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41話
しおりを挟むさぁ、ついにやってきましたわ。
今日が犯人(仮)さんとお話をする日です。
正直どうなるか、なんてまだわかりませんし、逆上してくる可能性も否定できないのでそこは注意しないといけませんわね。
「本当に1人で良いのか?」
アルフレッド様は心配そうな顔をして聞いてきますが
「それ、何度目ですの?しつこいですわよ」
同じ質問を今の間に10回以上されましたわ。
流石にしつこいのでやめてくださいます?
なんて思っていると
「本当にエリザベス嬢は一緒じゃなくていいのか?」
今までそれは一度も聞いてきませんでしたわね。
確かに、エリザベス様も一緒の方が良いかもしれませんが........
「今回は私だけで行きますわ。まだエリザベス様にはこんなことをさせたくありませんので」
一応、今回やるのは相手を揺さぶる、ということです。
ミスをするわけにもいきませんし、相手に言いたいことを悟られてはいけませんもの。
エリザベス様はこのようなことは経験したことがないので、私が1人でやった方が得策だと思いますわ。
まぁ、後でそれを知らされてもなんだか複雑な心境になるんですけどね。
するとアルフレッド様は
「そうか......」
とだけ言って、後は何も言ってこなくなりましたわ。
はぁ......しつこいのも面倒ですが、急に黙られるとなんか違和感がありますわね。
程よく、という言葉を知らないんでしょう。
そう思っていると
「酷いですわ!マリアンヌ様!」
「え.......?エリザベス様?」
なぜエリザベス様がここに?
そう思ってアルフレッド様を見ると、
「ルイスまで.......なぜ来たんだ?」
そっちもお兄様の登場で驚いていますわ。
ということは、お兄様がエリザベス様を連れてきた、ということですわね。
はぁ.......なんでそんなことをするんですの......。
思わずため息をつきそうになりながら、エリザベス様を見ると
「私だってちゃんと覚悟は決めましたわよ!こういうときだけ除け者なんて酷いですわよ!」
そう言って、エリザベス様はアルフレッド様の隣に座りました。
その後ろでお兄様まで
「ということだ」
なんて肩をすくめていますが、絶対にわかってて連れてきましたわよね?
ついお兄様を睨みつけていると
「俺だって言いたくて言ったわけじゃないよ。ただ、エリザベス嬢は自分で気付いていた。それだけだよ」
と苦笑していますわ。
そうかもしれませんが、止めるようにお願いしたじゃありませんか。
女性に強く言えないことは知っていますがそう言う時くらいは頑張って欲しかったですわ。
そう思っていると
「マリアンヌ様!私も一緒に行きますわ!」
エリザベス様は今から私が向かう場所に行く気満々という様子です。
でも、流石に一緒に行くわけにはいきませんわ。
だって、今からだと何も話し合う時間がありませんもの。
なので
「......でも、流石に本人と話すのは私1人ですわ。エリザベス様とお兄様はアルフレッド様と一緒に待機、それでも良いですか?」
私がそう言うと、エリザベス様は
「えぇ!もちろんですわ!」
と頷いてくれましたわ。
はぁ......どうなるかわからないから連れていきたくなかったんですが、こうなったら仕方ありませんわね。
さて、待ち合わせのカフェに到着しましたわ。
もう待機して10分くらい経っていますが、そろそろでしょうか?
そう思っていると
「マリアンヌ様、お待たせしてすみません」
あぁ、やっと到着したみたいですわね。
本当に待ちましたわよ。
と言いたくなるのをグッと堪えて
「いえ、大丈夫ですわよ。ユーフェミア様」
そう言ってほほ笑むと、ユーフェミア様はホッとした顔をして着席しました。
さて、じゃあ始めましょうか。
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