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2章
番外編:雪の降る街(唯都)
しおりを挟むハラハラと舞う雪の街。
ロシア連邦北部ヤクーツク。
氷点下にもなるこの街に薄着のローブ姿で唯都はアヤカシを狩る。
素早さ重視の唯都はロシアの住民が着るような衣服は邪魔になる。
そのため、風をまとい寒さを軽減している。
「…っ、さむ。」
ザシュッと、残っていたアヤカシを斬り捨て唯都は空を見上げる。
その背後には山積みになった老生体のアヤカシ。
風華組に依頼が入った。
手におえないから、応援がほしいと。
唯都は現地の警察の援助を断り、1人現場に立っていた。
「あの頃はこんなくらいの雪が降ってたな…」
思い出すのはセルフォードとしてのレグニスとの日々。
「…こう、雪の冷たさに驚いた俺に、ルーグは…」
“冷たいだろう、ミラ。”
優しくそう言うと俺の手を包みこんでくれた。
暖かい手の温もりを感じながら唯都は初めての雪を見ていた。
「雪だるまにかまくら…。」
土の汚れすら付着を許されていなかった俺には新鮮な遊びだった。
疲れるまで遊んで、ドロドロになった俺たちをルーグの母は優しく“お風呂にはいってきなさい”と俺たちを湯殿に導く。
「……。」
ジジっ、と唯都の耳元で無線が音をたてる。
“任務終わったかい、唯。”
「兄さん…。」
“その様子だと終わったみたいだね。帰っておいで、今日は日本も雪が沢山積もったんだ。父さんがかまくらを作って唯を待っているんだ。”
一緒におしるこをたべよう。
と。
唯都は雪を巻き上げながら、アヤカシが残っていないか気配をさぐる。
「いないな、帰ろう。」
そう言うと唯都は今一度風を吹かせ体を浮き上がらせる。
死したアヤカシが黒い炎に巻かれるのを後ろに唯都は日本へ帰っていった。
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