(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる

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シュガーの進化

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    牛丼、美味しかったー!そしてその後に飲む麦茶も美味しい!
「もう食べないのか?」
    みんなにはステーキも焼いてある。私はこれ以上は食べられないけどね。
(メイは少食にゃ)
(メイはボクより食べないの。食べないと大きくなれないのー!)

「もう充分なの。それに私だって大きくなってるよ?」
    すぐに大きくなれないのは、種族の差だ。
    異世界だし、どこかに赤と白のキノコが生えてて、食べたら大きくは…なれないよね。

(ランス、お箸は難しいのかにゃ?)
(こういう細かい事が苦手なだけだ)
「ランス、今から文字の特訓もするよ!」
「うっ…やはり書けないと駄目か?計算も」
「ある程度年齢行ってる人の識字率は低いみたいだけど、ランスは見かけ若い大人なんだから。二人もペンは持てなくても、読み方と計算は覚えようね?」

「う…うにゃあぁ!」
「こら、逃げないの!人化は覚えるつもりなんでしょう?なら覚えて損はない」
(計算、楽しいよ?ボクは字はまだまだだけど、計算なら覚えられそうなの!)
(そう。フレイムは偉いね!)

    でも、小さなフレイムが人化…覚えられるのかな?妖精とか、最近大人しい骸骨みたいな小人になったりして。
(シュールはこの世界の知識はないんだよね?)
(当然でしょう。私にとっても異世界なんですから)
    使えない骸骨だ。

(しかしメイさんよりは知識はあると思いますよ?私、神ですから)
    私のイメージだと死神って普通の神様とは違う気がするんだけど。それに特に最近は力も貸してくれないし、助言の一つもない。
(命の危機か、余程の事がない限りは何もしませんよ)
    別にいいんだけど、それで贖罪になるのか。
    本来の仕事が出来なくて、時間を拘束されている事が購いなのか。死神としての仕事にプライドを持っていたみたいだから。

    それでもどうにか足し算、引き算は教えられたと思う。せめて四則演算位は覚えておけば、普段の買い物には困らないよね。

    勉強が終わったら、あとは寝るだけだ。
(うにゃ…メイ、にゃーはもっと強くなりたいにゃ。ブラックワニーに今のにゃーじゃ敵わないにゃ…悔しいにゃ)
    メイは、シュガーを撫でる。
(いいんだよ。私だって全然強くないし、強さだけ求めてる訳じゃない。シュガーは私の初めての従魔だし、妹みたいに思ってる)

    メイはにゃーを妹って言うけど、逆にゃ。メイは人族の大人と比べてとっても小さい。にゃーも多分大人とは言えないけど、成体と大きさは変わらないにゃ。
    だからメイはにゃーより小さい子どもなのにゃ。
   守れるようになりたい…
   でもそれは、今のままじゃだめなのにゃ…

    夕べはシュガー、元気なかったな…よし。朝ごはんはシュガーの好物にしよう。
    カシオブツの木を削り、ご飯にたっぷりとかける。
    手抜き?まあ…量的に足りないかも?
    味噌汁にアユの塩焼きも添えて、出来る頃にランスとフレイムが起きてきた。

    珍しい。これだけカシオブツの匂いがするのにシュガーが起きてこない。
(シュガー?ご飯だよ)
(にゃーは…何か変なのにゃ。落ち着きたいから、影に入れてにゃ)
(ええっ?!大丈夫なの?病気とか?ええと…動物病院は)

(主、とりあえず本人の希望通りにした方がいいのでは)
(そ、そうだね…)
    病気を治すには、ヒールじゃだめなんだよね。とにかくシュガーの状態を確認しないと。

    影の中のシュガーは…ええっ?!進化中って…
    進化…ええと、一定数のレベルに達した時や、幾つかの条件を満たすと魔物は上位種に進化する事がある…従魔の場合、主が自分より劣ると判断すると、反抗する事がある。

    というか、影の中のシュガーに魔力を持って行かれてる。
(メイー、大丈夫なのー?)
(平気…だけど、進化って結構博打かもね)

    アサシンキャットの時は、魔力に関しては勝っていた。
(ランスはさ…私より強いのに従魔になってくれたよね?)
(メイの魔力の味がする料理を食べて…仕えても良いと思ったのだ。あの時の不思議な気持ちは、今でも変わらない)

(メイの魔力の味はボクも大好きなのー)
    魔力の味か…私には分からないな…

    とりあえず、今はスマホにも入らないで、ゆっくりしていよう。どんな影響があるか分からないからね。
(進化って、時間がかかるものなのかな?)
(俺は進化した事はないからな。自然の状態ではあまり進化とか聞かないし)

    おやつでも作ろうかな…ダンジョンに入ってちょっとお腹が空いた時はクッキーがあると丁度いい。オーブンはここに置いたままだし。

    みんなの為のジャーキーも作ろう。
    肉はざっと氷らせて、切りやすくする。
    醤油ベースのタレに漬け込んで、こっちは放っておく。

    棒状にしたクッキー生地を、端から切っていく。自分で食べる物だから別に形には拘らないし、時短で作れる。
    先にクッキーを焼いて、ジャーキーの方には時間が経った事にする魔法、エイジングを使う。

(メイ…まだ出来ないのか?)
(ランス、待てだよ。ジャーキーの残りは…なかったね?お肉でも焼こうか?)
(い、いや…まだご飯の時間ではないだろう?)
(じゃ、ベーコンね)
(ボクも欲しいのー)

    全然動いてないのに体が怠いのは、魔力不足の状態だからか。最近は全く無茶はしてないから、こんな感覚も久しぶりだ。

    常に動いているのが普通だからか、何もしないでぼんやりする時間は結構貴重かな。

    うっかり眠ってしまったらしく、いつの間にかベッドの上に移動されてた。
(ありがとー、ランス…わ、寝過ごした。お腹空いたよね?今何か作るね)
(無理はしないでいい。作り置きがあれば、それで)

    結構あるものだ。自分の収納庫の中身は亜空間もだけど、ちゃんと把握出来る。
    適当に出して、自分でも軽く摘まんで、シュガーはお腹空かないのかな?と思った。ねこまんまは取ってあるけど、おかずや味噌汁は作り直さないと。

    いつ終わるのかな?シュガーが元気にしてないとちょっと淋しい。

    あ、やっと終わったのかな?
    影から出てきたシュガーを見てびっくり。
    金茶色の短毛は白銀色の長毛に。金色の瞳は一緒だけど、かなりの美猫になっている。
「…シュガー?」
(にゃっ!進化できたにゃー!)

    良かった。いつものシュガーだ。
(お腹空いたにゃ)
    ねこまんまを出してやると、ペロリと完食。体も前より大きくなってるから、足りなかったかな?

「ぶた玉も作ろうか?」
(食べるにゃ!にゃーも手伝うにゃ)
    シュガーが立ち上がると、人の姿に変化した。
    尻尾と耳はそのままだから、ランスと同じように獣人に見える…年齢は10歳位?

(む?何故シュガーの人化した姿は恥ずかしがらないんだ?)
(それは、同性だし…子供だし?)
(む…理不尽な)
(それにしても、何で私より大きいの?)
「仮の姿だから分からないにゃ。それよりぶた玉にゃー!」
    折角やる気になっているので、包丁の扱い方を教えてあげた。
「にゃ…」

    あっさりと解けてしまった人化に、シュガーは項垂れる。
「練習しかないね」

    その前に、シュガーのステータスを確認してみよう。

    シュガー  (2)  メイの従魔
    レベル    48
    クィーンキャット

    光魔法    聖魔法    闇魔法   
    暗黒魔法    木魔法   
    ソニックウェーブ    威圧
    状態異常無効    立体機動
    癒しの聖域    絞扼    忍び足
    影移動    爪攻撃    噛みつき
    罠    罠感知    気配隠蔽    魔眼
    ミラージュ   念話     人化

    クィーンキャットは、光魔法や聖魔法に特化した魔物のようだ。
    魔物だけど、聖獣と呼ばれる類いの物らしく、魔眼には精霊視も含まれている。

    ミラージュは幻影を作り出して相手を翻弄したり、自分の姿を完全に隠してしまう。

    癒しの聖域は、逆に仲間の幻覚を打ち消したり、場の不安を和らげたりと、空間に作用するスキルだ。

    前のスキルはそのまま残っているし、きっと強くなっているだろう。
    シュガーは年下なのに、人化した姿はお姉ちゃんと呼ぶのが正解なんだろうけど…
    フレイムは人化を覚えても年上になったりしないよね?人化は仮の姿。分かってはいるけど、納得はしたくない。

    私にとっては死んだ自覚はあまりなくて、いきなり赤ちゃんになってて、元の世界には帰れないって感覚が強い。
    今更かな。それに今の生活はとても楽しい。

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