仰ぐ人

花乃

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笑顔の日々

お兄ちゃんと彼女

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お兄ちゃんが言った。
「合わせたい人がいるんだが時間開けといて」
「いいけどどうして突然」
「深く考えんな。よろしく」
お兄ちゃんには、友達がいますがあまりわたしは会った事がありません。
「お兄ちゃんがわたしに合わせたい人がいる」ぬいぐるみに向かっておしゃべりしてしまった。ぬいぐるみは無表情にしている。今のわたしを写しているかのようだ。
次の日。お母さんがお気に入りの服を出してきた。わたしは怒った顔をしながらお出かけ服を着た。
「森恵紹介する。恋人の一美かずみさんだよ」
「はじめまして。お兄ちゃんが紹介してくれた人ははじめてです」
お兄ちゃんの恋人は笑った。
「お兄ちゃんとは幼馴染おさななじみですよ。わたしが子供の頃あなたとおままごとをしたことがあるわ」
わたしは、顔を赤くした。お兄ちゃんの恋人はわたしも知っている人だった。ちいさな頃のおてんばを知っているのはお兄ちゃんだけじゃなかった。
これからみんなで食事をします。
「おいしいです」
お兄ちゃんの彼女も来た事があるってわたしにだけ、おしゃべりをした。お兄ちゃんのことだからきっと聞いていた。
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