(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる

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冬の訪れ

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    本格的に寒くなってきた。この世界で雪は降るのか分からないけど、温度自動調節の付与にも限界はあるみたいなので、町で買った厚手のコートを着た。
    何の付与も付いてなかったので、とりあえずクリーンの付与を付けた。
「ピピッ!」
「お帰り、フレイム」

    飛べるようになったフレイムは、近場だけは許可を出した。もう赤ちゃんじゃない。食事も普通の物を食べられるようになった。
(主、もう山菜は無理そうだ)
    こっちはランス。そう。念話を覚えたのだ。メイって呼んでってお願いしてるのに、ランスは時々私を主って呼ぶ。

    そうして今は、聖域の所じゃなくてダンジョンの近くに引っ越している。
    寒くなる前に冒険者達は町に引き上げて行った。

    私は今、木に干し柿を吊るしている。
    どうやらゲーム農園では私がいない間は時間が止まっているみたいで、干しいもを作ろうとして、出来なかった。
    どういう仕組みなのか?次の日には出荷箱は空になっているし、同じ日に時間を置いても出荷はされていない。それに、ゲームでの1日の時間は20分もなかった筈だ。まあ、その代わりに作物が1日で済むのかもしれないけど。

    まあ、考えても分かる訳はない。それに干し柿にはこの寒さも大切だ。
    魚の一夜干しは亜空間の中でやっている。外だと魔物に美味しく頂かれちゃうからね。

(うにゃ…今日も寒いにゃ)
    私はシュガーに作ってあげた猫用ベストの中に仕込まれた魔道具に魔力を流す。
    ただ熱を発するだけの魔道具。だけどとっても便利なホッカイロの魔道具だ。
    
    今日から中断していたダンジョンの探索だ。このダンジョンは人気がないのか、先日までいたパーティー以外は見ていない。
    とってもいいダンジョンだと思うけどな?食料品が手に入るなんて、ダンジョン親切!

    緑豆を集めてから3階層へ。
「もふもふだけどテイム出来ないから仕方ないよね!でもジンギスカンは美味しかったよ!」

    それに、どうやらテイム出来る数には限りがあるらしい。魂の容量的な?
    まあ私はアルミネアの加護で魂が拡張されてるみたいだけど、限界もあるだろう。

    それともう一つ。従魔が犯した罪は主の責任になるらしい。
    うちの子達が何か悪い事をやらかすとは思えないけど、今の戦力で充分だと思ってる。

    シュガーとランスは私が他のもふもふに興味を示すと途端に不機嫌になる。
    だからこれからは、余程の事がない限り、従魔を増やすのは止めようと思う。

    さて、そろそろ次の階へ進もうかな?
    四階層は相変わらずカマキリだ。でも私だってあの頃の私よりは成長してる。レベルも勿論だけど、魔法ばかりに頼っていない。きっとラスカームに言わせるとまだまだって言われるだろうけど。

    ジャンプしてからのダンジョンの壁を蹴って、首に攻撃。
    しかもちゃんと間合いを図って出来るようになった。
    うーん。やっぱり階段は見つからないな。ここが最終階層?そんな馬鹿な。

    だけど、それでもしつこく壁を探っていたら、床と程近い位地の壁に不自然な窪みを見つけた。
    これは絶対に何かある!
    押しても駄目。引いても駄目。壁は硬く、攻撃は通りそうもない…ん?この窪みは…

    メイは思い切って上に引き上げた。シャッターガラガラ。
(驚いたにゃー)
(うむ。まさかそう来るとは)
    いや、私もこんな風に開いて驚いている。
    その先には、やはりというか、階段があった。

    5階層を見て驚いた。一瞬外へ出てしまったのかと思った。
    空は青空。木々が生い茂り、赤い花も咲いている。
「凄い、綺麗!」
    無防備に足を踏み出す私を、ランスが服を咥えて押さえてくれた。
(魔物の気配が濃厚だ。警戒しないと危険だ)
(ご、ごめん…)
    一瞬、ダンジョン内だという事を忘れていた。

    だってお花咲いてるし。
    
    鑑定    ポイズンフラワー    赤花の魔化したもの

    毒花かい!剣でスパッと切り裂くと、小瓶を落とした。

    鑑定    赤花の雫    甘い液体。通常は赤花から搾られたエキス

    あ、やっぱりあの甘味だ!て事はやっぱり砂糖の代わりなんだ。

    うわ…木も動くんだ。剣で攻撃するも、なかなか倒れない。なら、植物には火でしょう。

    カラ~ン。ドロップアイテムは枝1本。せこい!

    鑑定    トレントの枝    杖や弓の素材として使われる。

    動く木はやっぱりトレントか。お約束だね。
   
    あ、普通の魔物もいるのか…って!アジタケ?巨大なアジタケが槍持って向かってくる!
    斬っても血も出ないし、ダメージは入っているのか分かりにくいけど、ある程度攻撃したら縮んで普通サイズのアジタケになった。
「納得いかない…」

(植物は魔化すると大概大きくなるにゃ。槍は分からないけど)
    まあいいや。キノコはあれば重宝する。
    まさかシロップが砂糖代わりだったなんて。オリゴ糖のような物なのかな?栄養分は全く違うだろうけど。

    階段を探しながら採取を続ける。と、トレントを倒した時に赤い実を落とした。

    トレントの実    甘酸っぱい。魔力回復効果がある。

    おお!トロリと崩れるような食感で、確かに甘酸っぱい。これはレアアイテム?確か実の生ったトレントも何体か見かけたけど、倒しても枝しか拾えなかった。

    よし!
    私は実の生ったトレントを見つけると、倒す前に実を収穫した。それから倒しても、極たまに実をドロップする事が分かった。

    美味しい上に魔力も回復するなんて最高じゃん!

    5階層最高!
(メイ、階段を見つけたぞ)
    あ…まあ、とりあえず魔法石にだけ触れておこう。
(ごめんね。夕飯まで今日は5階層ね?)

    順番に食べられる物が出てくるって事は、次は食べられない魔物だろうし、シロップもトレントの実ももっと欲しい!
(そういうと思ったにゃ…)
(我等は主に従うのみだ)

    でも諦めモードなのね…
    けど甘味は重要。今までおやつは殆どリンゴかオレンジだったんだから、仕方ないじゃない?

    まずはジャムを作ろうかな。飴もいいよね。砂糖代わりだから、クッキー、牛乳寒天、小豆が出たらあんこも作れるし!
「えへへ…」
((………))


    
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