皇妃になりたくてなったわけじゃないんですが

榎夜

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92話

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カーラと話をしながら歩いていたおかげで、思った以上に早く庭園に到着しましたわ。

遠目からは見ましたが、どんな状況なのかは知らないんですのよね。

何の話をしていたんでしょう?

そう思いながらアルフレッド様たちに近寄ると、

「だが、それに感じては俺はー..............」

「俺だったらその件はー..........」

「2人の言っていることはわかるんだけど............」

あら?思った以上に会話に花を咲かせていますわね。

和気藹々、という訳ではありませんが会話が白熱していますわ。

やっぱり、国を背負う人達なりに何かしら思うことがあるんでしょうね。

なんだか話しかけにくいですわ。

結構、近付いたのに気付く様子のない3人を眺めているんですが、どうしましょう。

時間を延長して、もう少ししてから来ようかしら?

そう思っていると、視線を感じたのかレオンお兄様が急にパッと振り返って

「あ、ユーフェミア」

と私に気付きましたわ。

話しの途中だったのになんだか申し訳ないですわね。

そう思いながら

「話の邪魔をしてしまってごめんなさい」

と言って微笑むと、アルフレッド様に

「もう時間か?」

と聞かれましたわ。

時間も忘れるほど盛り上がった、ということなんでしょうね。

まさかそこまで話が盛り上がるとは思っていなかったのでなんだか嬉しいですわ。

なんて思いながら

「えぇ、そうなんですが、話が盛り上がっているなら時間をずらしましょうか?」

と3人に尋ねると

「いや、明日も帰る前に時間があるんだ。母上たちと合流しようか」

そう言ってクリストファーお兄様が席を立ちましたわ。

あら、ということは明日も話をするんですのね。

今からも人数が増えるだけで話はするんですが..........。

レオンお兄様も、クリストファーお兄様の言葉に

「そうだな」

と頷いてますし。

まだ話足りないんでしょうね。

そう思いながらお兄様達を眺めていると、アルフレッド様も席から立って

「ユーフェミアたちもゆっくり話が出来たか?」

と私に近付いてきましたわ。

やっぱりジュリア様の件はまだ知りませんのね。

アルフレッド様にニッコリと微笑みながら

「えぇ、おかげさまで楽しく話が出来ましたわ」

と私が答えると

「そうか」

と微笑み返してくれました。

........機嫌が良いですわね。

なんて思っていると、なぜかお兄様達がニヤニヤして私たちのことを見ているではありませんか。

なんですの?その顔。

少し腹が立ちますわね。

ニヤニヤしながらこっちを見ているお兄様2人に

「なんですの?」

と軽く睨むと

「いや、なんでもない。さて、移動しようか」

そう言って目を逸らされてしまいました。

はぁ.....なんですの?

この2人、たまにこういう訳の分からないことをするんですのよね。

そのままの流れで皆で温室に移動、ということになりそうなところで、本来の目的を思い出しましたわ。

そういえばアルフレッド様に話があるから来たんでしたわね。

そう思って

「あ、アルフレッド様と少しお話があるので先に行ってもらっても良いですか?」

そう言うと、お兄様達は不思議そうな顔を一瞬しましたが、すぐに

「わかった。じゃあ、カーラに案内してもらうよ」

と言ってくれましたわ。

カーラも

「お任せくださいな」

そう言っていますし。

まぁ、こっちでも何かしらの問題はあったはずなので、何の話なのかわかりますよね。

なんて思っていると

「カーラも変わんないねぇ」

「お2人も変わりませんね」

「そう?俺、身長伸びたんだけど」

レオンお兄様とカーラの話し声が聞こえてきました。

この2人、結構仲が良いんですのよね。

カーラなんて私達からしたら3人目のお母様みたいなものですし、レオンお兄様もカーラに育てられたみたいなものですしね。

久しぶりの組み合わせに、ついニコニコしながら2人を眺めていると、長くなると思ったのか

「大して変わんないだろ。じゃあ、先に行くよ」

とクリストファーお兄様が会話に割って入ってくれましたわ。

お母様達も待っているのでありがたいんですけどね。

そう思いながら、カーラに

「えぇ、じゃあ案内をお願いね」

とだけ言うと、3人は庭園を後にしました。

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