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メイリスの恋
3話
しおりを挟む「そういえば、もう宿は決まっておるのか?」
陛下がお父様とお母様を交互に見てそう言うと
「いえ...今からどこかに取りに行こうと思っていました」
とお父様が正直に答えてしまった。
これはあれですよ、うちに泊まっていきなよ、拒否権ないよ、ってやつよ?大丈夫ですか?
そう私が思ってお父様を見るが、それに気付く訳もなく
「なら王宮に泊まっていくといい」
と陛下から思った通りの返事をされてしまった。
お父様は必死に断ろうとしているが、
「外は聖女と愛し子が見たくて、人が多いだろうなぁ」
陛下が窓の外を見ながらわざとらしく言うと、お父様はゔっ.........という声を出して外を眺めた。
確かに王宮に来るまでにも沢山の人が声をかけてくれた。
宿を探しているなんて知られたら色々と面倒なことになりそうだ。
結果、お父様も同じ考えならしく、お世話になります、と深々と頭を下げた。
その時の陛下達が満足そうに頷いていたのを見ると、最初から泊まらせる気だったんでしょうね。
泊まることが決まってから、それぞれ部屋に案内された。私とメイリスは前と同じ部屋にそれぞれ案内された。
場所も覚えているし、覚えててくれたんだ、と嬉しくなった。
荷物を置いて、私とメイリスは向かい合って座っている。
なんで?そりゃあ勿論、さっきの告白のことについて話を聞くためですよ!
「ねぇ、メイリス。貴方ワールのこと嫌いじゃないわよね?」
最初から遠回しに言うのではなく直球で聞いてみると
「そ、そう...なんでしょうか?」
とメイリスは顔を少し赤くさせて首を傾げた。
凄く可愛いです。まさか、こんなにも恋する乙女みたいなメイリスを見れる時が来るなんて思いませんでしたわ!
「だって、好きでもない人に告白されても顔は赤くならないわ!」
私がそう言うと、メイリスは目を大きく見開いて、赤くなってますか?と聞いてきた。
そりゃあもう、真っ赤っかよ!と言いたくなるのを抑えて冷静に、赤くなってますわ、と答えた。
「どうして断っちゃったの?」
「だって、ワールさんと付き合うことになったらお嬢様と離れなければいけなくなります」
さっきまで顔が赤くなっていたのが嘘のように、メイリスは真顔でそう答えた。
それを聞いた私は、なるほどー......ってしか言えなかった。
ワールさん...!ごめんなさい!断られたの私のせいでした...っ!
私が心の中で精一杯の謝罪をしていると
「お嬢様の傍に居られないのなら、わざわざ誰かと付き合う必要もないな、と」
と言葉を続けてきた。
........本当にごめんなさい...。ワールさんに顔向け出来ません...。
まさか断られた理由が私のせいだとは思っていなかったから、メイリスに何も言えなくなってしまった。
この後、陛下達と食事を共にしたけど、メイリスのことを考えていて、どんな話をしたか全く覚えていなかった。
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