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2話
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私から本当のことを言われて、言い返すことも出来ないのかお姉様もグレン様も顔を真っ赤にして私のことを睨みつけていますわ。
あ、周りにいる人達、と言いましたが、実は今パーティーの真っ最中ですのよ。
しかも、お姉様の婚約者である【レオンハルト・ジュジュライ】王太子殿下の生誕パーティーです。
なので、私達の周りには、騒ぎに気付いて何事か、と様子を見に来た人たちが沢山いらっしゃいますわ。
そんなお祝い事の最中に、このようなバカげたことをするだなんて........どうなるかわかっていますわよね。
まぁ、頭の弱い2人ですからわかっていないかもしれませんけどね。
なんて思いながらお姉様を見ると、今まで私が言い返したことなんて一度もなかったので言葉に悩んでいますわ。
一応、王太子の婚約者ですし、それにお姉様でしたからね。
尊敬も何もないですが気を使って遠慮していました。
ですがそれも昨日まで、ですけどね。
今頃グレン様の両親と私達の両親、レオンハルト様と陛下達で話をしている最中だと思いますわ。
理由は私がこのパーティーでお姉様とグレン様がやらかしてくれる、と情報が入ったのでお父様に教えたから、ですわ。
今頃、そんなことになっていなければいい、とグレン様のご両親は願っているでしょうね。
この2人はそんなことになっていると気付いているわけもなく、ただただ私のことを睨みつけてくるだけですわ。
これ以上話はない、ということなのかしら?
そう思っていると
「大体.........」
お姉様が聞いたこともないような、低い声で話し始めたことで、一気に会場が静まり返ったと思ったら
「あんた、次期王妃に向かって生意気なのよ!私よりも成績が良いのだってあり得ないし、私がドレス欲しい、っていったら喜んで渡すのが普通でしょ!?」
私を睨みつけながら一気にそう言ってきましたわ。
多分、私が言い返したりなんかしなければか弱いお姉様を演じていたんでしょうけど、一気に計画が崩れて本性が出てしまいましたのね。
はぁ......自分の考えと違ったら怒る、って.....5歳の子供でもそんなことはしませんわよ。
この発言には流石のグレン様も
「なっ!ミーフィア!?一体何を........」
と驚いた顔をしていますわ。
きっとグレン様には自分がいじめられて可哀そうな私ですの。助けてください、みたいな感じで近付いたんでしょうね。
だからこそ、このお姉様の変わりようには相当驚いています。
まぁ、私は慣れていますけどね。
なんて思っていると、お姉様は
「だってそうじゃない!今だってこんな風に私に言い返したりしてさ、自分の方が上だと勘違いしてるんじゃない!?違うから!次期王妃の私の方が上だから!」
目を充血させて、私に向かって凄い勢いでそう言ってきましたわ。
ですが、言っていることがめちゃくちゃなので、周りで聞いている人達も
「ありえませんわ.......」
「うわぁ........」
と言いながらお姉様を軽蔑した目で見ていますわね。
気付いていないんでしょうか?
そう思いながら、一気に叫んだので息を切らしているお姉様に
「上か下か、なんて考えたこともありませんわ。それに、お姉様はレオンハルト様の婚約者なだけで私の姉です。実の姉に対して、そんなに気を使っていないといけないものなんですの?」
と尋ねると
「当たり前じゃない!」
さも当然だ、と言わんばかりに私に言ってきたので、これはもう救いようがありませんわね。
至るところからため息が聞こえてきますし、これが次期王妃だ、ということに絶望している人もいるのではないでしょうか?
私も皆さんと同じ意見ですわよ。
そう思っていると、今まで黙ってお姉様の発言を聞いていたグレン様が
「ちょ、ちょっと待ってくれ!ミーフィアはユースティアに虐められていたんだよな?だから俺に助けを求めてきたんだよな!?」
とお姉様に詰め寄っていますわね。
いつの間にかピッタリとくっついていた体は離れて、なんだかお姉様を怖がっているようにも見えますわ。
ですが、お姉様の暴走は止まることなく
「えぇ、そうよ!こいつは姉である私に対して生意気な態度ばかり取ってきたのよ!十分ないじめじゃない!」
と私に言ってきたので、これには咄嗟に
「ちょっと何を言っているのかわかりませんわね。自分の言っていることがおかしいと気付いていますの?」
と言ってしまいましたわ。
だってお姉様の主張はおかしいことばかりですもの。
これが通ると思っているのなら、もう一度学園を入学することからやり直した方が良いですわ。
なんて思っていると
「ほら!今のそうやって私のことをバカにしてるんだわ!」
そう言ったお姉様は、再びグレン様に泣きつこうとしています。
ですが、流石のグレン様もお姉様がおかしいと気付いたのか、そっと距離を取ったのを見たときは、つい笑いそうになってしまいましたわ。
あ、周りにいる人達、と言いましたが、実は今パーティーの真っ最中ですのよ。
しかも、お姉様の婚約者である【レオンハルト・ジュジュライ】王太子殿下の生誕パーティーです。
なので、私達の周りには、騒ぎに気付いて何事か、と様子を見に来た人たちが沢山いらっしゃいますわ。
そんなお祝い事の最中に、このようなバカげたことをするだなんて........どうなるかわかっていますわよね。
まぁ、頭の弱い2人ですからわかっていないかもしれませんけどね。
なんて思いながらお姉様を見ると、今まで私が言い返したことなんて一度もなかったので言葉に悩んでいますわ。
一応、王太子の婚約者ですし、それにお姉様でしたからね。
尊敬も何もないですが気を使って遠慮していました。
ですがそれも昨日まで、ですけどね。
今頃グレン様の両親と私達の両親、レオンハルト様と陛下達で話をしている最中だと思いますわ。
理由は私がこのパーティーでお姉様とグレン様がやらかしてくれる、と情報が入ったのでお父様に教えたから、ですわ。
今頃、そんなことになっていなければいい、とグレン様のご両親は願っているでしょうね。
この2人はそんなことになっていると気付いているわけもなく、ただただ私のことを睨みつけてくるだけですわ。
これ以上話はない、ということなのかしら?
そう思っていると
「大体.........」
お姉様が聞いたこともないような、低い声で話し始めたことで、一気に会場が静まり返ったと思ったら
「あんた、次期王妃に向かって生意気なのよ!私よりも成績が良いのだってあり得ないし、私がドレス欲しい、っていったら喜んで渡すのが普通でしょ!?」
私を睨みつけながら一気にそう言ってきましたわ。
多分、私が言い返したりなんかしなければか弱いお姉様を演じていたんでしょうけど、一気に計画が崩れて本性が出てしまいましたのね。
はぁ......自分の考えと違ったら怒る、って.....5歳の子供でもそんなことはしませんわよ。
この発言には流石のグレン様も
「なっ!ミーフィア!?一体何を........」
と驚いた顔をしていますわ。
きっとグレン様には自分がいじめられて可哀そうな私ですの。助けてください、みたいな感じで近付いたんでしょうね。
だからこそ、このお姉様の変わりようには相当驚いています。
まぁ、私は慣れていますけどね。
なんて思っていると、お姉様は
「だってそうじゃない!今だってこんな風に私に言い返したりしてさ、自分の方が上だと勘違いしてるんじゃない!?違うから!次期王妃の私の方が上だから!」
目を充血させて、私に向かって凄い勢いでそう言ってきましたわ。
ですが、言っていることがめちゃくちゃなので、周りで聞いている人達も
「ありえませんわ.......」
「うわぁ........」
と言いながらお姉様を軽蔑した目で見ていますわね。
気付いていないんでしょうか?
そう思いながら、一気に叫んだので息を切らしているお姉様に
「上か下か、なんて考えたこともありませんわ。それに、お姉様はレオンハルト様の婚約者なだけで私の姉です。実の姉に対して、そんなに気を使っていないといけないものなんですの?」
と尋ねると
「当たり前じゃない!」
さも当然だ、と言わんばかりに私に言ってきたので、これはもう救いようがありませんわね。
至るところからため息が聞こえてきますし、これが次期王妃だ、ということに絶望している人もいるのではないでしょうか?
私も皆さんと同じ意見ですわよ。
そう思っていると、今まで黙ってお姉様の発言を聞いていたグレン様が
「ちょ、ちょっと待ってくれ!ミーフィアはユースティアに虐められていたんだよな?だから俺に助けを求めてきたんだよな!?」
とお姉様に詰め寄っていますわね。
いつの間にかピッタリとくっついていた体は離れて、なんだかお姉様を怖がっているようにも見えますわ。
ですが、お姉様の暴走は止まることなく
「えぇ、そうよ!こいつは姉である私に対して生意気な態度ばかり取ってきたのよ!十分ないじめじゃない!」
と私に言ってきたので、これには咄嗟に
「ちょっと何を言っているのかわかりませんわね。自分の言っていることがおかしいと気付いていますの?」
と言ってしまいましたわ。
だってお姉様の主張はおかしいことばかりですもの。
これが通ると思っているのなら、もう一度学園を入学することからやり直した方が良いですわ。
なんて思っていると
「ほら!今のそうやって私のことをバカにしてるんだわ!」
そう言ったお姉様は、再びグレン様に泣きつこうとしています。
ですが、流石のグレン様もお姉様がおかしいと気付いたのか、そっと距離を取ったのを見たときは、つい笑いそうになってしまいましたわ。
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