(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる

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国と種族

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    今日の夕食は、各種米料理だ。
「はあ…幸せだよ…」
    シンプルで美味しいTKG。
(カシオブツに味も付いてて美味しいにゃー!)
(ポロポロしてて、食べにくいな)
    シュガーが食べているのがねこまんま。ランスはチャーハンを食べているけど、お皿から零れてしまっている。

    親子丼はフレイムが食べてるけど、ちょっとだけ共食い…なんて思ったのは内緒だ。
(ランス、こっちの方が食べやすいかもよ?)

    カツ丼を出してやると、真っ先にカツが無くなった。みんな本当に肉が好きだよね。
    確実に足りなくなるので、焼いたボア肉も出してやると、肉がどんどん消えていく。

(明日だけどさ、町に行きたいんだけど)
(む…町か…)
(森を抜けたら雪がいっぱいにゃーよ?)
(そうだな。メイは埋まる)
(ええっ?!この辺は雪がうっすらと積もる程度なのに?)
    まさか、森を抜けた程度で気候が違うの?

(そういう物だと思っていたが)
(何か変かにゃ?)
    だって、ここから1日もかからない所の気候がそんなに違うなんて信じられないじゃん?

    強いていえば、魔物の強さは全く違う。そして魔素濃度も。それが魔物の強さにも影響していると予想していたけど、魔素が気候にも影響してるとか?
    気候等については聞いた事がない。季節があるのは聞いていたけど…埋もれるような雪、見たいような怖いような…?

    そうしたら、冬の間はみんは何しているんだろう?
    秋に町に行った時には何も感じなかったけど、夏の気温も違うとか?
    私の知っている所で魔素が一番濃いのは聖域だ。でもあそこは逆に魔物が近寄れない。

    さすが異世界、謎だらけだな。

    そうそう。燃焼石は今、火鉢に入れて使っている。
    お陰でハーブティーを飲みたい時とか、今の季節は鍋料理が多くなるので重宝している。

    それとフレイム。私にとっては亜空間内はいつも適温だけど、フレイムにとっては少々寒かったのか、火鉢を入れてからその近くにいる事が多くなった。
    シュガーも下に皮が敷いてあるから心地いいみたいで、用がない時はゴロゴロしている。

    どれ位長持ちするかは不明だけど、もう一回分位は取っておきたいな。

    食べ終わった後の食器も、範囲指定したクリーンで全て綺麗になる。魔法って本当に楽。

    町に行けないとなると、オージェに魔道具について質問できない。しばらくは本と検索で自力で学ぶしかないかな。

    農園で採れた魔鉄を薄い板状にして、銀に魔石を砕いて混ぜ込んだ物で魔術記号と回路を書き込んでいく。
    そう…ここの長さが温度に重要で、間違えると火傷する。
    同じ大きさの魔鉄板を融合させて、布のポーチに入れればホッカイロの完成。

    炊飯器として稼働させるにはゆっくり加熱して高温に、蒸らしの時間も考慮しないとだめだ。
    魔道具の本をめくり、自分なりに調べた事を紙にメモしていく。
    この世界の文字を書くのにも、慣れてきた。咄嗟に日本語で書いちゃう事もあるけど、意識して使わないようにしてると、慣れるものだ。

    魔法文字も結構書けるようになった。魔道具を作るには普通の文字じゃだめだから、これも結構頑張った。

    その他にもエルフやドワーフ等の妖精族が使う文字や、魔族が使う文字なんて物もあるらしい。

    魔族とは言ってもこの大陸の北にある島に住む人達の総称で、当然王様は魔王。だけど別に世界を支配しようとしているとかそういう事はなく、身体的特徴が人族と少し違う人達の事。
    普通に交易もしているし、人族よりも頑丈で強い人が多いとはいえ、繁殖能力では人族に劣る。魔族の住む島は人族には住みにくい環境だから、人族も攻めていく事はない。なんとも平和だ。

    ただ、やっぱり異種族に対する偏見はある。それぞれ寿命が違ったりもするから、多少は仕方ないのかも。
    現在私達が住んでいるこの森は大陸を分断するように広がっていて、六つもの国が隣接している。
    私が行った町はクラーク王国の町メジト。国の一番端にある町だ。

    大森林はどの国のものでもない。
    だから私は現在クラークの国民ではないけど、比較的穏やかな国らしいので、冒険者として活躍できるようになるまでは、メジト辺りに住むのもいいかな。
    
    この辺はアルミネアに教えてもらった。あとは、私が魔道具を売ったりポーションを売るなら、商業ギルドに登録するのもいい。
    冒険者ギルドと併用するのもいいし、年齢制限も特にはない。

    どっちにしろ子供のうちは目立つから、学校に行ってから考えるのもありかな。資金は充分にあるし、当面はゆっくり過ごせとも書いてあった。

    そうなんだよね…私はこの世界の常識は知らないし、神様達の常識は人のそれとは違うし、シュガー達も人の常識なんて知るはずもないんだし。

    
    魔道具の本を読んでいるうちにどうやら眠ってしまったらしい。いつの間にかベッドに移動されていた。
(おはよ…ランスがベッドに運んでくれたの?)
(シュガーと協力して。本だけ読む時は、ベッドの方がいい)
    むう…転生する前の私なら徹夜も平気だったのにな。

(町に行くにゃ?)
(んー。雪が積もってるならいいや。オークを相手に戦いの訓練をするよ。次に進んでもいいし)
    オークは二足歩行だから色々なパターンの攻撃の練習になる。弱点を狙った攻撃や、高い生命力を削る戦いも。

    豚バラが結構集まったな。ようやく大豆が出たから、豆腐入りの鍋も作れるし、楽しみだ。

(あ、階段だ。どうする?)
(疲れを取ってから行くにゃ)
    10階層なんて区切りもいいし、当然行く。

    魔法石に触れて階段を降りると、突然後を塞ぐように扉が現れた。
(な、何?)
(メイ!今は集中だ!)

    広いフロアーに現れたのは、ランス位ありそうな大きな蜘蛛が一匹。八つの紅い瞳が不気味だ。

    洞窟内ではあまり火は使いたくないけど、昆虫だし火が有効だろう。それに吐き出す糸を焼き切るのにもいいし。
(フレイム、今は出せないよ?)
    火を使うって考えたから、戦いたくなったのかもしれないけど、いきなりボス戦に挑戦させたくない。

    シュガーもランスも蜘蛛糸に足を取られて思うように動けないみたいだ。
    ベタつく糸を焼き払いながら、素早い蜘蛛に必死で炎の槍を当てようと頑張る。

    当たらない…ならこっちも動きを封じるまで!
    麻痺の魔法。それに併用して、過重もかける。もう一つ。吹き上がる炎!

    炎が燃え尽きた後には、宝箱が残った。
(つ…疲れた…)
    魔力も集中力も一気に使った。

    トレントの実から作ったマジックポーション。薬草から作った青汁味のものと違って、ほんのり甘くて美味しい。

    気になる宝箱の中身は、肌触りの良い布?

    鑑定    スパイダーシルクの布    肌触りの良い高級品。

    おお。いいね!シルクのパジャマとか憧れだったんだよね。付与も…うん。結構容量がある。

    けど…結構火を使ったはずなのに、息苦しくならない。フロアーが広いから?…恐らくは、ダンジョンが元の状態に戻ろうとする力かもしれない。

    疲れたからもう戻りたいけど、次は11階層から始められるようにしたい。
(下の魔物だけ確認したら今日は帰ろう)

    魔物は…え。鹿?鹿肉は美味しいらしいし…うわあ!
    戦うつもりはなくても、向こうから凄い勢いで突っ込んできた。見切って避けると、ダンジョンの硬い壁が抉れる程の強さで鋭い角が刺さる。

    シュガーが鹿の注意を引く。ランスが後ろから攻撃した。
    一撃じゃ無理か。

    鑑定    ブレードディア   素早く、力強い。 角は魔力を通す事で鋭く、並の鎧なら貫通してしまう。肉は美味

    ダメージにより動きの鈍った相手に、ランスの爪が食い込む。
    一塊の肉を残してブレードディアは消えた。

    ちょっと…今の私には手強い相手だな。

    もう少し、レベルやスキル向上を頑張ってから、挑むようにしよう。

    


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