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87 王子の弟子入り
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「お願いします!僕に剣術を教えてください!」
そんなことを頭を下げて言ってくるのは第二王子のセリュー様。俺はそれに若干頬をひきつらせそうになりつつも聞いた。
「いやいや、セリュー様。私なんかに頼まなくてもあなたならいくらでも教え上手な教師を雇えるでしょう」
「フォール公爵にお願いしたいのです!」
「何故私なのでしょうか?」
「この前の騎士団長の戦い、いえ、それ以前から教わるならあなたと決めていました。何卒お願いします!」
困った・・・まさか王子からこんなことを言ってくるとは。俺は隣にいる付き添いのセレナ様に視線を向けるとセレナ様はくすりと笑って言った。
「あら、王子に頭を下げさせてまだ足りませんの?」
「いえ、ですから私なんかより優秀な講師はいるでしょうし・・・」
「あら?あなたもうすでに教え子がいるのでしょう?一人も二人も変わらないわよ」
そこまで知ってるとは・・・恐ろしい王女様だこと。俺はため息をつきたくなる気持ちをなんとか抑えてからセリュー様に言った。
「セリュー様。私に剣術を習うとなると、私はあなたを王子としてではなく、一人の教え子として見ます。それの意味を理解できますか?」
「はい!どんな苦しいことでも必ずやり遂げます!」
あまりにもハッキリと言うので清々しくなるが・・・うん、これ以上面倒ごとと、仕事を増やしたくないというのが本音だ。確かに今のセリュー様なら、例え剣術を教えても悪用はしないだろうし、ヒロインに利用されるようなこともないだろうが・・・だとしても将来悪役令嬢に敵対することになるかもしれない人物に剣術を教えろとかどんな罰ゲームですかって話だよ。
しかし、これをきっかけにセリュー様とローリエとの関係が悪化するのはなんとも言えない。好転したらしたで、父親としての俺が地味に傷つく結果になりかねない。あれ?どのみちあまりメリットないぞ?
「ちなみにお父様からの書状もありますが・・・見ますか?」
「いいえ、結構です」
そこまで手を回されているなら俺には元より拒否権はないのだろう。はぁ・・・まあ、確かにセリュー様と俺が接点を持ってなるべく関係を築いておけばいざという時に対処はしやすい。それに心の面も教育していけば将来的に俺の予想を越える男になるかもしれない。仕方ないか。
「頭をあげてください。セリュー様」
そう言ってから俺はセリュー様に苦笑しながら言った。
「あなたを一人前の男にするまで厳しくいきます。よろしいですね?」
「は、はい!」
嬉しそうに笑うセリュー様。まあ、仕方ないと割りきるしかないか。とはいえスケジュールをまた調整しないと・・・睡眠時間を削ればなんとかなるかな?そんな風にして俺は王子様を弟子を増やしてしまったのだ。不本意だけど仕方ない。どのみち拒否権はなかったようだしね。あのクソ陛下はもとからそのつもりだったようだし、何よりそれを強要しないで頭を下げたこの子の誠実さを買うべきだろう。おじさんこういう子嫌いじゃないしね。
そんなことを頭を下げて言ってくるのは第二王子のセリュー様。俺はそれに若干頬をひきつらせそうになりつつも聞いた。
「いやいや、セリュー様。私なんかに頼まなくてもあなたならいくらでも教え上手な教師を雇えるでしょう」
「フォール公爵にお願いしたいのです!」
「何故私なのでしょうか?」
「この前の騎士団長の戦い、いえ、それ以前から教わるならあなたと決めていました。何卒お願いします!」
困った・・・まさか王子からこんなことを言ってくるとは。俺は隣にいる付き添いのセレナ様に視線を向けるとセレナ様はくすりと笑って言った。
「あら、王子に頭を下げさせてまだ足りませんの?」
「いえ、ですから私なんかより優秀な講師はいるでしょうし・・・」
「あら?あなたもうすでに教え子がいるのでしょう?一人も二人も変わらないわよ」
そこまで知ってるとは・・・恐ろしい王女様だこと。俺はため息をつきたくなる気持ちをなんとか抑えてからセリュー様に言った。
「セリュー様。私に剣術を習うとなると、私はあなたを王子としてではなく、一人の教え子として見ます。それの意味を理解できますか?」
「はい!どんな苦しいことでも必ずやり遂げます!」
あまりにもハッキリと言うので清々しくなるが・・・うん、これ以上面倒ごとと、仕事を増やしたくないというのが本音だ。確かに今のセリュー様なら、例え剣術を教えても悪用はしないだろうし、ヒロインに利用されるようなこともないだろうが・・・だとしても将来悪役令嬢に敵対することになるかもしれない人物に剣術を教えろとかどんな罰ゲームですかって話だよ。
しかし、これをきっかけにセリュー様とローリエとの関係が悪化するのはなんとも言えない。好転したらしたで、父親としての俺が地味に傷つく結果になりかねない。あれ?どのみちあまりメリットないぞ?
「ちなみにお父様からの書状もありますが・・・見ますか?」
「いいえ、結構です」
そこまで手を回されているなら俺には元より拒否権はないのだろう。はぁ・・・まあ、確かにセリュー様と俺が接点を持ってなるべく関係を築いておけばいざという時に対処はしやすい。それに心の面も教育していけば将来的に俺の予想を越える男になるかもしれない。仕方ないか。
「頭をあげてください。セリュー様」
そう言ってから俺はセリュー様に苦笑しながら言った。
「あなたを一人前の男にするまで厳しくいきます。よろしいですね?」
「は、はい!」
嬉しそうに笑うセリュー様。まあ、仕方ないと割りきるしかないか。とはいえスケジュールをまた調整しないと・・・睡眠時間を削ればなんとかなるかな?そんな風にして俺は王子様を弟子を増やしてしまったのだ。不本意だけど仕方ない。どのみち拒否権はなかったようだしね。あのクソ陛下はもとからそのつもりだったようだし、何よりそれを強要しないで頭を下げたこの子の誠実さを買うべきだろう。おじさんこういう子嫌いじゃないしね。
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