11 / 13
フェイン・マスタージュ伯爵子息
3話
しおりを挟むあぁ.......流石にまずかったか?
自分の家に帰ってきた俺はついさっきの自分の発言について考えていた。
今まで何を言われても耐えてきたが流石にここまで言われている意味が分からないというか......いや違うな。
つい最近アリフィア様の婚約破棄があって...それに加えてソフィア様とユーグ様のあの発言。
やはり俺も婚約破棄したいんだろうか...?
そう思いながら自室のベットに寝転がって天井を見つめた。
ミーナとの婚約破棄をしたとして......いや、婚約破棄してしまったら俺は一体どうなるんだ?
それこそ今日の話が父上や母上、それに兄様達に伝わってしまったら.......きっと嫌味や文句を言われるし、婚約破棄出来たとしてもその後の俺の人生が上手くいくとは思えない。
だってそうだろ?どこかの家の令嬢と再び婚約したとしても今のような扱いをしてくれるわけがないし、かといって俺に何か才能があるわけでもないしな。
「早まったなぁ......」
思わずそう呟いたが俺の声はただ静かな部屋の中に消え去った。
次の日の昼休憩、普段は仲のいい人と昼食を食べるところだが、今日はなぜかいつもと違って俺の目の前にはミーナが座っていた。
というのも、俺は普段通りいつものメンバーで食事をと思ったんだが、ミーナが急に俺の教室に入って来て
「行きますわよ!」
と俺の腕を掴んだのだ。
まぁ、クラスの人達も俺とミーナが婚約をしていることは知っていたから驚きの声はなかった...いや、あったかもしれないな。
俺とミーナが同じ学園にいるのに会話をしたところを一切見たことがないというのは有名で、嫌がっているのにミーナの家を乗っ取るために俺が無理やり婚約をしているなんて噂が流れたことがあるくらいだ。
そんな2人が初めて会話をしている光景......きっと今頃はクラスで噂になっているんだろうな。
なんて思いながら、つれて来たものの一言も話すことなく黙り込んでいるミーナに
「それで?一体何の用でしょう?」
他人行儀な言い方をしたからか、ミーナは肩をビクッと震わせたかと思ったら覚悟を決めたようにこう話を切り出した。
「昨日のあれは本気なんですの?」
「本気も何もミーナが俺と婚約をしたくないから毎回毎回あんなことを言ってきているんだろ?」
俺は何の感情も表に出さずに淡々とそう言って、手に持っていたサンドイッチを一口食べると
「べ、別に嫌なわけじゃありませんわ!」
そう言ったミーナはなぜか顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。
まるで俺と顔を合わせたくないかのような行動に心の中でため息をつきながら黙々と昼食を食べていると
「別に嫌いで言ったわけじゃありませんわ...これは本当ですの」
俺があまりにも何も言ってこないからか、話は終わりとでも言いたそうな俺の態度に焦ったからかわからないがミーナは今まで見たことがないくらいしおらしくなって俺にそう言った。
これでは他から見たら俺がミーナを虐めているみたいに見えるんじゃないだろうか?
普段とは全然違ったミーナの態度に俺も思わず動揺しそうになったが、それと同時に俺がここまで言わないと今までのような態度を取り続けていたんだと思ったらなんだか腹が立ってきて
「ミーナは伯爵が俺に取られてしまったのが気に食わないんだろう?婚約破棄したらこれからはミーナが伯爵に色々教えてもらえるんだし君の言う家族としての時間だって沢山出来るじゃないか。何が問題なの?」
思わずそう言うと、ミーナは再び黙り込んでしまった。
だってそうなるよな?俺が居なくなるんだから今度はミーナが次期当主としての仕事をしないといけないわけだし......まぁ、よく考えて見ると自分の領地のことを知り尽くした俺のことを伯爵が手放すとは思えないけどな。
62
あなたにおすすめの小説
もう好きと思えない? ならおしまいにしましょう。あ、一応言っておきますけど。後からやり直したいとか言っても……無駄ですからね?
四季
恋愛
もう好きと思えない? ならおしまいにしましょう。あ、一応言っておきますけど。後からやり直したいとか言っても……無駄ですからね?
婚約者には既に美しい妻が居た…私を騙そうとした愚か者たちには、天罰が下りました。
coco
恋愛
婚約者には、既に美しい妻が居ました。
真実を知った私は、嘆き悲しみましたが…二人には天罰が下ったようです─。
ざまぁはハッピーエンドのエンディング後に
ララ
恋愛
私は由緒正しい公爵家に生まれたシルビア。
幼い頃に結ばれた婚約により時期王妃になることが確定している。
だからこそ王妃教育も精一杯受け、王妃にふさわしい振る舞いと能力を身につけた。
特に婚約者である王太子は少し?いやかなり頭が足りないのだ。
余計に私が頑張らなければならない。
王妃となり国を支える。
そんな確定した未来であったはずなのにある日突然破られた。
学園にピンク色の髪を持つ少女が現れたからだ。
なんとその子は自身をヒロイン?だとか言って婚約者のいるしかも王族である王太子に馴れ馴れしく接してきた。
何度かそれを諌めるも聞く耳を持たず挙句の果てには私がいじめてくるだなんだ言って王太子に泣きついた。
なんと王太子は彼女の言葉を全て鵜呑みにして私を悪女に仕立て上げ国外追放をいい渡す。
はぁ〜、一体誰の悪知恵なんだか?
まぁいいわ。
国外追放喜んでお受けいたします。
けれどどうかお忘れにならないでくださいな?
全ての責はあなたにあると言うことを。
後悔しても知りませんわよ。
そう言い残して私は毅然とした態度で、内心ルンルンとこの国を去る。
ふふっ、これからが楽しみだわ。
酔って婚約破棄されましたが本望です!
神々廻
恋愛
「こ...んやく破棄する..........」
偶然、婚約者が友達と一緒にお酒を飲んでいる所に偶然居合わせると何と、私と婚約破棄するなどと言っているではありませんか!
それなら婚約破棄してやりますよ!!
さよなら王子、古い聖女は去るものなのです
唯崎りいち
恋愛
元聖女の私は、自分が無能だと思い、有能な新しい聖女に任せるために王都を去ることを選んだ。しかし幼なじみの王子は、私を追いかけてくる。王子の真剣な想いと、自分の無自覚な力が国や人々に影響を与えていることに気づき、私は王都へ戻る決意をする。こうして二人は互いの気持ちを確かめ合い、結ばれる――自己評価の低い少女が本当の価値と愛に気づく、ハッピーラブファンタジー。
それって、あなたの感想ですよね?
雲井咲穂(くもいさほ)
恋愛
シェリンは一方的な価値観を押し付けて、自分を下げようとする男爵夫人に対し毅然且つ冷静に反論する。
********
ざまぁ的反論メインなので、恋愛要素はほとんどなく申し訳ございません(土下座)。
短く拙い文章ですが、「自分らしさ」や「自分の大切にしたいもの」について悩んでいる方の、ちょっとした励みになれば幸いです。
お読みいただき、ありがとうございました。
私は人形ではありません
藍田ひびき
恋愛
伯爵令嬢アリシアには誰にも逆らわず、自分の意志を示さない。そのあまりにも大人しい様子から”人形姫”と揶揄され、頭の弱い令嬢と思われていた。
そんな彼女はダンスパーティの場でクライヴ・アシュリー侯爵令息から婚約破棄を告げられる。人形姫のことだ、大人しく従うだろう――そんな予想を裏切るように、彼女は告げる。「その婚約破棄、お受けすることはできません」
※なろうにも投稿しています。
※ 3/7 誤字修正しました。
望まない相手と一緒にいたくありませんので
毬禾
恋愛
どのような理由を付けられようとも私の心は変わらない。
一緒にいようが私の気持ちを変えることはできない。
私が一緒にいたいのはあなたではないのだから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる