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天空の塔ダンジョン 10
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次の日は、まだ階段を見つけてなかったので、37階層のソルジャーオークからだ。
「みんな、程々にね」
しばらく豚肉ばかりになりそうだな。
収納庫にはまだまだ入りそうだからいいけどね。
程々にする為にも階段を探さないとね。
あ…あれ?さっきここ、通ったような…
「罠にゃ。同じ所を通らされてるにゃ?」
あ、やっぱり。だとすると…どこかにループするポイントがあるはずだ。
魔物に気を配りながら、罠を探る。
「ここにゃ!」
あ、言おうと思ったのに。
「どうしたらいいかな?」
シュガーの顔に、ネコヒゲが生えた。
「んにゃ…これにゃ!」
壁のちょっとした出っ張りを蹴ると、空間が歪んで、罠が一時的に解除されたのを感じた。
進むと、間もなく階段が見えた。
罠スキルレベルの相当高い人じゃないと見抜けないかもしれない。まあ、冒険者歴の短い私でさえ見抜けたんだから、もっと先に行ってる人は多いだろう。
38階層は、レッドスパイダーだ。結構強敵。ボヤボヤしてたら糸でぐるぐる巻きにされちゃう。
最初の頃は火魔法で戦ってたけど、人の気配がない事をいいことに、人化を解いてブレスを吐きはじめた。
「あちち…気温まで上がるよ」
だけど、この方法が一番手っ取り早い。因みにドロップアイテムは、スパイダーシルク。超高級糸だ。
今の私には、これ以上に肌触りが良くて、付与もたくさん付けられる糸も布も出せるから、必要はないかな。
ブレスで広範囲を焼いてくれるから、糸もたくさん集まる。売れば結構な値段になるだろう。
とはいえ、欲しい物はそんなにないんだけど。
採掘ポイントを見つけた。金だけど、それなら何故冒険者がいないのか、気になる。
「おや、すぐに枯れちゃった」
だからかな?冒険者がいないのは。これじゃ、インゴット1本分にもならない。
「錬成はしないのか?」
「うん。更に鍛冶スキル持ちと分かると、厄介かもと思って…まあ、今更ではあるけど」
普通冒険者なら、鉱石のまま納品するはずだし、鍛冶職人の仕事を取ってしまうのも良くない。スキルの多さは今更だけど。
階段からは比較的近くても、1人では魔物に対処しながら採掘は出来ない。ここの魔物は比較的強いからね。
よし…39階層だ。天を突く高さの塔だけど、何階層まであるかは謎なんだよね。最終ボスまで行った人はいないから。
魔物はアースワーム…超巨大なミミズだけど…奇数階層だから、肉…ミミズ肉は嫌だな。
ここは魔物が巨大だから、迷路状になっていない。
「こんなに大きな肉が採れたぞ!」
「そ…そう。私は要らない」
「何故?鑑定では美味だと出ているが」
「希望者にあげるよ。ほら、次が来たよ」
私も攻撃には参加する。あ、皮を落とす事もあるんだ。弓の弦に最適だって。
みんながっかりしてるな…
ミミズとはいえ、鋭い歯と土魔法を使う。
フロア内の地面に潜り、真下から攻撃してくる。ミミズとはいえ、やる奴だ。
「ねー?幾つか採ったら次行こうよ」
「メイ、好き嫌いは良くないの。大きくなれないの」
「他の肉食べるからいいよ…」
柔らかくて美味しい。だけどミミズ、されどミミズ。
「ね?ボス戦終わったらまた来たら?」
「ふむ…まあ良いか」
どうせ不人気階層。いつでも戦える。
40階層、ボスはソルジャーオーガだ。普通のオーガより強いな。私達の敵じゃないけど。
よし。宝箱が出た。中身は、首飾り?
看破 神速の首飾り 身に付ければ、素早さが大幅に上昇する
「素早さが上がるって。誰か欲しい人は…ヤブランとか」
「我は、己の力で強くなってゆく。アイテムによる強化は好まん」
あ…そ。
「じゃあ、メタルにあげようかな」
力で押していくタイプだけど、農作業が効率良く進められるかもしれない。
散々農作業やら料理やら手伝って貰ってるのに、メタルには魔宝石しかあげてないな。
よし。41階層だ。何か黒っぽい魚が空を漂っている。
看破 タラタラ 白身の魚で、捕まえるのが難しいが、美味
ゆったりとした動きだけど、蔓の罠をことごとくすり抜ける。そうして、捕まえようと近付くと、水や風の魔法で攻撃してくる。
「何をしている。魔物なのだから、倒せば何かを落とすだろう」
…あ。そうだよね、ダンジョンだもん。
光レーザーで撃ち抜くと、鱈の切り身が…!
「みんな!海鮮鍋の為にいっぱい手に入れるよ!」
白身魚だから、蒲鉾等に加工も出来る。
逃げるのが上手だから、武器の攻撃は読まれやすい。
魚といえば、雷魔法だよね。横に走る稲妻をイメージして…やった!縦横無尽に走る稲妻が、次々ととどめを刺していく。
あれ?一匹だけ赤い魚が…おお!鯛だ!混じって採れたけど、レア魚は鯛なんだ…鯛めしにしようかな…えへへ…
こんなに美味しい階層なのに、冒険者は…先の方に人の気配があるね。先に進む時は、面倒だから雷魔法は控えよう。
「今日はここで終わりか?」
「うん。時間的にもそうなるね。それに、使い勝手のいい雷魔法の説明も面倒っていうか…」
「説明してすぐに使える訳でもないし、人のいい主は、聞かれたら答えずにいられない」
さすがに分かってる…
41階層の入り口付近で亜空間を開いて、今日は終わりだ。
「みんな、程々にね」
しばらく豚肉ばかりになりそうだな。
収納庫にはまだまだ入りそうだからいいけどね。
程々にする為にも階段を探さないとね。
あ…あれ?さっきここ、通ったような…
「罠にゃ。同じ所を通らされてるにゃ?」
あ、やっぱり。だとすると…どこかにループするポイントがあるはずだ。
魔物に気を配りながら、罠を探る。
「ここにゃ!」
あ、言おうと思ったのに。
「どうしたらいいかな?」
シュガーの顔に、ネコヒゲが生えた。
「んにゃ…これにゃ!」
壁のちょっとした出っ張りを蹴ると、空間が歪んで、罠が一時的に解除されたのを感じた。
進むと、間もなく階段が見えた。
罠スキルレベルの相当高い人じゃないと見抜けないかもしれない。まあ、冒険者歴の短い私でさえ見抜けたんだから、もっと先に行ってる人は多いだろう。
38階層は、レッドスパイダーだ。結構強敵。ボヤボヤしてたら糸でぐるぐる巻きにされちゃう。
最初の頃は火魔法で戦ってたけど、人の気配がない事をいいことに、人化を解いてブレスを吐きはじめた。
「あちち…気温まで上がるよ」
だけど、この方法が一番手っ取り早い。因みにドロップアイテムは、スパイダーシルク。超高級糸だ。
今の私には、これ以上に肌触りが良くて、付与もたくさん付けられる糸も布も出せるから、必要はないかな。
ブレスで広範囲を焼いてくれるから、糸もたくさん集まる。売れば結構な値段になるだろう。
とはいえ、欲しい物はそんなにないんだけど。
採掘ポイントを見つけた。金だけど、それなら何故冒険者がいないのか、気になる。
「おや、すぐに枯れちゃった」
だからかな?冒険者がいないのは。これじゃ、インゴット1本分にもならない。
「錬成はしないのか?」
「うん。更に鍛冶スキル持ちと分かると、厄介かもと思って…まあ、今更ではあるけど」
普通冒険者なら、鉱石のまま納品するはずだし、鍛冶職人の仕事を取ってしまうのも良くない。スキルの多さは今更だけど。
階段からは比較的近くても、1人では魔物に対処しながら採掘は出来ない。ここの魔物は比較的強いからね。
よし…39階層だ。天を突く高さの塔だけど、何階層まであるかは謎なんだよね。最終ボスまで行った人はいないから。
魔物はアースワーム…超巨大なミミズだけど…奇数階層だから、肉…ミミズ肉は嫌だな。
ここは魔物が巨大だから、迷路状になっていない。
「こんなに大きな肉が採れたぞ!」
「そ…そう。私は要らない」
「何故?鑑定では美味だと出ているが」
「希望者にあげるよ。ほら、次が来たよ」
私も攻撃には参加する。あ、皮を落とす事もあるんだ。弓の弦に最適だって。
みんながっかりしてるな…
ミミズとはいえ、鋭い歯と土魔法を使う。
フロア内の地面に潜り、真下から攻撃してくる。ミミズとはいえ、やる奴だ。
「ねー?幾つか採ったら次行こうよ」
「メイ、好き嫌いは良くないの。大きくなれないの」
「他の肉食べるからいいよ…」
柔らかくて美味しい。だけどミミズ、されどミミズ。
「ね?ボス戦終わったらまた来たら?」
「ふむ…まあ良いか」
どうせ不人気階層。いつでも戦える。
40階層、ボスはソルジャーオーガだ。普通のオーガより強いな。私達の敵じゃないけど。
よし。宝箱が出た。中身は、首飾り?
看破 神速の首飾り 身に付ければ、素早さが大幅に上昇する
「素早さが上がるって。誰か欲しい人は…ヤブランとか」
「我は、己の力で強くなってゆく。アイテムによる強化は好まん」
あ…そ。
「じゃあ、メタルにあげようかな」
力で押していくタイプだけど、農作業が効率良く進められるかもしれない。
散々農作業やら料理やら手伝って貰ってるのに、メタルには魔宝石しかあげてないな。
よし。41階層だ。何か黒っぽい魚が空を漂っている。
看破 タラタラ 白身の魚で、捕まえるのが難しいが、美味
ゆったりとした動きだけど、蔓の罠をことごとくすり抜ける。そうして、捕まえようと近付くと、水や風の魔法で攻撃してくる。
「何をしている。魔物なのだから、倒せば何かを落とすだろう」
…あ。そうだよね、ダンジョンだもん。
光レーザーで撃ち抜くと、鱈の切り身が…!
「みんな!海鮮鍋の為にいっぱい手に入れるよ!」
白身魚だから、蒲鉾等に加工も出来る。
逃げるのが上手だから、武器の攻撃は読まれやすい。
魚といえば、雷魔法だよね。横に走る稲妻をイメージして…やった!縦横無尽に走る稲妻が、次々ととどめを刺していく。
あれ?一匹だけ赤い魚が…おお!鯛だ!混じって採れたけど、レア魚は鯛なんだ…鯛めしにしようかな…えへへ…
こんなに美味しい階層なのに、冒険者は…先の方に人の気配があるね。先に進む時は、面倒だから雷魔法は控えよう。
「今日はここで終わりか?」
「うん。時間的にもそうなるね。それに、使い勝手のいい雷魔法の説明も面倒っていうか…」
「説明してすぐに使える訳でもないし、人のいい主は、聞かれたら答えずにいられない」
さすがに分かってる…
41階層の入り口付近で亜空間を開いて、今日は終わりだ。
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