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44 甘やかしすぎ?足りないくらいです!

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「おとうさま!」

扉をオープンと同時に俺に突撃してきたローリエ。俺はそれを受け止めるとそのまま抱っこして微笑んだ。

「ローリエ。今日も一日しっかりと学べたかな?」
「はい!おとうさまもおしごとだいじょうぶですか?」

そんな心配をしてくれる愛娘。この年にしてなんて気のきくいい子なのだろうと俺は目頭が熱くなるのを抑えてイケメンカリスさんの表情で言った。

「大丈夫だよ。私はお前やお母さんに会えば疲れが吹き飛ぶからね」
「うん!」

その言葉に嬉しそうに微笑むローリエ・・・ああ、やはり仕事の疲れを取るには嫁と娘の笑顔が一番だよね。このスマイルのために生きている・・・プライスレス。そんなことを思いつつ俺はしばらくローリエを抱っこして楽しむのだった。



「おとうさまとおかあさまとおちゃかいですか?」

しばらくして落ち着いてから俺はローリエにお茶会の件を話していた。俺とサーシャも一緒に参加するお茶会だと伝えるとローリエは嬉しそうな笑顔で言った。

「おとうさまとおかあさまがいっしょはうれしいです!」
「そうか?まあ、いつものお茶に陛下や王妃様、あとセレナ様達が一緒なだけだからあまり気負わなくていいからな」

我が家の執事のジークが聞いていたらまた呆れられそうなことを言っているが・・・まあ、ローリエには単純に楽しんで欲しいのでそう言っておく。

多分というか、おそらくローリエ絡みでの話になりそうな気はするがそれは今本人に聞かせる必要はないだろう。もちろんいつかは自分で判断して決断しなければいけない日がくるだろうが、今回の話はことによれば政略結婚になりかねない。

もちろん俺は政略結婚自体を否定する気はない。家同士の繋がりで人脈を増やし家を繁栄させることは貴族としてとても大切なことなのはわかっているが・・・それでも一人の親としてせめてローリエ自身が幸せだと思える人と結ばれて欲しいのだ。

・・・まあ、若干父親として娘が嫁にいくのには少なからず抵抗があることにはあるがそれは一生表には出さないだろう。うん。なんかそれを見せて今までローリエに見せてきた格好いい父親像を壊したくないからね。

「それで、どうかな?一緒に行くかい?」
「はい!あ、おとうさま。おねがいがあるのですが・・・」
「お願い?」

そう聞くとローリエは天使のようなスマイルで言った。

「おとうさまのおかしをへいかやおうひさまにもたべてもらいたいのですが・・・だめですか?」
「ローリエの頼みを断るわけないだろ」

ポンポンと頭を撫でて俺は笑顔で快諾する。もちろん内面はローリエのあまりにも可愛い発言に大荒れになっていたのだが・・・それはローリエには見せずにローリエとサーシャのためにできる限りいいものを作ろうと決意するのだった。




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