(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる

文字の大きさ
87 / 166

抹茶スイーツと成長

しおりを挟む
    ダンジョンは世界に100個位あるって話だし、そうなると国に一つ以上はある事になるんだろう。
    まあ、中には1階層しかなくて、旨味の少ないダンジョンなんかもあるらしいけど。

    ここにある試練の洞穴は、魔族の人達が一人前となる為のダンジョンで、この洞穴内にだけ咲く魔力の花を採ってくる事が試練になるようだ。
    只でさえ強大な魔力を持つ魔族が、更に魔力を強化出来るようになるという。

    一説によると、強い魔力は子供が出来るのを阻害するとか。私は魔力量は多いけど、強さはシュガーの精霊魔法に敵わない。
    あんまり魔法を使わないヤブランだけど、威力も量も申し分ない…そして力も。
    そんなヤブランに唯一勝てる所は、想像(妄想)魔法かな。

    町長さんの所で食べた肉は美味しかったな…羊のようなくるんと丸い角を持った、牛と羊の合の子みたいな魔物らしい。
    そんな話をしていたら、ヤブランは目を輝かせていたし、ランスは尻尾をパタパタ振っていた。

    食いしん坊ナンバーワンとツーの為にも見つけたら即狩ろう。
    宿屋で休みながら、明日は朝いちで出発する話をした。

    お尻が痛くなる馬車よりも、走った方がはるかに速いし、魔物も探しやすい。
    いた。ホーンブルだ。火を吐くから注意が必要だけど、動きが直線的だから分かりやすい。

    モーモーとモコモコの合の子って本当だろうか。牛柄のモコモコの毛は固そうだ。
    赤身の多い肉だけど、ウォーターバッファローの肉とはまた違って、独特の旨味がある。となると、やっぱりステーキや肉串のようにシンプルな料理が合うだろう。

    目の前のホーンブルにとどめを差していたら、後ろから来たもう1匹が突進してきた。
    咄嗟に躱したけど、僅かに及ばない。けど、ちゃんとヤブランの加護が働いてくれた。

    モコモコの雷攻撃は私が危機感ゼロだったから加護が働かなかったのかな?
    そんなのでヤブランも悩ませちゃって、私もしっかりしなきゃなと思った。

    ミノタウロスよりは断然弱いし、ヤブランも積極的に戦ったから、あっという間に片付いた。
「早速今晩食べたい」
    はいはい。気に入ったんだね。

    噛み応えのある肉だから、ハンバーグにしてみた。勿論ヤブランにも手伝って貰って、たくさん焼き上げた。姿が違うだけで本人だから、技術は一緒だ。
    出荷箱にも入れたいから多めに焼いたけど、1個、これは神様用だからと残さなければ確実に綺麗になくなっていた。

「あんまり食べ過ぎて、横に大きくならないでね?」
「?縦にばかり伸びたらバランスが悪くなるが」
    嫌味の通じない奴め。
「メイも特にこの半年は伸びているだろう?」

「私だっていつまでも小さな子供じゃないよ」
    ネリーに作って貰った子供服が、微妙に合わなくなってきている。自動調節大の付与も使えるようになったし、少しずつ防具の代わりにもなる服を作り出している所だ。

    それでも、魔力を物質化する魔法はやたらと魔力を使う。
    集中力も使うから、一枚造り出すのがやっとだ。
    まあ、そのお陰か、通常の魔法を使うのに少ない魔力量で済むようになってきている。
    余裕ができたら、みんなの服も作ってあげたい。

    抹茶の木が育ったから、抹茶を使ったスイーツもたくさん出荷しよう。
    今日は朝いちから忙しかったから、まだスマホに入ってないんだよね。

    熟成小屋に入っていつものようにベーコン等を回収していたら、新たに改築されていた。
    お茶の葉を箱に入れて指定するだけで、緑茶にも紅茶にも、烏龍茶にも加工出来るようになっていた。確かにお菓子を食べる時に合った飲み物も欲しくなるよね。

    私はハーブティー派だから紅茶は高い茶葉を買って淹れないと飲めないのもあって、好んでハーブティーばかり飲んでいたけど、結構好き嫌いが別れる飲み物だからね。
    苗木は一度買えば、切らないといけないカシオブツ以外はずっと収穫出来る。
    こんなに便利になったという事は、アルミネア達も色々飲んでみたいという事かな?

    それはさておき、抹茶スイーツだよね。
    何故か粉末状で小さな木の箱で収穫出来る抹茶に、便利だなと思いつつ、抹茶アイスを自分達の分も作った。

    そうだ。アーモンドの木も大きくなったから、マカロンも作れるようになったんだよね。
    アーモンドはあれば色々作れるからこれから楽しみだ。

    作っていたら、マジックバッグの中に魚をたくさん入れたメタルが帰って来た。
    見ると、作業台の上には錬成前の鉱石や宝石が山になっていた。

「ごめんね、全然気が付かなかったけど、かなり時間経っていたね」
(いえ、他にお手伝い出来る事はありますか?)

    私は、マジックバッグの中から白身の魚を出して、熟成小屋に行く。新たに増えたもう一つの機能、加工を試す為だ。
    これを使えば蒲鉾も簡単に作れるし、練り物も作れる。ただし、1日一種類だけ。

「えへへ…笹かま。こんなにお手軽に食べられるなんて」
    練り物は大好きだし、料理にも色々使える。
    大根、じゃがいも、卵がメインの寂しいおでんも、これからは色々楽しめる。

    よし。マカロン焼けた。チョコレートならぬチョエコットがないからガナッシュは作れないけど、今回はクリームに果物を入れて作ろう。
    オカカを農園で育てるのは難しいのだろうか?

    豆が手に入るようになってから、スマホ内の滞在時間も増えたな…大人になったら早く老けるのは嫌だけど、子供の今は、早く成長出来るのはちょっと嬉しいかも?

    あまり急激に身長が変わっても、体を動かす感覚が狂ってくるから、柔軟と体術の訓練をメタルに手伝って貰う。
    今まで学校に行ってたから、この辺は充分に出来ていなかった。

    ヤブランの加護に頼りきりにならないように、自分の身は自分で守れるようになりたい。

   
しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ

ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます! 貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。 前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?

転生幼女は追放先で総愛され生活を満喫中。前世で私を虐げていた姉が異世界から召喚されたので、聖女見習いは不要のようです。

桜城恋詠
ファンタジー
 聖女見習いのロルティ(6)は、五月雨瑠衣としての前世の記憶を思い出す。  異世界から召喚された聖女が、自身を虐げてきた前世の姉だと気づいたからだ。  彼女は神官に聖女は2人もいらないと教会から追放。  迷いの森に捨てられるが――そこで重傷のアンゴラウサギと生き別れた実父に出会う。 「絶対、誰にも渡さない」 「君を深く愛している」 「あなたは私の、最愛の娘よ」  公爵家の娘になった幼子は腹違いの兄と血の繋がった父と母、2匹のもふもふにたくさんの愛を注がれて暮らす。  そんな中、養父や前世の姉から命を奪われそうになって……?  命乞いをしたって、もう遅い。  あなたたちは絶対に、許さないんだから! ☆ ☆ ☆ ★ベリーズカフェ(別タイトル)・小説家になろう(同タイトル)掲載した作品を加筆修正したものになります。 こちらはトゥルーエンドとなり、内容が異なります。 ※9/28 誤字修正

滅びる異世界に転生したけど、幼女は楽しく旅をする!

白夢
ファンタジー
 何もしないでいいから、世界の終わりを見届けてほしい。  そう言われて、異世界に転生することになった。  でも、どうせ転生したなら、この異世界が滅びる前に観光しよう。  どうせ滅びる世界なら、思いっきり楽しもう。  だからわたしは旅に出た。  これは一人の幼女と小さな幻獣の、  世界なんて救わないつもりの放浪記。 〜〜〜  ご訪問ありがとうございます。    可愛い女の子が頼れる相棒と美しい世界で旅をする、幸せなファンタジーを目指しました。    ファンタジー小説大賞エントリー作品です。気に入っていただけましたら、ぜひご投票をお願いします。  お気に入り、ご感想、応援などいただければ、とても喜びます。よろしくお願いします! 23/01/08 表紙画像を変更しました

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜

シュガーコクーン
ファンタジー
 女神のうっかりで死んでしまったOLが一人。そのOLは、女神によって幼女に戻って異世界転生させてもらうことに。  その幼女の新たな名前はリティア。リティアの繰り広げる異世界ファンタジーが今始まる!  「こんな話をいれて欲しい!」そんな要望も是非下さい!出来る限り書きたいと思います。  素人のつたない作品ですが、よければリティアの異世界ライフをお楽しみ下さい╰(*´︶`*)╯ 旧題「神による異世界転生〜転生幼女の異世界ライフ〜」  現在、小説家になろうでこの作品のリメイクを連載しています!そちらも是非覗いてみてください。

転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!

饕餮
ファンタジー
  書籍化決定!   2024/08/中旬ごろの出荷となります!   Web版と書籍版では一部の設定を追加しました! 今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。 救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。 一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。 そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。 だが。 「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」 森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。 ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。 ★主人公は口が悪いです。 ★不定期更新です。 ★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。

転生したので好きに生きよう!

ゆっけ
ファンタジー
前世では妹によって全てを奪われ続けていた少女。そんな少女はある日、事故にあい亡くなってしまう。 不思議な場所で目覚める少女は女神と出会う。その女神は全く人の話を聞かないで少女を地上へと送る。 奪われ続けた少女が異世界で周囲から愛される話。…にしようと思います。 ※見切り発車感が凄い。 ※マイペースに更新する予定なのでいつ次話が更新するか作者も不明。

処理中です...