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良い景色だなぁ
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しばらくイチャイチャとして満足したのか、三人ともそれぞれ好きな所を見て回っている。
……俺? いや、さすがにちょっと疲れたからソファーで休憩中。
おだんごを作れとまでは言われなかったが、三人にそれぞれ、メロンやリンゴ、大福を振る舞われ、少しお腹がいっぱいなんだ。
それにしても…… 良い景色だなぁ……
山頂付近からうっすらと白くなってる山、日が沈みかけてキラキラと輝く木々…… 暖炉風ストーブからは暖かい空気が来て、座っているだけで癒される。
「うふふっ、リラックスしてますね」
「美鳥、もう見て回らなくていいのか?」
「ええ、大体見て回りましたから、それにしても…… 素敵な景色ですね」
「ああ、ボーッと眺めているだけで癒されるぞ?」
「最近忙しかったですからね、ゆっくりと休んで疲れを取って下さいね?」
「……休ませてくれるのか?」
「もちろん、私達が頑張りますから…… うふふっ」
いや、それは休んでいるうちに入らないんじゃ……
すると美鳥が横に座り、俺の手を握ってきた。
「桃太さん、私を救ってくれてありがとうございます」
「いや、俺は何もしてないと思うけど」
「桃太さんが…… いえ、桃太さん達がいたから今、私はこうして笑顔でいられるんです」
……美鳥も今まで辛い事があったからな。
「桃太さん大好きです…… んっ…… うふふっ、それじゃあ私は他の場所を見て来ますね」
大好き、かぁ……
「何しんみりしてんだよ、桃太」
「輝衣」
「へへっ、桃太…… あたしも最近仲良くなったばかりだけど、二人に負けないくらい大好きだから! 覚えておいてくれよ? あたしも…… 桃太達がいなかったら寂しく田舎に帰るだけだったからな、感謝してるよ」
「輝衣の明るさで俺達も楽しく過ごせてるからな、店の手伝いもしてくれてありがとう」
「やめろよ、嬉しくなるだろ…… んっ…… へへへっ、じゃああたしはこれで!」
これで、って…… 次は千和が来たのか。
「えへへっ、桃くーん、んっ、ちゅっ…… 大好き!」
「ははっ、千和はシンプルに来たな」
「だって、私はいつも桃くんに伝えてるつもりだもん、でしょ?」
「ああ、いつもありがとな、千和がいたからこうしてみんなで居られるんだ」
「んふっ、そこは『愛してる』って言って欲しいなぁ……」
「……愛してるよ」
「……っ!? や、やだぁ、桃くんがそんな素直に言ってくれるなんて……」
「千和、ちょっ、んんっ!!」
「ん、ぷはぁっ…… 私も愛してる、桃くん」
「うふふっ、私も言って欲しいです」
「じゃああたしも! へへへっ」
またイチャイチャが始まってしまった…… うん、今日は特別だからいいか。
◇
えへへっ、桃くんに『愛してる』って言われちゃった! しかも美鳥さんときーちゃんも! あぁ… 嬉しい。
無理矢理お店を休ませちゃって悪いと思いつつ、今でなければきっと行く事が出来ない旅行を三人で計画した。
美鳥さんはまだしもきーちゃんは卒業まで時間がない、だから三人で一緒にお出かけ出来るこのチャンスを逃したくなかったの。
……まだ焦る必要は無いんだけど、あの計画も進めちゃおうかな? 今、すごく進めたい気分になってしまったから。
最悪、私一人だけ…… ふふっ、きっと美鳥さんときーちゃんも対抗してくるかな? でも、それもいいかもしれない。
なるべく桃くんに迷惑をかけないよう、なおかつ幸せになれるように…… えへへっ、楽しみ。
桃くん…… 愛してるよ。
◇
「桃くんはくつろいでてねー?」
「いいのか? 手伝うけど……」
「いいから座ってろ! ただ食材を切るだけなんだから」
「そうですよ、そのあとは鍋に入れるだけですから」
今日の晩御飯は鍋らしいが、コテージに用意された海鮮などを使った豪華な鍋になるらしく、気になってそわそわしてるんだが手伝わせてくれない。
三人で仲良くキッチンにいるから、俺が行っても邪魔になるかもしれないが。
「うわっ、美味そう!」
「えへへっ、寄せ鍋だけどつけダレもあるから味変して食べてね」
「海老と帆立、牡蠣もあったので入れちゃいました」
「野菜も新鮮なやつばっかりだったな! さすが高級な宿なだけあるよ」
「じゃあ、いただきます!」
みんなでワイワイと話しながら鍋をつつく…… こうしていると、本当の家族みたいだな。
◇
うふふっ、賑やかな食事、とても良いですね…… 母が亡くなり、ご飯が食べられなくなったあの時とは違い、ご飯も美味しく食べられて、すべて桃太さんのおかげです。
それだけでも嬉しいのに…… 『愛してる』…… うふふっ
ああ、幸せです…… このままみんなでずっと居られればいいのに。
◇
食事を終えのんびりと休憩をしていると、輝衣がソワソワし始めた。
「なぁ桃太、風呂入るんだよな?」
「えっ? ああ、せっかくの温泉付きだしな」
「へへっ、じゃあ背中流してやるよ」
「あ、うん、ありがとう」
「な、なんだよ! 女の子と一緒にお風呂なんだぞ? ドキドキしないのかよ!」
そういえば輝衣とは一緒に風呂に入ってなかったな……
「えへへっ、桃くんは私達とよくお風呂に入ってるからね」
「そうですね、輝衣ちゃんとはまだでしたよね?」
「なっ!? ……ズルいぞ二人とも! 早く言ってくれたらあたしも入ったのに!」
「えぇっ? だって桃くんが入ってる時に来ないから恥ずかしいのかなぁって思って」
「だから時々ちいは居なかったのか! ……失敗した」
「うふふっ、じゃあ今日はみんなで入りましょうね?」
「……うん」
まあ、そうなるよね…… 良いんだけど。
「ほら! 桃太、早く入るぞ!」
「ちょっ、おい! 分かったから服を引っ張るな!」
◇
「桃太、気持ちいいか?」
「……ああ、ありがとう輝衣」
まさかあたしが桃太の背中を洗ってあげるなんて……
寂しい都会、それが桃太のおかげで今は毎日が楽しい。
ちいとみいとも仲良くなれて、こうしてみんなでお風呂に入れる、なんて幸せなんだ。
しかも新入りのあたしまで桃太は…… 愛されて良いのか戸惑うけど、やっぱり嬉しい。
「へへっ」
ヤベッ、顔がにやけてしまう! ……あっ、ちいとみい! あたしを見て笑ってるな?
「よし、じゃあみんなで湯船に浸かろうぜ! へへへっ、温泉だ、温泉!」
広い湯船だけど…… 桃太にくっついちゃえ! あっ、二人とも同じ事を考えていたな?
こうして、ずっとみんなで仲良く過ごせれば良いなぁ…… 卒業したら帰るの、やめようかな?
◇
「あっつーい! へへっ、ちょっと涼もう」
「輝衣さん? もう…… でも、誰もいないから大丈夫ですよね」
「えへへっ、桃くんもこっちおいでよ」
広くて豪華なジャグジー付きの円い風呂をゆっくり堪能した。
そして千和達は熱くなった身体を冷ますためか、バスタオルを巻いただけの姿でリビングでくつろいでいる。
三人の、バスタオルの隙間からチラチラ見える素肌が気になるが、手招きされた俺は腰にタオルを巻いて三人の元に。
「ふぅ、熱い熱い……」
「汗が止まらないですね……」
「タオル要らないかなぁ、えへへっ」
…………
「あははっ! 桃太ぁ」
「うふっ…… もう、桃太さんったら」
「元気…… だね、えへへっ」
…………
「桃くん……」
「私達、もう……」
「おだんご食べたい気分だなぁ……」
おだんご…… ああ、準備するか。
「ねぇ桃くん? 私…… 生のおだんご食べたいなぁ…… いいでしょ?」
な、生!? いや、焼き目はつけた方が……
「千和ちゃん!?」
「な、生って……」
「きっと桃くんのおだんごなら生でも美味しいよね? 私のは焼き目つけなくていいから……」
お、おい! もしお腹の調子が……
「えへへっ、大丈夫! それは私の責任だから、桃くんに迷惑かけないから…… おだんご、食べさせて?」
……ち、千和!?
「桃くんの生おだんご…… いただきます……」
……俺? いや、さすがにちょっと疲れたからソファーで休憩中。
おだんごを作れとまでは言われなかったが、三人にそれぞれ、メロンやリンゴ、大福を振る舞われ、少しお腹がいっぱいなんだ。
それにしても…… 良い景色だなぁ……
山頂付近からうっすらと白くなってる山、日が沈みかけてキラキラと輝く木々…… 暖炉風ストーブからは暖かい空気が来て、座っているだけで癒される。
「うふふっ、リラックスしてますね」
「美鳥、もう見て回らなくていいのか?」
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「ああ、ボーッと眺めているだけで癒されるぞ?」
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「……休ませてくれるのか?」
「もちろん、私達が頑張りますから…… うふふっ」
いや、それは休んでいるうちに入らないんじゃ……
すると美鳥が横に座り、俺の手を握ってきた。
「桃太さん、私を救ってくれてありがとうございます」
「いや、俺は何もしてないと思うけど」
「桃太さんが…… いえ、桃太さん達がいたから今、私はこうして笑顔でいられるんです」
……美鳥も今まで辛い事があったからな。
「桃太さん大好きです…… んっ…… うふふっ、それじゃあ私は他の場所を見て来ますね」
大好き、かぁ……
「何しんみりしてんだよ、桃太」
「輝衣」
「へへっ、桃太…… あたしも最近仲良くなったばかりだけど、二人に負けないくらい大好きだから! 覚えておいてくれよ? あたしも…… 桃太達がいなかったら寂しく田舎に帰るだけだったからな、感謝してるよ」
「輝衣の明るさで俺達も楽しく過ごせてるからな、店の手伝いもしてくれてありがとう」
「やめろよ、嬉しくなるだろ…… んっ…… へへへっ、じゃああたしはこれで!」
これで、って…… 次は千和が来たのか。
「えへへっ、桃くーん、んっ、ちゅっ…… 大好き!」
「ははっ、千和はシンプルに来たな」
「だって、私はいつも桃くんに伝えてるつもりだもん、でしょ?」
「ああ、いつもありがとな、千和がいたからこうしてみんなで居られるんだ」
「んふっ、そこは『愛してる』って言って欲しいなぁ……」
「……愛してるよ」
「……っ!? や、やだぁ、桃くんがそんな素直に言ってくれるなんて……」
「千和、ちょっ、んんっ!!」
「ん、ぷはぁっ…… 私も愛してる、桃くん」
「うふふっ、私も言って欲しいです」
「じゃああたしも! へへへっ」
またイチャイチャが始まってしまった…… うん、今日は特別だからいいか。
◇
えへへっ、桃くんに『愛してる』って言われちゃった! しかも美鳥さんときーちゃんも! あぁ… 嬉しい。
無理矢理お店を休ませちゃって悪いと思いつつ、今でなければきっと行く事が出来ない旅行を三人で計画した。
美鳥さんはまだしもきーちゃんは卒業まで時間がない、だから三人で一緒にお出かけ出来るこのチャンスを逃したくなかったの。
……まだ焦る必要は無いんだけど、あの計画も進めちゃおうかな? 今、すごく進めたい気分になってしまったから。
最悪、私一人だけ…… ふふっ、きっと美鳥さんときーちゃんも対抗してくるかな? でも、それもいいかもしれない。
なるべく桃くんに迷惑をかけないよう、なおかつ幸せになれるように…… えへへっ、楽しみ。
桃くん…… 愛してるよ。
◇
「桃くんはくつろいでてねー?」
「いいのか? 手伝うけど……」
「いいから座ってろ! ただ食材を切るだけなんだから」
「そうですよ、そのあとは鍋に入れるだけですから」
今日の晩御飯は鍋らしいが、コテージに用意された海鮮などを使った豪華な鍋になるらしく、気になってそわそわしてるんだが手伝わせてくれない。
三人で仲良くキッチンにいるから、俺が行っても邪魔になるかもしれないが。
「うわっ、美味そう!」
「えへへっ、寄せ鍋だけどつけダレもあるから味変して食べてね」
「海老と帆立、牡蠣もあったので入れちゃいました」
「野菜も新鮮なやつばっかりだったな! さすが高級な宿なだけあるよ」
「じゃあ、いただきます!」
みんなでワイワイと話しながら鍋をつつく…… こうしていると、本当の家族みたいだな。
◇
うふふっ、賑やかな食事、とても良いですね…… 母が亡くなり、ご飯が食べられなくなったあの時とは違い、ご飯も美味しく食べられて、すべて桃太さんのおかげです。
それだけでも嬉しいのに…… 『愛してる』…… うふふっ
ああ、幸せです…… このままみんなでずっと居られればいいのに。
◇
食事を終えのんびりと休憩をしていると、輝衣がソワソワし始めた。
「なぁ桃太、風呂入るんだよな?」
「えっ? ああ、せっかくの温泉付きだしな」
「へへっ、じゃあ背中流してやるよ」
「あ、うん、ありがとう」
「な、なんだよ! 女の子と一緒にお風呂なんだぞ? ドキドキしないのかよ!」
そういえば輝衣とは一緒に風呂に入ってなかったな……
「えへへっ、桃くんは私達とよくお風呂に入ってるからね」
「そうですね、輝衣ちゃんとはまだでしたよね?」
「なっ!? ……ズルいぞ二人とも! 早く言ってくれたらあたしも入ったのに!」
「えぇっ? だって桃くんが入ってる時に来ないから恥ずかしいのかなぁって思って」
「だから時々ちいは居なかったのか! ……失敗した」
「うふふっ、じゃあ今日はみんなで入りましょうね?」
「……うん」
まあ、そうなるよね…… 良いんだけど。
「ほら! 桃太、早く入るぞ!」
「ちょっ、おい! 分かったから服を引っ張るな!」
◇
「桃太、気持ちいいか?」
「……ああ、ありがとう輝衣」
まさかあたしが桃太の背中を洗ってあげるなんて……
寂しい都会、それが桃太のおかげで今は毎日が楽しい。
ちいとみいとも仲良くなれて、こうしてみんなでお風呂に入れる、なんて幸せなんだ。
しかも新入りのあたしまで桃太は…… 愛されて良いのか戸惑うけど、やっぱり嬉しい。
「へへっ」
ヤベッ、顔がにやけてしまう! ……あっ、ちいとみい! あたしを見て笑ってるな?
「よし、じゃあみんなで湯船に浸かろうぜ! へへへっ、温泉だ、温泉!」
広い湯船だけど…… 桃太にくっついちゃえ! あっ、二人とも同じ事を考えていたな?
こうして、ずっとみんなで仲良く過ごせれば良いなぁ…… 卒業したら帰るの、やめようかな?
◇
「あっつーい! へへっ、ちょっと涼もう」
「輝衣さん? もう…… でも、誰もいないから大丈夫ですよね」
「えへへっ、桃くんもこっちおいでよ」
広くて豪華なジャグジー付きの円い風呂をゆっくり堪能した。
そして千和達は熱くなった身体を冷ますためか、バスタオルを巻いただけの姿でリビングでくつろいでいる。
三人の、バスタオルの隙間からチラチラ見える素肌が気になるが、手招きされた俺は腰にタオルを巻いて三人の元に。
「ふぅ、熱い熱い……」
「汗が止まらないですね……」
「タオル要らないかなぁ、えへへっ」
…………
「あははっ! 桃太ぁ」
「うふっ…… もう、桃太さんったら」
「元気…… だね、えへへっ」
…………
「桃くん……」
「私達、もう……」
「おだんご食べたい気分だなぁ……」
おだんご…… ああ、準備するか。
「ねぇ桃くん? 私…… 生のおだんご食べたいなぁ…… いいでしょ?」
な、生!? いや、焼き目はつけた方が……
「千和ちゃん!?」
「な、生って……」
「きっと桃くんのおだんごなら生でも美味しいよね? 私のは焼き目つけなくていいから……」
お、おい! もしお腹の調子が……
「えへへっ、大丈夫! それは私の責任だから、桃くんに迷惑かけないから…… おだんご、食べさせて?」
……ち、千和!?
「桃くんの生おだんご…… いただきます……」
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