裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~

あかる

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スキル

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    冬休みは、そんな訳で翔真兄ちゃんは友達と入ったりしてたけど、美優は誠一お兄ちゃんと一緒に入った。

    勿論家族とも入る。誠一お兄ちゃんは、調理師免許を取る為に頑張っているから、食堂でも料理の練習をしている。

    ダンジョンはその合間だから、なかなか入れない。

    今日は女の子と一緒だ。薙刀を使うみたい。前にも何度か見かけたけど、2人で入るのはなかったかな。

    家族と翔真兄ちゃん達以外には、火魔法を取った事にしている。他の魔法使いの人も火魔法が殆どだと聞いたからだ。
    あとは、虫系魔物には火魔法は効果的だから、活躍の場がありそうだという事。

「翔真兄ちゃん、私も!」
「美優…悪いけど、ポチ達と入ってくれ」
「ん…分かったよ」

    そろそろ6階層に行きたいと思っていた所だ。
    ペット達みんなを誘って、まずは5階層に行く。
    もう階段の場所は分かっているので、さっさと抜ける。

    6階層の魔物はフォレストウルフ。みんなは普通に狼って呼んでるけど、鑑定もあるし、前世持ちの私には割とポピュラーな魔物だ。普通に見かけるし、強さもそれ程脅威ではない。

    勿論私が使うのは魔法だけど、魔力を流して叩いて倒す方法も練習しておく。
    頭を軽く叩いただけなのに、頭が吹っ飛んだ。
「もう少し威力は抑えた方がいいかな…」

    ペット達は、苦戦してるみたいだ。体も大きいし、ダンジョン内とはいえ魔物だ。無理もない。

    ドロップアイテムは、皮か魔石。たまに牙だ。今までの屑みたいな魔石と違って、それなりに使える魔石だ。

    ピヨちゃんが、突然土を足でかいた。ミミズを見つける動作だ。すると、向かってきたウルフの足元に落とし穴が現れ、落ちた。そこをタマの爪とポチの噛みつきでウルフを屠る。

    あれが穴掘りスキル?…凄いな。役に立たないスキルなんて思ってごめんね。


    戦いながらふと、昔を思い出した。私の夫は錬金術師で、魔道具作りを得意としていた。
    錬金術師でも、それなりに腕は立つ方だったし、魔剣を作って戦っていたから、並の冒険者より強かった。
    あの人も私みたいに、転生しているんだろうか?

    そもそも何故、私がセンティアでなく、地球に転生したのかも分かってないんだし、他にも転生者がいるかも分からない。

    エストレイラ様の加護だって、前世では持っていなかった。
    謎だらけ…。でも、今考えてても何も分かる訳ない。

    今は、藤林美優として生きるしかない。

    見せかけ魔法を火魔法にするなら、他の人が使う火魔法も咄嗟に使えるように練習しておかなきゃならない。

    まずは、ファイアーボール。アロー、ウォールも。この辺は火魔法を使っていると、順に覚えていくみたいだ。
    私が使う魔術とは全く違う。このスキルの差は何なんだろう?

    冒険者の人達は、ドロップアイテムを仕舞う為に、キャンプで使うようなナップザックを背負っている人が多い。携帯食料や水もそこに入れている。

    うちの家族が背負っているのは籠だ。竹を編んだ丈夫な物。
    私も一応持っている。何もないとおかしいからだ。遠足に使うリュック。
    他の冒険者がいる時は、そこにドロップアイテムを入れている。

    念話は相変わらず地味に使ってるけど、返答はないし、スキル化もまだしてない。

    ポチが、ドロップアイテムになった狼の皮を咥えて持ってくる。
「よーしよしよし」
(偉いよ、ポチ)

    わしゃわしゃと撫でてやると、お腹を見せてひっくり返る。
(ダンジョンではそれ、やっちゃだめだよ!)

    言葉が聞こえたからかどうかは定かではないが、起き上がり、丁度来た魔物に咆哮弾を使う。

    私も真面目にスキルを上げよう。
    魔力量を変えて、火魔法を打ち出す。
    毛が燃えるけど、ドロップアイテムには毛がついたままだ。

    毛皮も牙も、魔石もかなり集まった。
    県庁もあるの大きな市には、大型のアドベンチャーショップもある。
    いつまでもトレントの枝では格好もつかないし、これらを売って、良い杖を買えないだろうか?

    突然、ポチがワンワン鳴きながら走り、地面に向けて吠える。
「なあに?石…」

    鑑定    魔鉄    魔力の通る鉄

    おお。ダンジョンならではだね。
    魔鉄は、魔道具を作るのにも使われるし、これで武器を作成すれば付与もつけられる。勿論自身の魔力を流して強化する事も出来るし、前世ではわりとポピュラーな金属だった。

    ダンジョンでは宝箱から見付かったりもするようだ。これも持って行けばかなり高額な値段で買い取ってくれる。
    落ちてたりもするんだな…私が鑑定を持っているから見つけられたのだろう。

「偉いよ、ポチ」
「フーッ!」
    おっと。魔物が近付いていたね。ありがとう、タマ。

    みんな協力して戦っている。でも、ピヨちゃんの穴掘りがなかったらどうなっていたか。
    決定打となるスキルがないタマはちょっと悔しそう。

    相手は狼。レベルが上がっているとはいえ、普通の猫にはきつい相手だ。
    それでも怯まずに、却って相手を威圧する姿勢は凄いと思う。

(そろそろ戻ろうか?)
    キャラクターの腕時計を見ると、夕ご飯の時間だ。

「にゃーご。ごろにゃん」
    タマが珍しくすり寄ってくる。
「どうしたの?タマ」
「ゴロゴロ」
    抱っこして欲しいのかな?
    腕を広げると、飛び込んで…え?!私の中に入っちゃった?

    私の中にタマの存在を感じる。どういう事?
    タマが一緒に戻らなくても、タマは気紛れだから散歩にでも行ったと思われて、心配はしないだろうけど…
    タマは私の中で寝てる、なんて言っても誰も信じないだろうな。
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