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21話 マリアンヌside
しおりを挟む今は日課となりつつあるスカーレット様とのお茶会の最中です。
「やっぱりスカーレット様にも届いたんですね」
「えぇ。やっぱり、ということはマリアンヌ様も?」
私たちの目の前には2通の手紙が。
差出人はもちろん、それぞれの元婚約者からです。
殿下に関してはなんで私の居場所が分かっているのか不思議ですが噂か何かになっているんでしょうか?
はぁ....とため息をついてから
「スカーレット様の方はなんて書いてありましたの?」
と尋ねると、レオン様からの手紙を渡してくれたので、私も殿下からの手紙をスカーレット様に渡しました。
読んでみましたが
「大体内容は同じものですね」
という感想です。
殿下もレオン様も、自分でアリスさんを選んで私達を追い払ったのに、騙されていたんだ、やっぱり君じゃないとダメなんだ、アリスがあんな奴だと思わなかった、など好き勝手書いていますわ。
全て、今更ですよね?
私たちがアリスさんのことについて、何度も忠告したにも関わらず、自分たちでアリスさんを信じたんですもの。
もう彼らには愛想が尽きているんですよ。
どうしようか、と2人で話していると、私の婚約者であり、この国の王太子の『ハルト』様が庭にやってきました。
スカーレット様とのお茶会の時に来るなんて珍しいですね。
何かあったんでしょうか?
スカーレット様もハルト様が来たのに気付いて
「ハルト様、ごきげんよう」
とカーテシーをとりました。
流石、奇麗なカーテシーですね。
私も見習わないとですわ。
なんてことを思いながらハルト様に用件を聞くと
「ごめんね。お茶会の邪魔をしたいわけじゃなくて急ぎの話があったからさ」
申し訳なさそうにそう前置きをして話を始めました。
ハルト様曰く、私の冤罪の話が広まっているらしく、アリスさんは拘束され、牢屋に。
殿下達.....まぁ、アリスさんの取り巻きですね。
その取り巻きたちは、謹慎処分になっているらしいです。
しかも、私の実家の公爵家は経営難が続いているらしく、当主に相談しても全く動いてくれないんだとか。
元、お父様に関しては私が今まで仕事をしていたから出来なくて当たり前ですよね。
冤罪のことに関してはいったい誰が調べたんでしょう?
まぁ、本来なら婚約破棄する前に調べているのが普通のことなので謹慎処分に終わっているだけでも優しいです。
なんて思いながら、ハルト様の話を聞いていると
「それで、マリアンヌの元父親が君のことを探し始めた、という報告があったんだ」
という衝撃的なことを言われました。
なんで今更?
連れ戻して仕事を片付けさせようとしてるんでしょうか?
色んな事が思いつきますが、相変わらず自分勝手ですよね。
自分から絶縁しておいて戻ってこいだなんて。
そう思っていると
「俺とマリアンヌの婚約発表をしようと思う」
とハルト様が言いました。
実は、婚約はしていますが、まだ発表はしていないんですよね。
当時は何があるかわからないから隠すことにしたんです。
私が返事をする前にスカーレット様が
「それはなぜですの?」
と少し警戒した様子でハルト様に尋ねています。
隠している理由を知っていますから当たり前ですね。
すると、ハルト様は
「発表することで、マリアンヌの元婚約者と父親に、戻るつもりはない、と伝えられるということと、マリアンヌに何かしたら、我が国に喧嘩を売ることだ、と忠告にもなるだろう?」
「なるほど.....わかりました」
そう言われたら了承するしかないですよね。
これがどのような結果になるのか、想像もつかなかった。
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