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《ジェシカ》道化(ヒロイン)と溺愛(ヒーロー)
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「セルゼ!アルトが記憶持ちかもしれない!」
社交パーティーが終わってから私はセルゼにそう報告した。
すると、セルゼは少し驚いた表情を浮かべた。
「本当に?」
「うん!エミリーが記憶持ちかと思っていたんだけど・・・アルトの可能性が高いわ!」
社交パーティーでの態度だけではまだ判断するには足りないが・・・でも、あのサンデーとマリーナの婚約破棄の根回しに、あからさまなエミリーへの溺愛具合から見てもアルトの可能性が高いと思えた。
少し無理矢理気味に迫ってみてもあれだけ冷たい対応ならきっと・・・
「なら・・・ある意味好都合かもしれないね」
「?それってどういう・・・」
「彼とエミリーさんには悪いけど・・・彼らに掃除をお願いしようってことだよ」
聞いてみると、ストーリーを逆手に取って取り巻きを排除しようというセルゼ・・・意外と悪どいけど、そんなこところも素敵!
「でも、そんなに上手くいくかしら?」
「僕との関係を取り巻きは知らないよね?」
「もちろん。隠してきたもの」
「なら・・・密かにアプローチをかけてることにして、彼らにストレスをかけるべきかな?」
表向きはストーリー通りに行動して、アルトに気があるような素振りを見せて、裏ではセルゼへの接触を増やそうというセルゼ。
「本当は、僕としてはあんまり君に他の男へアプローチをして欲しくはないけど・・・」
「少しの我慢であなたといれるなら耐えられるわよ」
私としてもそんなアホみたいな態度を取るのは嫌だけど・・・それで早くセルゼと一緒になれらなら構わない。
結果的に、アルトはいい感じにストーリーから外れてエミリーのことを溺愛してくれたし・・・取り巻き連中も私との時間の減少とアルトへのヘイトで、ある程度勝手に暴走してくれた。
毒殺は流石に想像外だったけど・・・そのお陰でアルトがかなりお怒りで排除に出てくれたのは助かった。
というか、記憶持ちのアルトが意外と頭の回る奴だったのが幸をそうした。
まあ、あれだけおかしな行動をしていれば違和感には気づくだろうけど・・・それでも道化を演じていたかいはあった。
「ジェシカ。伯爵の許可を取れたよ」
「本当に!?」
「うん・・・ただ、伯爵夫人としての教育のために学園を止めることにはなるけど」
「別にいいわ」
元より学園には未練はない。
セルゼと共にいられるなら他人を利用して悪役になろうとも、ヒロインだろうと道化として演じてみせる。
皮肉にも道化なヒロインと溺愛なヒーローの道は交わることはないが・・・最後に知ってるかはしらないから、これまでのお礼に警告だけはしておくべきかしら?
『茨の園』の続編について・・・
社交パーティーが終わってから私はセルゼにそう報告した。
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「本当に?」
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「本当は、僕としてはあんまり君に他の男へアプローチをして欲しくはないけど・・・」
「少しの我慢であなたといれるなら耐えられるわよ」
私としてもそんなアホみたいな態度を取るのは嫌だけど・・・それで早くセルゼと一緒になれらなら構わない。
結果的に、アルトはいい感じにストーリーから外れてエミリーのことを溺愛してくれたし・・・取り巻き連中も私との時間の減少とアルトへのヘイトで、ある程度勝手に暴走してくれた。
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というか、記憶持ちのアルトが意外と頭の回る奴だったのが幸をそうした。
まあ、あれだけおかしな行動をしていれば違和感には気づくだろうけど・・・それでも道化を演じていたかいはあった。
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「別にいいわ」
元より学園には未練はない。
セルゼと共にいられるなら他人を利用して悪役になろうとも、ヒロインだろうと道化として演じてみせる。
皮肉にも道化なヒロインと溺愛なヒーローの道は交わることはないが・・・最後に知ってるかはしらないから、これまでのお礼に警告だけはしておくべきかしら?
『茨の園』の続編について・・・
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