(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる

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鑑定

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    ワニカツにしてみた。本当に味は鶏肉だけど、脂分が多いからジューシーだ。
    ランスは今、お箸の練習中だ。ここの人達はお箸を使う人が多い。町の食堂で出されるのも、竹箸だ。
    この森にはごく浅い場所しか竹はない。あとは町近くの林に生えている。

    筍の時期は過ぎちゃったな…来年見つけよう。
    一応スマホ農園でも筍は育つけど、竹はないのに筍だけが畑の空いた部分に極たまに生えてくる。
    畑の一面は果物の木だらけになりそうなので、畑の拡張をした。
    うーん。オーブンが買えないな。しばらくはご飯とうどんにしよう。

    鉱石類を全て採掘して、今日は海釣りにしよう。
    今日はアジとかの小物が多いな。フライより刺身が好きだから、盛り合わせにしよう。

    !!凄い手応えだ。体が持って行かれる!雷の魔法で麻痺させよう…よし!今こそ前世で取れたスキル、強力を使う時だ!
    腰を落としてリールを巻きつつ、引き上げる…おお!レア魚のマグロじゃん!海岸で釣れる所が凄いけど、ゲームだからなー。

    そうして私も。釣りのスキルはしっかり上がっているらしい。
    100キロは軽く超えているだろうマグロだけど、…農園では金欠だけど、食べたい。刺身やネギトロ丼にして出荷しよう。

    図鑑を埋めるのはまた今度だ。といいつつ、次も食べちゃうんだろうな…マグロは大好物だし。

    ほくほく顔で戻り、マグロを見せたら、みんな違う意味で驚いていた。魔物だと思ったみたい。
    確かに魔物もいる。ソードフィッシュとか、エチゴヤクラゲなんて悪巧みが得意そうな魔物も釣れた事がある。
    麻痺毒を発生させる場所はしっかり削除して、中華風の味付けで美味しく頂いた。

    ソードフィッシュは白身の魚で、軽く炙って塩のみの味付けだったけど、とっても美味しかった。

    いつか海沿いの町にも行ってみたいな。


    川底に仕掛けた網は切られていた。まあ、あの蔓を切る魔物なんて怖いから別にいいんだけどね。

    こっちに降りて来たのは罠の確認の為だけじゃなくて、ポーションの納品の為だ。
「メイさん、幾つか鑑定をお願いしたい物があるのですが」
    受付のお姉さんに案内されて別室に通される。ランスは商業ギルドとは関係ないので、お使いを頼んである。

「こちらをお願いします」
    小さな巾着だ。

    鑑定    勇者の巾着袋(模造品)
    空間拡張と時間遅延の効果が付与された巾着

    鑑定結果を話すと、商業ギルドのマスターはムムムと唸って顎髭に触れる。
「そうか…やはり偽物か。物が腐りにくいのでもしやと思っていたが…しかしマジックバッグの類いに違いはないか…しかも時間停止程珍しくはないが、遅延の効果は付いている…」
「これだけですか?」
「いや、待ってくれ」

    それからは流れ作業のように様々な物を鑑定した。
「もう疲れたー!お腹空いた。甘い物食べたい」
    もうかれこれ1時間はやっている。子供が大人しく言うことを聞いているのも変なので、少し我が儘を言ってみた。

「ああ。あれを持ってきてくれ」
    持ってきてくれたのは、茶色くて甘い…
「麦芽糖?」
「ああ。鑑定で見たのか。オオムギを育てている村があってな、新商品だからと売り込みに来たんだ…が、赤花の雫と違って色も悪いし、甘味も薄いから、評判は今一つなんだ」
    赤花の雫は、ダンジョンでも取れた糖蜜だ。一般的には花を栽培してそこから集めるらしい。

「そんな勿体ない。麦芽糖はカロリーも低いし、お腹の調子も整えてくれるのに。要らないなら私が買い取ります!あるなら大麦も!」

「な…何に使うんだ?」
「麦茶も飲みたいし、麦芽糖は優しい甘さだから好き!」
「そうか…なら望みの物は用意するから、もうしばらく鑑定してくれ。何、最初だけだ。すぐに落ち着くだろうし」
    まあ、それもそうか。こういうのは一度鑑定して結果が分かればいいんだもんね。

    頑張った。私。鑑定できる人ってそんなに少ないの?
「ねえ、お父さんも待ってるから帰りたい。てか、他の鑑定スキルを持ってる人にも頼んだら?」
「鑑定なんてレアなスキル、持ってる奴は国に一人いるかどうかだ。しかもメイの鑑定は、詳細なデータまで分かる。もしや加護の類いを持っているかもしれないな」
「えー」
「ああ、ステータスの類いは個人情報だからな。詮索はしない」

    だとしたら、エルダンの加護が関係してるのかな?
「加護持ちって少ないのかな?」
「当然だろうが。何か加護を得るような功績を為したり、あとは希に生まれつき持ってる奴もいるが」
    まさか全員から貰ったなんて言えないな…
「また来てくれ。料金はきっちり払うからな」

    料金は一点金貨一枚。半日で35枚稼いだ。平民が大体月に金貨一枚~2枚で生活してるらしいから、一年は遊んで暮らせる計算になる。
    旅行資金と考えるようにしよう。
    麦芽糖と大麦のお土産も貰ったし、満足だ。

「遅かったな、メイ」
「いっぱい鑑定した。ごめんね?待たせちゃって」
「いや…無事を確認して安心した。これからもこういう仕事をやるのか?」
「最初だけだよ。大変なのは。シュガー達と外にいた方がいいかもね?」
「この体での戦いにはまだ慣れたとは言えないから、努力は必要だな。だがメイの安全が第一だ」

    過保護だな…そりゃ、ランスから見たらまだまだ頼りないだろうけどさ。

    ずっと座ったままだったから、体を動かしたい気分だ。
    町の外に出たら、シュガーとフレイムが寄ってきた。姿は勿論消してあるから見えない。だけどパスの繋がっている私にはすぐに分かる。
(終わったにゃ?)
(うん。…あ、待ってランス。走って帰ろうよ)
    靴を脱ごうとしていたランスを止める。服を着たまま元に戻ったら服が破れちゃうから脱ぐのは仕方ないんだけどね。

    ダンジョンの方に向かって走る。転生前には50m走が17秒だった私からは考えられない走りだ。レベルって凄い。
    森に入る手前で、ウォーターバッファローが群れていた。赤身が多いけど、貴重な牛肉だ。

    衝突されると車に跳ねられた位の衝撃を受けるし、仲間が悲鳴を上げると集まってくる。

    音を遮断する結界をウォーターバッファローを囲うようにかけると、早速ランスが大剣を振るった。
    よし、大丈夫。シュガーも爪やソニックウェーブでやっつける。フレイムは貴重なお肉を丸焦げにしちゃうから、シュガーを手伝って嘴で攻撃する。
    勿論私も双剣で戦ったよ?

    一匹だけ咄嗟にフレイムが丸焦げにしちゃったけど、魔石は残るし、肉も全部が駄目になった訳じゃない。

    血抜きして、次々に肉を仕舞う私にフレイムが目を丸くしている。
(メイの収納庫って、どれだけ入るのー?)
(さあ?まだ全然余裕だよ?)

    久しぶりに牛丼食べたいな!オレンジの看板のチェーン店みたいな味の再現は難しいかな?

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