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第一章
コン太の昔話 その1
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僕の母さんは妖狐だ。
母さんの生まれ育った里では、女性は男性の言うことには絶対逆らえないというのが常識だったみたいだ。
何をするにも男性の許可が必要で女性に自由はなく、物心つく前からそういう風に教育され、疑問に思う女性はいなかった。
そんな中、母さんはそれをずっと疑問に思っていたらしい。
何故男性の言うことを絶対聞かなければならないのか? 何故女性に自由はないのか?
それを母さんの母親に聞いたら、頬を叩かれたという。
そんな事はこの里で昔から決まっているんだから、お前は男性の言うことを聞いていなさい! と言われ、叩かれた恐怖からその後は何も言わなくなった。
だか母さんが15歳の時、母さんに結婚の話がきた。
相手は母さんも昔から知っていたが、その男は女性に対しての態度が特に酷く、女性を物としか思ってないような男だった。
その話を自分の父親から言われた時、母さんは特に何も感じず、ただ受け入れたと言う。
しかしその夜、布団に入り寝ようと目を瞑った時に、突然不安に襲われた。
私の人生はこのままあの男の物になって終わってしまうと考えると、不安が悲しみになり、そして恐怖に変わっていき、気付いたら里を飛び出していたと言う。
何も持たずひたすら走り、生まれてから里を出たこともないので、とにかく遠くへ走った。
そして走り続け体力もなくなり、意識も朦朧となり、その内倒れてしまった。
ようやく目を覚ますと知らない家の中で、母さんのそばには1人の人間の男性がいた。
それが後に母さんの夫で、僕の父さんになる人だった。
母さんは最初は助けてもらったのはありがたいが、男性ということで警戒してたらしい。
ただ父さんは、衰弱した母さんに食事を用意して、あとは何もせず、たまに様子を見に来て調子を聞くぐらいだったという。
その後回復した母さんは、行く宛もないので世話になったお礼に父さんの仕事の手伝いをした。
父さんは商人で、若くして自分の店を持っていたので、母さんは最初の内は店の手伝いをしていた。
しばらく父さんの店を手伝っていると、父さんの店に美人の店員がいると話題になり、店の売上が伸びた。
そして父さんに、行く宛がないなら母さんさえよければこの店で働かないかと言われ、今まで男性には命令され、そのまま言うことを聞いて過ごしてきた母さんは、凄く戸惑ったと言っていた。
しかし接客をすることの楽しさ、それと父さんが自分を自由に働かせてくれる優しさに惹かれ、父さんの店で正式に働くようになった。
仕事にも慣れてきて、ある時商品などの事で気になる事があり父さんに意見を言ってしまった。
里での生活では、男性にそんな事を言ったら叩かれるだけでは済まない。
思わず身構えてしまったが、父さんに叩かれる事はなく、逆に良く気付いたね、と誉められて頭を撫でてもらった。
その事でここは男性と女性は平等で、今までの暮らしとは違う事に気が付いたらしい。
それから徐々にみんなに心を開くようになり、笑顔も増えたという。
そして父さんとの距離も縮まり、2人は付き合うようになった。
その頃にハルくんの母親マリーさんと知り合い、意気投合して友達になって、ユートさんも含め4人でダブルデートしたり、マリーさんの友達とも仲良くなり、みんなで遊んでいたみたいだ。
そしてユートさんとマリーさんの結婚。
ウエディングドレス姿のマリーさんを羨ましそうに見つめる母さんを見ていた父さんは決意をして、その後プロポーズ、2人は結婚した。
そして、しばらくしてマリーさんはクリスさんを生んだ。
生まれたばかりのクリスさんを見て母さんは羨ましかったが、今は父さんの店の店舗の拡大など忙しく、子供はまだ先だと思っていたらしい。
そして1年後、父さんの仕事も軌道に乗りそろそろ子供が欲しいと思う母さんに、マリーさんのとんでもない提案、マリーさんと母さんそしてバネッサさんまで巻き込み、自分達の子供を同級生にしよう作戦を決行。
そして1年後、無事僕が生まれた。
父さんと母さんに溺愛されて育てられたと思う。
父さんには人との繋がりの大切さをよく聞かされ、母さんには女性対して優しくしなさいと耳にタコができるくらい言われた。
両親に言われた事は、今でも守れるように生きているつもりだ。
そして同い年で生まれたマリーさんの息子のハルくんと、バネッサさんの娘のアリサちゃん、
今でも仲のいい友達だ。
ハルくんは元気でイタズラ好きで面白い男の子、でもちょっぴりスケベだ。
アリサちゃんはおっとりした喋り方でいつもビキニアーマーを着ている、何でだろう? そして女の子なのにめちゃくちゃ力が強い。
僕達はちっちゃい頃からよく遊んでいた。
いっつもハルくんが僕達を引っ張ってくれて、色んな所に言って遊びまわった。
でも僕はちっちゃくて体力もないから、いつも置いていかれないように必死だったのを覚えている。
遊び終わって家に帰ると、父さんと母さんが出迎えてくれる。
でも、そんな幸せな日々も長くは続かなかった。
僕が7歳の時、突然父さんが死んだ……
母さんの生まれ育った里では、女性は男性の言うことには絶対逆らえないというのが常識だったみたいだ。
何をするにも男性の許可が必要で女性に自由はなく、物心つく前からそういう風に教育され、疑問に思う女性はいなかった。
そんな中、母さんはそれをずっと疑問に思っていたらしい。
何故男性の言うことを絶対聞かなければならないのか? 何故女性に自由はないのか?
それを母さんの母親に聞いたら、頬を叩かれたという。
そんな事はこの里で昔から決まっているんだから、お前は男性の言うことを聞いていなさい! と言われ、叩かれた恐怖からその後は何も言わなくなった。
だか母さんが15歳の時、母さんに結婚の話がきた。
相手は母さんも昔から知っていたが、その男は女性に対しての態度が特に酷く、女性を物としか思ってないような男だった。
その話を自分の父親から言われた時、母さんは特に何も感じず、ただ受け入れたと言う。
しかしその夜、布団に入り寝ようと目を瞑った時に、突然不安に襲われた。
私の人生はこのままあの男の物になって終わってしまうと考えると、不安が悲しみになり、そして恐怖に変わっていき、気付いたら里を飛び出していたと言う。
何も持たずひたすら走り、生まれてから里を出たこともないので、とにかく遠くへ走った。
そして走り続け体力もなくなり、意識も朦朧となり、その内倒れてしまった。
ようやく目を覚ますと知らない家の中で、母さんのそばには1人の人間の男性がいた。
それが後に母さんの夫で、僕の父さんになる人だった。
母さんは最初は助けてもらったのはありがたいが、男性ということで警戒してたらしい。
ただ父さんは、衰弱した母さんに食事を用意して、あとは何もせず、たまに様子を見に来て調子を聞くぐらいだったという。
その後回復した母さんは、行く宛もないので世話になったお礼に父さんの仕事の手伝いをした。
父さんは商人で、若くして自分の店を持っていたので、母さんは最初の内は店の手伝いをしていた。
しばらく父さんの店を手伝っていると、父さんの店に美人の店員がいると話題になり、店の売上が伸びた。
そして父さんに、行く宛がないなら母さんさえよければこの店で働かないかと言われ、今まで男性には命令され、そのまま言うことを聞いて過ごしてきた母さんは、凄く戸惑ったと言っていた。
しかし接客をすることの楽しさ、それと父さんが自分を自由に働かせてくれる優しさに惹かれ、父さんの店で正式に働くようになった。
仕事にも慣れてきて、ある時商品などの事で気になる事があり父さんに意見を言ってしまった。
里での生活では、男性にそんな事を言ったら叩かれるだけでは済まない。
思わず身構えてしまったが、父さんに叩かれる事はなく、逆に良く気付いたね、と誉められて頭を撫でてもらった。
その事でここは男性と女性は平等で、今までの暮らしとは違う事に気が付いたらしい。
それから徐々にみんなに心を開くようになり、笑顔も増えたという。
そして父さんとの距離も縮まり、2人は付き合うようになった。
その頃にハルくんの母親マリーさんと知り合い、意気投合して友達になって、ユートさんも含め4人でダブルデートしたり、マリーさんの友達とも仲良くなり、みんなで遊んでいたみたいだ。
そしてユートさんとマリーさんの結婚。
ウエディングドレス姿のマリーさんを羨ましそうに見つめる母さんを見ていた父さんは決意をして、その後プロポーズ、2人は結婚した。
そして、しばらくしてマリーさんはクリスさんを生んだ。
生まれたばかりのクリスさんを見て母さんは羨ましかったが、今は父さんの店の店舗の拡大など忙しく、子供はまだ先だと思っていたらしい。
そして1年後、父さんの仕事も軌道に乗りそろそろ子供が欲しいと思う母さんに、マリーさんのとんでもない提案、マリーさんと母さんそしてバネッサさんまで巻き込み、自分達の子供を同級生にしよう作戦を決行。
そして1年後、無事僕が生まれた。
父さんと母さんに溺愛されて育てられたと思う。
父さんには人との繋がりの大切さをよく聞かされ、母さんには女性対して優しくしなさいと耳にタコができるくらい言われた。
両親に言われた事は、今でも守れるように生きているつもりだ。
そして同い年で生まれたマリーさんの息子のハルくんと、バネッサさんの娘のアリサちゃん、
今でも仲のいい友達だ。
ハルくんは元気でイタズラ好きで面白い男の子、でもちょっぴりスケベだ。
アリサちゃんはおっとりした喋り方でいつもビキニアーマーを着ている、何でだろう? そして女の子なのにめちゃくちゃ力が強い。
僕達はちっちゃい頃からよく遊んでいた。
いっつもハルくんが僕達を引っ張ってくれて、色んな所に言って遊びまわった。
でも僕はちっちゃくて体力もないから、いつも置いていかれないように必死だったのを覚えている。
遊び終わって家に帰ると、父さんと母さんが出迎えてくれる。
でも、そんな幸せな日々も長くは続かなかった。
僕が7歳の時、突然父さんが死んだ……
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