悪役令嬢の父親に転生したので、妻と娘を溺愛します

yui

文字の大きさ
60 / 141

57 敵か味方か

しおりを挟む
「久しぶりねローリエ」
「こんにちはおばあさま!」

相変わらずローリエが大好きな母上はそのローリエの挨拶に嬉しそうに微笑んでから俺を見て言った。

「やっぱり可愛い・・・カリス、この子私にちょうだいな」
「はは、母上。冗談でも笑えませんよ?」

ローリエにわからないくらいの戦いを繰り広げる。相変わらず母上は油断できないが、それでも俺はこの人に言うべき台詞があるので頭を下げて言った。

「母上、来てくださってありがとうございます」
「気にしなくていいわよ。私は可愛い孫と嫁に会いにきただけだから」
「息子は可愛くないんですか?」
「あら?可愛いって言ってほしいの?」
「いえ、全く」

ふふふとお互い笑う。そんな俺たちを見てローリエが首を傾げて言った。

「おとうさまかわいい?」
「ありがとうローリエ。でもお父様に可愛いは似合わないかな。可愛いはローリエとお母様に合う言葉だからね」
「うん!」

キラキラスマイルのローリエ。やべぇ、うちの娘が可愛いすぎる!母上もローリエを見て頬を緩めているのである意味俺と母上の血の繋がりを感じてしまうが、そこでふと、母上が言った。

「そういえば決めたの?」
「何をですか?」
「子供の名前よ。一応旦那様の意見と私の意見もあるのだけど・・・これは当日にでも言うべきかしら?」
「そうですね。サーシャとも話して決めたいので」

正直、名前をつけるのとか結構苦手なんだよね。いや、ネーミングセンスがないわけではないけど、自分の子供にどういう名前をつければいいか正直悩みどころなんだよね。

男の子か女の子かで名前も変わってくるし、というかうちの家督を誰に継がせるかも問題ではあるんだよね。ローリエが継ぎたいと言えば誰かローリエが好きになった人を婿にいれるしローリエが拒否するならそれならそれで次の子に期待するしかないけど、強制はしたくないんだよね。

もちろん家を存続させることは大事だけど本人が納得しない道を選ばせる気はないのだ。一番は子供の幸せ。二番に家の繁栄・・・まあ、貴族としては失格だけどそうとしかできないから仕方ない。

結局は継いでくれる子がくるまでは俺が頑張ればいい話だし、本当にダメなら継いでもらう前提で養子でも取るしかないだろう。

まあ、流石にそんな事態にはならないだろうが、とりあえずローリエの乙女ゲームフラグが完全に消滅するまでは俺の戦いは続くだろう。

なんか漫画とかにある『俺達の戦いはこれからだ!』エンドが頭をよぎるが現実はそんなことはないので俺は安心して、でも注意して家族の幸せのために頑張るしかないだろう。


それはそうと、母上がローリエを独占しているのでとりあえず取り戻そうと俺は二人に歩み寄ったのだった。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話

よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。 「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?

こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。 「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」 そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。 【毒を検知しました】 「え?」 私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。 ※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

じゃない方の私が何故かヤンデレ騎士団長に囚われたのですが

カレイ
恋愛
 天使な妹。それに纏わりつく金魚のフンがこの私。  両親も妹にしか関心がなく兄からも無視される毎日だけれど、私は別に自分を慕ってくれる妹がいればそれで良かった。  でもある時、私に嫉妬する兄や婚約者に嵌められて、婚約破棄された上、実家を追い出されてしまう。しかしそのことを聞きつけた騎士団長が何故か私の前に現れた。 「ずっと好きでした、もう我慢しません!あぁ、貴方の匂いだけで私は……」  そうして、何故か最強騎士団長に囚われました。

幼い頃に、大きくなったら結婚しようと約束した人は、英雄になりました。きっと彼はもう、わたしとの約束なんて覚えていない

ラム猫
恋愛
 幼い頃に、セレフィアはシルヴァードと出会った。お互いがまだ世間を知らない中、二人は王城のパーティーで時折顔を合わせ、交流を深める。そしてある日、シルヴァードから「大きくなったら結婚しよう」と言われ、セレフィアはそれを喜んで受け入れた。  その後、十年以上彼と再会することはなかった。  三年間続いていた戦争が終わり、シルヴァードが王国を勝利に導いた英雄として帰ってきた。彼の隣には、聖女の姿が。彼は自分との約束をとっくに忘れているだろうと、セレフィアはその場を離れた。  しかし治療師として働いているセレフィアは、彼の後遺症治療のために彼と対面することになる。余計なことは言わず、ただ彼の治療をすることだけを考えていた。が、やけに彼との距離が近い。  それどころか、シルヴァードはセレフィアに甘く迫ってくる。これは治療者に対する依存に違いないのだが……。 「シルフィード様。全てをおひとりで抱え込もうとなさらないでください。わたしが、傍にいます」 「お願い、セレフィア。……君が傍にいてくれたら、僕はまともでいられる」 ※糖度高め、勘違いが激しめ、主人公は鈍感です。ヒーローがとにかく拗れています。苦手な方はご注意ください。 ※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました

Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。 そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。 相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。 トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。 あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。 ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。 そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが… 追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。 今更ですが、閲覧の際はご注意ください。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

処理中です...