思わず謝ってしまう。
僕がビクビクとしていると、不意に十夜に抱き締められた。
「……へ?な、何?」
十夜は何も言わず、さらにギュッと強く抱き締められる。
(ど、どうしよう……)
ドキドキしながら戸惑っていると、耳元で十夜の声が響いた。
「他のヤツと二人きりになるな」
「え?」
「男と家に二人っきりなんてダメに決まってるだろ」
「男とって……女性と二人きりの方がダメなんじゃ……?」
「いや、それもそうだけど……男もダメだ」
十夜は真剣な表情で僕を見つめる。
「な、なんで……?」
「そんなの……危ないからに決まってるだろ」
「危ない……?」
理由が分からなくて首を傾げていると、十夜が大きな溜息をついた。
「とにかく、油断するな」
「うん……」
よく分からないけど、とりあえず返事をしておく。すると、やっと抱擁を解かれた。
「まあでも、翔は安全か……。あいつは女好きだからな」
「え、翔は女の子も好きだけど、男の人も好きでしょ?」
「……は?」
「え?」
(あれ……もしかして僕、何かまずいこと言っちゃったかな……)
もちろん公表はしていないが、翔は男の人も女の人もどちらも恋愛対象だと言っていたのを聞いたことがある。
十夜はそれを知らなかったのかもしれない。眉間にシワを寄せて、何か考え込んでいるようだ。僕は何も言えないまま、ただその様子を見つめることしかできなかった。
しばらく沈黙が続き、ようやく十夜が口を開く。
「……とりあえず、シャワー浴びてくる」
「うん、僕ももう寝るよ」
「ああ、おやすみ」
「おやすみ……」
それだけ言うと、十夜は浴室へと向かって行った。
(なんか今日の十夜、様子がおかしかったな……)
アイツの様子を思い出しながらベッドに入る。明日になったら元に戻っているといいなと思いながら目を閉じた。
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