悪役令嬢の祖父に転生しました!・・・え?マジで!?

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2 悪役令嬢の孫は激かわ!

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「うわぁ・・・」

馬車での移動中に、出発前に敏腕執事のアルベルトに短時間で用意させた資料に目を通して思わずそんな言葉が出てきてしまう。内容はここ最近のソーン公爵家の金銭関連なのだが・・・見事なまでに後妻の女が無駄遣いしてることがわかった。

しかも我がバカ息子は怪しい商売にも手を出してるようなので頭痛がしてくる。俺の教育が悪かったのかなぁ・・・まあ、俺じゃないけど。

いや、でも言い訳じゃないけどグローリージイさんは普通に息子を育てたはずなので、まあ恐らくその後が問題だったのだろう。

「グロ様。どうなさるのですか?」
「だからグロと呼ぶなと・・・まあ、とりあえずバカ息子の更生が出来ないなら孫だけでも助けないとな」

そうして話してるとあっという間に本邸へと到着した。流石に距離はあったけど・・・まあ、移動速度上昇の魔法が効果があったのだろう。

え?何の話かって?

いやね、この世界、乙女ゲームの『はにわ』にはなかった魔法という概念があって、しかも私ことグローリー・ソーンは魔法において”賢者”と呼ばれるレベルまで魔法を極めてるそうだ。

これで外見が若ければ文句なしなのになぁ・・・

そんなことを思いながら見知った(俺の主観では知らんけど)使用人に挨拶をして本邸へと入る。殺風景な玄関で聞いたところ今現在バカ息子は仕事で留守にしており、後妻の女は茶会に行ってるそうだ。

つまり今現在本邸にいるのは孫のみなのだが・・・まあ、まずは会ってみないとね。孫の居場所を聞くと使用人は何やら気まずそうに案内を渋ったので無理矢理に聞き出してから1人でそちらに向かう。

着いてきた執事のアルベルトには別の用事を頼んだのでこれで邪魔も入らないだろうと思いながら孫の待つ部屋に向かうと扉の前にいた侍女は俺の顔を見てから驚いたように頭を下げた。

「お、大旦那様!お久しぶりでございます!」
「久しいな。確かレレナといったか?」
「お、覚えていてくださったとは恐悦至極です・・・」
「ビーシャの娘だしな。よく覚えているさ。大きくなったな」

ビーシャという侍女の娘が目の前のレレナなのだが、このレレナが今は孫の専属侍女をしてるそうだ。まあ、それはともかく・・・

「この部屋にリリアナがいるんだな?」
「はい・・・」

悪役令嬢である我が孫の名前を出すと顔を曇らせるレレナ。しばらく何かを堪えてからレレナは思いきって何かを言おうとするがその動作で俺はなんとなくレレナの思いを察してしまったので指を立てて言った。

「大丈夫。全て私に任せなさい」

そう言うとこくりと頷くのを見てから部屋のドアをあける。殺風景な部屋には最低限の家具しかなく若干頭を抱えたくなるが・・・部屋の隅で丸くなってる銀髪の女の子を見つけてすぐに気持ちは変わった。

本来なら美しいであろう銀髪は所々ほつれており、食事を取れてないのか顔色が悪く、服の上からでも生々しい傷跡が目立っており・・・そしてその瞳には涙を浮かべていたのだ。

「リリアナ」

俺がゆっくりとその子に駆け寄るとビクッと怯えたように震えながら目を瞑るリリアナ。イメージより幼いが間違いない。乙女ゲーム『はにわ』の悪役令嬢であり、俺の孫のリリアナ・ソーン公爵令嬢本人に間違いないだろう。

分かってはいても実際に虐待の過程を見せられると今更ながら胸糞悪くなってくるなぁ・・・

怯えるリリアナをしばらく見つめてから、俺はゆっくりと優しく頭に手をおいて労るように優しく撫でた。

「大丈夫。私は君に何もしないから。今まで1人でよく頑張ってきたね」
「・・・お、じいさま?」
「そうだ。よく覚えていたね」

しばらく撫でていると震えながらも俺に視線を向けてくるリリアナ。俺のことを覚えいるとは思ってなかったけど・・・まあ、でもまずはこの子を安心させないとね。

俺は怯えるリリアナをゆっくりと抱き上げ・・・って、こ、腰に地味にくるなぁ・・・いやいや、我慢我慢となるべく穏やかな表情を浮かべながら怯えるリリアナに微笑んで言った。

「今まで大変だったろう。すまないね。これからは私が必ずお前を守るから・・・安心して泣きなさい」
「・・・!?お、お爺様・・・わ、私・・・」
「うんうん」
「お父様とお義母様にいらないって・・・」

うん、あのバカ息子はガチで後で殴ろう。

「そんなことはないさ。私にはお前が必要だよ。お前は私の可愛い孫なんだからね」
「お爺さまぁ・・・うぅ・・・」

俺の抱きついて泣きじゃくるこの子を見て俺は決めた。ジジイ転生には文句はあるが・・・とりあえずは俺はこの子を絶対に幸せにしてみせると。それが傍から見て溺愛になるのにはさほど時間はかからないのだが・・・まあ、それは別の話だろう。







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