皇妃になりたくてなったわけじゃないんですが

榎夜

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91話

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色々と問題はありましたが、あの後は特に問題もなく和やかに時間が過ぎましたわ。

それに、私がいない間に、お母様とハーレミアが何を話していたのかはわかりませんが、始まったばかりのように質問攻めのようになることもありませんでしたし、気を使ってくれたんでしょうか?

それだけが少し気になりますが、まぁ特に聞くことでもありませんよね。

なんて思っていると

「お嬢様、そろそろ皇帝と合流する時間になります」

とユリが教えてくれましたわ。

そうですわね。

一応、予定では温室で合流、ということになっていますが、アルフレッド様と話したいこともありますし、お兄様達を呼びに行きましょうか。

そう思って

「お兄様達を呼んできますわね」

と言って席を立ちましたわ。

お母様とハーレミアも一緒に行く、と言ってくれたんですが、お客様にそんなこともさせられないので、ということで遠慮しましたわ。

まぁ、それは口実でアルフレッド様と話をしやすくするために、なんですけどね。

多分私が途中で抜けた、というのもあって、お母様たちも察していたと思いますわ。

ということで、ユリにお母様たちの相手をお願いして、カーラに聞きたいこともあったので2人でお迎えに行くことになったんですが、早速

「それで、ジュリア様はどんな感じでしたの?」

とカーラに尋ねました。

ジュリア様のことは、カーラに任せておいたので、私は何も話をしてないんですのよね。

カーラは複雑そうな顔をしながら

「今日やってしまったことについて、物凄く反省していましたね。それから、後でお嬢様に改めて謝罪したい、とも言っていましたよ」

そう言いましたわ。

別にその件はもう終わったことですし、後は今後の態度で示してくれたら良いんですけどね。

ジュリア様なりにしっかりと話を付けたい、ということなんでしょうか。

そう思いながら、ポツリと

「......上手くやれそうかしら?」

と私が呟くと

「どうでしょう?とりあえず、落ち着くまで元々いた部屋で待機するように言っておきましたが」

そう言って苦笑していますわ。

一応、貴族からメイドになる、ということ自体は特に珍しい事ではありません。

実際に今働いてくれているメイドも数名は元貴族の令嬢ですもの。

ただ、伯爵よりも下の爵位の人がほとんどなので、侯爵令嬢が、というのは結構異例ですわね。

だからこそ、カーラなりにも何か思うことはあるのでしょう。

ですが、部屋で待機させておく、というのは正しい判断ですわ。

なので、カーラにお礼を言った後に

「特に今はメイド達も手が空いていないし、皆にも軽く説明してからの方が馴染みやすいと思いますわ」

そう言うと、カーラも頷いていますわ。

皆にジュリア様がメイドになる、なんて言ったら驚くでしょうね。

どんな対応をしたらいいのか悩むかもしれませんわ。

なので伝えるときは言葉を選ばないといけませんわね。

そう思っていると、カーラは珍しく大きくため息をつくと

「前にジュリア様のお世話で部屋に行ったとき持ってきているものが少ないとは思いましたけどね。まさか自分の娘にそんなことをする人がいるとは思いませんでしたよ」

そう言って、前向きましたわ。

自分も母親だからこそ、侯爵のやったことは信じられないんでしょうね。

私だって、子供はいませんが複雑な心境ですもの。
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