1 / 141
1 転生したのは子持ち男
しおりを挟む
目が覚めると見知らぬ天井・・・あれ?なんで俺は寝てるんだろうという疑問と頭が痛むのでしばらく視界が霞んでいたが・・・はっきりしてくると視界に美しい銀が写った。
鮮やかなそれは白銀とも称されるであろう美しさの銀色の髪ーーーそして、それに負けないくらいに整った顔立ちの美人さんがこちらを心配そうに見ていた。
「大丈夫ですか。旦那様」
俺は返事の変わりにゆっくりと身体を起こすと美人さんが肩を貸してくれた。そして、丁度目線の先にある鏡を見てーーー絶句した。
そこに写っているのは40歳くらいの渋い顔をした大人の男ーーーダンディーという感じの容貌で、全体的に大人の男の色気が溢れているそれはどう考えても俺の姿ではないように思えた。
しかし、頭痛と共に流れ込んでくるのは紛れもなくこの目の前の鏡に写る自分の記憶ーーー名前は、カリス・フォール。公爵家の長で、目の前の彼女が俺の妻で公爵夫人のサーシャ・フォール。
そして娘のローリエ・フォールの3人家族ーーーん?ローリエ?
そこで同時に俺はこの世界とは別の・・・貴族とかがない世界の記憶があることにも気づく。日本で成人して働いている自分の姿を思い出したが・・・そこから先、名前など詳しいことは思い出せない。ただ、何故か明確に思い出せるのが、乙女ゲームなる女性向けの恋愛シュミレーションゲーム『純愛姫様~お前とイチャラブ~』という名前のゲームのことだけは思い出せるという訳がわからない状況だが・・・
「旦那様・・・?」
「大丈夫だ・・・サーシャ」
「はい、旦那様」
心配そうにこちらを見つめてくる美人さんに俺は呼び掛けてみたがどうやら目の前の彼女の名前はサーシャで間違いないようだ。
さて、少し整理してみよう。
二人分の人生の記憶があり、そして明らかに歪な記憶ーーーそこから導き出されるのは、信じがたいが『異世界転生』の5文字が必然的に浮かんだ。
そうなるとーーー彼女が俺の嫁ということになるが・・・何やら記憶の中では俺と彼女はあまりいい関係には見えなかった。いや、正確にはこの顔の男であるカリスがあまり彼女に興味がなかったようだけど・・・
「いや・・・すまない。俺は転んだのか?」
「はい。お疲れだったのでしょう。お医者様が言うには特に大きな怪我はないとーーー私は念のため付き添っていましたが・・・その・・・迷惑でしたでしょうか・・・?」
少し瞳に怯えの色が見えたが・・・俺はその瞳を見てから反射的に手を伸ばして彼女の頭に手を置いていた。
「えっ・・・?」
「サーシャ・・・付き添ってくれてありがとう。君が私の妻で良かったよ」
「・・・!?そ、そんな・・・私はあの・・・」
恥ずかしそうに顔を赤くするサーシャ・・・おや?おかしいな・・・子供がいるからこの程度のスキンシップで照れるなんてことないだろうにーーーと考えてから納得した。
記憶の中ではこの夫婦の関係はかなりドライだったのだろう・・・だから俺が突然こんなことをして顔を真っ赤にしているのだろう。
いや、しかし・・・本当に可愛いな。子持ちで30歳こえているはずなのに10代の美少女にも見えるほどに若々しい姿の彼女ーーーそんな彼女が俺のスキンシップに照れ照れな様子を見せているというのはなんというかーーー凄くいいと思った。
「サーシャ・・・」
「あっ・・・だ、旦那様・・・?」
そっと、手を頬に添えるとそれに敏感に反応するサーシャーーーちょっ!可愛すぎだろ!!
そんな反応を見て俺は内心でかなり悶えるが・・・顔には出さずになるべく優しい口調で言った。
「サーシャ・・・君は私のこと好きかい?」
「そ、それは・・・」
「私はね・・・政略結婚をずっと気にしていたーーーだから今まで君にも冷たい態度になってしまったが・・・君の正直な気持ちを聞きたい」
「・・・だ、旦那様・・・あの・・・やっぱりお加減が優れないのでは・・・?」
・・・まあ、普通はこんなことをいきなり言えばそうなるわな。
でも・・・俺はあくまで真摯に気持ちを告げた。
「今回のことで私は君のことを誤解していたとわかった・・・だからもう一度やり直しの機会が欲しい」
「・・・やり直しですか・・・?」
「ああ。とはいえ言葉だけでは嘘になるかもしれない。だからーーー」
そう言って俺はそっとサーシャの額に軽くキスをしてからぽーとしているサーシャになるべく優しい笑顔で言った。
「ーーーこうして、行動でしめそうと思う」
「・・・あ、あのあの・・・私は、その・・・」
「なんだい?」
「・・・わ、私は・・・その・・・旦那様のこと・・・ずっとお慕いしてます・・・」
真っ赤な顔でそう言うサーシャ。それを見て俺は決めた。
この奥さんをこれからたくさん愛そうと。これまでの関係を消し去るほどにこの可愛すぎる奥さんに愛を捧げようと思った。
鮮やかなそれは白銀とも称されるであろう美しさの銀色の髪ーーーそして、それに負けないくらいに整った顔立ちの美人さんがこちらを心配そうに見ていた。
「大丈夫ですか。旦那様」
俺は返事の変わりにゆっくりと身体を起こすと美人さんが肩を貸してくれた。そして、丁度目線の先にある鏡を見てーーー絶句した。
そこに写っているのは40歳くらいの渋い顔をした大人の男ーーーダンディーという感じの容貌で、全体的に大人の男の色気が溢れているそれはどう考えても俺の姿ではないように思えた。
しかし、頭痛と共に流れ込んでくるのは紛れもなくこの目の前の鏡に写る自分の記憶ーーー名前は、カリス・フォール。公爵家の長で、目の前の彼女が俺の妻で公爵夫人のサーシャ・フォール。
そして娘のローリエ・フォールの3人家族ーーーん?ローリエ?
そこで同時に俺はこの世界とは別の・・・貴族とかがない世界の記憶があることにも気づく。日本で成人して働いている自分の姿を思い出したが・・・そこから先、名前など詳しいことは思い出せない。ただ、何故か明確に思い出せるのが、乙女ゲームなる女性向けの恋愛シュミレーションゲーム『純愛姫様~お前とイチャラブ~』という名前のゲームのことだけは思い出せるという訳がわからない状況だが・・・
「旦那様・・・?」
「大丈夫だ・・・サーシャ」
「はい、旦那様」
心配そうにこちらを見つめてくる美人さんに俺は呼び掛けてみたがどうやら目の前の彼女の名前はサーシャで間違いないようだ。
さて、少し整理してみよう。
二人分の人生の記憶があり、そして明らかに歪な記憶ーーーそこから導き出されるのは、信じがたいが『異世界転生』の5文字が必然的に浮かんだ。
そうなるとーーー彼女が俺の嫁ということになるが・・・何やら記憶の中では俺と彼女はあまりいい関係には見えなかった。いや、正確にはこの顔の男であるカリスがあまり彼女に興味がなかったようだけど・・・
「いや・・・すまない。俺は転んだのか?」
「はい。お疲れだったのでしょう。お医者様が言うには特に大きな怪我はないとーーー私は念のため付き添っていましたが・・・その・・・迷惑でしたでしょうか・・・?」
少し瞳に怯えの色が見えたが・・・俺はその瞳を見てから反射的に手を伸ばして彼女の頭に手を置いていた。
「えっ・・・?」
「サーシャ・・・付き添ってくれてありがとう。君が私の妻で良かったよ」
「・・・!?そ、そんな・・・私はあの・・・」
恥ずかしそうに顔を赤くするサーシャ・・・おや?おかしいな・・・子供がいるからこの程度のスキンシップで照れるなんてことないだろうにーーーと考えてから納得した。
記憶の中ではこの夫婦の関係はかなりドライだったのだろう・・・だから俺が突然こんなことをして顔を真っ赤にしているのだろう。
いや、しかし・・・本当に可愛いな。子持ちで30歳こえているはずなのに10代の美少女にも見えるほどに若々しい姿の彼女ーーーそんな彼女が俺のスキンシップに照れ照れな様子を見せているというのはなんというかーーー凄くいいと思った。
「サーシャ・・・」
「あっ・・・だ、旦那様・・・?」
そっと、手を頬に添えるとそれに敏感に反応するサーシャーーーちょっ!可愛すぎだろ!!
そんな反応を見て俺は内心でかなり悶えるが・・・顔には出さずになるべく優しい口調で言った。
「サーシャ・・・君は私のこと好きかい?」
「そ、それは・・・」
「私はね・・・政略結婚をずっと気にしていたーーーだから今まで君にも冷たい態度になってしまったが・・・君の正直な気持ちを聞きたい」
「・・・だ、旦那様・・・あの・・・やっぱりお加減が優れないのでは・・・?」
・・・まあ、普通はこんなことをいきなり言えばそうなるわな。
でも・・・俺はあくまで真摯に気持ちを告げた。
「今回のことで私は君のことを誤解していたとわかった・・・だからもう一度やり直しの機会が欲しい」
「・・・やり直しですか・・・?」
「ああ。とはいえ言葉だけでは嘘になるかもしれない。だからーーー」
そう言って俺はそっとサーシャの額に軽くキスをしてからぽーとしているサーシャになるべく優しい笑顔で言った。
「ーーーこうして、行動でしめそうと思う」
「・・・あ、あのあの・・・私は、その・・・」
「なんだい?」
「・・・わ、私は・・・その・・・旦那様のこと・・・ずっとお慕いしてます・・・」
真っ赤な顔でそう言うサーシャ。それを見て俺は決めた。
この奥さんをこれからたくさん愛そうと。これまでの関係を消し去るほどにこの可愛すぎる奥さんに愛を捧げようと思った。
87
あなたにおすすめの小説
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
幼い頃に、大きくなったら結婚しようと約束した人は、英雄になりました。きっと彼はもう、わたしとの約束なんて覚えていない
ラム猫
恋愛
幼い頃に、セレフィアはシルヴァードと出会った。お互いがまだ世間を知らない中、二人は王城のパーティーで時折顔を合わせ、交流を深める。そしてある日、シルヴァードから「大きくなったら結婚しよう」と言われ、セレフィアはそれを喜んで受け入れた。
その後、十年以上彼と再会することはなかった。
三年間続いていた戦争が終わり、シルヴァードが王国を勝利に導いた英雄として帰ってきた。彼の隣には、聖女の姿が。彼は自分との約束をとっくに忘れているだろうと、セレフィアはその場を離れた。
しかし治療師として働いているセレフィアは、彼の後遺症治療のために彼と対面することになる。余計なことは言わず、ただ彼の治療をすることだけを考えていた。が、やけに彼との距離が近い。
それどころか、シルヴァードはセレフィアに甘く迫ってくる。これは治療者に対する依存に違いないのだが……。
「シルフィード様。全てをおひとりで抱え込もうとなさらないでください。わたしが、傍にいます」
「お願い、セレフィア。……君が傍にいてくれたら、僕はまともでいられる」
※糖度高め、勘違いが激しめ、主人公は鈍感です。ヒーローがとにかく拗れています。苦手な方はご注意ください。
※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
じゃない方の私が何故かヤンデレ騎士団長に囚われたのですが
カレイ
恋愛
天使な妹。それに纏わりつく金魚のフンがこの私。
両親も妹にしか関心がなく兄からも無視される毎日だけれど、私は別に自分を慕ってくれる妹がいればそれで良かった。
でもある時、私に嫉妬する兄や婚約者に嵌められて、婚約破棄された上、実家を追い出されてしまう。しかしそのことを聞きつけた騎士団長が何故か私の前に現れた。
「ずっと好きでした、もう我慢しません!あぁ、貴方の匂いだけで私は……」
そうして、何故か最強騎士団長に囚われました。
愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる