(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる

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米と魔道具の価値

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    米が手に入る段階で、炊飯器に思い至った。
    炊飯器は勿論ない。あとは飯盒か、メスティンか。
    アルミ…ボーキサイトに関しては、オージェとエルダンに広めるのを止められている。
    
    そりゃ、私だってここの急激な発展なんて望んでいないし、ジェラルミンなんてこの世界の発展度合いには合わない。

    私は成り上がりたい訳じゃない。というか、そんなのごめんだ。私は自由がいい。それに前世の記憶があるとはいえ、今の私は子供。成り上がる前にあっさり利用されそうだ。

    諸刃の剣には手を出すべきではない。
    私が使う分には止められてない。とりあえずメスティンだけ作って、炊飯器の魔道具を作る間の繋ぎにしようと思う。

    私にとってアルミニウムは一般的な素材だから言ったのだと思う。こっちの世界では流通してないのはちょっとだけ残念だ。

    私はダンジョンに入る前にひと仕事だ。

    農園では、稲がもう収穫状態。本来なら刈った後に干したりしなきゃならないけど、そこはゲーム仕様。すぐに精米出来るように刈ると勝手に束に纏められ、乾燥もされている。
    一束は出荷箱に入れる…昨日入れたホッカイロの魔道具も出荷されているみたいだ。

    あの初歩の単一属性しか使ってない魔道具に一体幾らの値が付いたのか?
    小屋の本棚には辞典が一冊増えていた。
    
    開いてびっくり。物の原価に直すと一割にも満たないのに、驚きの価格になっている。
    技術料、なのだろう。町で見た魔道具もかなり高いなと感じたのは、作った錬金術師にも利益が還元される仕組みがあるのか。

    凄くいい!惜しいのは、魔道具に必要な魔石がここでは手に入らない事か。

    作りたい物はたくさんある。ちょっとでも生活を豊かにする為に、炊飯器を初めとした家電を再現していきたい。

    魔法が発達しているから意味のない家電も多いけど、とりあえずハンドミキサーは欲しいかな。
    亜空間の中はいつも快適温度だけど、冬は炬燵に入りたい。うちには大きな猫ちゃんもいることだし、きっと気に入ってくれるだろう。

    まだまだそれらを作るには、勉強不足だ。
    ホッカイロの魔道具だって、火傷しない温度で留める為に、かなり苦労した。

    お陰で精米機をゲット出来た。
    え、嘘。一束で2キロ位の米袋が出てきた。いいの?返さないよ?

    麦の一束も小麦粉一袋が出てくるから、絶対多い。
    設備として高いから?…何にせよ嬉しいからいいや。

    ご飯を使った料理…TKG?ねこまんま…チャーハンも出来るね。
    海苔がないからおにぎりは無理だけと、炊き込みご飯は作りたいな。
    そういえば昨日ランスが鳥肉を採ってきてくれた。
    コッコじゃなくても親子丼?を作ろう。

    思いつくままに料理して、しっかり自分達の分も確保すると、たくさんあったご飯もすぐに無くなる。
    メスティン、作った側から大活躍。

    一口食べると、新米の味。ああ、幸せの味。

 
    幸せ気分のまま、農園の外へ。
(メイ、何かいい事あったにゃ?)
(えへへ。ご飯の時に出してあげるね?)

    昨日は階段が見つからなかったから、7階層からだ。
    さあ、猪君達、美味しいジビエ料理の為に肉になりなさい!

    こうして後ろから見てると、やっぱりランスの方が力がある。二人に支援魔法をかけて、今日は後衛に徹してみる。

    三人で前衛で戦うよりも、真っ先に後衛から魔法を放てるからか、効率良く倒せる。
    もしフレイムがそれなりに戦えるようになったら、後衛を任せるのもいいかな。

    奥に進むと、凹んだ壁の一部から赤茶けた岩がゴロゴロしている部分があった。

    鑑定    採掘ポイント    燃焼石が採掘出来る

    鑑定    燃焼石    衝撃を与える事で高熱を発する鉱石

    ダンジョンの仕掛けという奴かな?
(二人共、しばらく私を守って!)

    煮炊きに火が必要なくなるって事だよね?多分ずっとは使えないだろうけど、便利そうな石だ。

    ゴロゴロと転がっているそれらを全て収納庫へしまう。

    それから暫くして、8階層への階段を見付けた。
    魔物はキラーバットというコウモリの魔物だ。

    ダンジョンの中は下半分がほんのり明るい。それが大体1メートル位。私やシュガーには視界良好だけど、ランスにはちょっと暗いかなという感じ。
    
    上の方を飛び回るコウモリは見にくい。それにあんまり上ばかり見てると、隙を狙って吸血してくる。
    それも狙われるのは私ばかりだ。もふもふの上からだと、血が吸いにくいのかもしれない。

    見えてない状態で魔法を放っても当たりそうな位数がいるけど、ランスやシュガーは確実に見えていて、狙って攻撃している。

    私も必死に目を凝らしつつ、隙を狙ってくる奴にも警戒する。
    
    因みにドロップアイテムはキラーバットの皮膜。薬の原料になるらしいけど、集めてたら集中が途切れる。
    その状態をしばらく続けていたら、ある時を境に少し見やすくなった。

(キリがない。背中に)
(分かった。お願いね)
    ランスの背中に乗って、結界を張り、駆け抜ける。
    ランスとシュガーの本気の走りにはキラーバットも付いてこられない。
    曲がり道を超スピードで曲がるランスに振り落とされないように、慣性制御の魔法をイメージしてかける。

    かなり楽になって周囲を見渡す余裕も出た。
    暗い所を飛んでいるキラーバットが見やすくなった理由は、暗視のスキルを覚えたからのようだ。

    駆け抜けたからか、階段はあっさりと見付かった。

    9階層に入る前に、回復魔法とリフレッシュをかけてから、進む。結界外にいたシュガーがちょっと被害に遭っていたみたいだ。
    私も結界を張る前に吸われたけど、傷口は綺麗に塞がっている。バイ菌があったら嫌なので、みんなにピュアをかけた。

    9階層はオークだ。ドロップアイテムは、ベーコン作りに良さそうな脂身の多い肉、豚バラだ。ミルフィーユ鍋を作りたいな。

    時計、欲しいな。スマホに表示は出るけど、ダンジョン内で取り出して見るのは危険。腕時計が欲しい。
    魔道具で作れないかな…

(メイ、お腹空いたにゃ)
(もう戻る時間だと思うのだが)
    二人の腹時計の方が正確かも。


    

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