裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~

あかる

文字の大きさ
24 / 75

後始末

しおりを挟む
    残った魔物の死体は、有用な部分を海人君のお父さんが解体して、残りはダンジョン内に投げ込む。
「見事な手際ですね」
「ショップの店員として、必須技能ですから」

    私も、数の多いウサギや狼等の解体をやらせてもらった。
    前世ではやってたけど、美優としてやったのは初めてで、血の匂いで気持ち悪くなってしまった。

「無理する事はないよ。スタンピードなんてそうある事でもないし、ダンジョンでの狩りが殆どだから解体なんてする機会もあまりないよ」
    その割には海人君にはしっかりと教えている。
    やっぱり気持ち悪くなってるみたいだけど、海人君だって前世ではやっていた事だ。

「今更だけど、美優ちゃんの魔法は凄いね。でも外では使えないんじゃなかった?」
「今はもう散ってますけど、あの時は…ダンジョン内から魔素が出てきて」
「魔素?魔力って事?」

「…ええと」
    冒険者の書には、魔法使いのページもある。使っているうちに魔法が進化したりなんて物もある。
    魔素とは書いていないけど、魔法を使う人は少なからず似たような力を感じていて、剣技で剣に力を纏わせたり、飛ばしたりも出来るそうだ。

    マナとか魔力とか色々呼んでいるけど、魔素の事だろう。

「そんな感じですかね…今なら魔法が使えるって感じて、やってみたら出来ました」
「それ、冒険者の書にも書いて欲しいな」
「その前にパソコンもスマホも使えません」

「あっ…」
「お父さん、だめよ。…ごめんなさいね、美優ちゃん。それが分かれば魔法スキルを取れた人も外での戦闘に参加出来るかと思うけど、美優ちゃんの特定に繋がる訳には行かないもの」

「あくまでも噂って事でなら、書いてもいいか…確実に実行出来るかも分からないし」

    それもあるけど、使える人の魔力量によっても違いは出てくる。私の魔力量はかなり多い方だし、私が使うのは魔術だ。その辺のスキルの違いはあるだろうし、杖に魔力を込める方法だって、魔法を使う人が全員使える技能でもないと思う。

「にゃー!」
「あ、タマ。ネズミはどうだった?」
    タマにはポシェットタイプのマジックバッグを持たせてあるから、入れてきてくれただろう。

「…さすがタマ。ネズミは見逃さないね」
(狼やウサギも逃げたと思うから、見付けて欲しいな?)
(もう…あたしは疲れたのよ)
 (ならせめて、マジックバッグはポチに渡して欲しいな)
(ポチの魔物はあの子が預かっているわよ?)

    ピヨちゃんが?ならいいけど…真面目に仕事してくれるなんて、珍しいな。

    ならせめて、私は逃げてしまった魔物を探すのを手伝おう。
    他の人が使えなかったら大変だもんね。…でもポチは使えるか。なら、違う方向に行こう。

    これもご町内の平和の為だもんね!
    とにかく狩って、解体は後回しだ。

    解体素材は頭割で分配する。端数分はペット達用に私が貰った。
    オーガ、また戦いたいな…今度は魔力を込めた杖で戦いたい。
    何階層に出るか分からないけど、楽しみだな。

    地震の前に、逃げてって声が確かに聞こえた。女性の声だった気がする。もしかしてエストレイラ様?天啓って事かな。
    だとしたら、エストレイラ様は今、センティアではなく地球にいるって事?
「うーん…」
「どうしたの?美優ちゃん」
「うん…考えても分からない事だから…」

「美優ちゃんは一応家族に報告してきたら?外に出た魔物が残っていたりしたら危険だし」
「うん。一応ね」
    もう探知には引っ掛かってこない。恐らく大丈夫だろうけど、探知外に逃れた魔物もいるかもしれない。

    お母さん達は近所の人が魔物を探し回っていたお陰で知れたみたい。
   探知系のスキルは持っていないから不安そうにしていた。私がもう大丈夫って言ってもなかなか信じてくれない。
    そういうスキルがあるって事がそもそも分かっていない。

「本当の本当に大丈夫だよ?タマとかポチも、魔物がいれば分かるんだから」
「そう…?でも、無闇に怖がっても仕方ないものね。それに天津さん達が強い魔物を倒してくれていたなら大丈夫よね」
「仕方ないじゃろ。ダンジョンが家の裏にあるうちは、そういうリスクは付き物じゃからな」
「みんな、夜中とかにスタンピードが起きなくて良かったって言ってたよ。ちゃんと把握出来ていたのと気がつかなかったのでは被害も違うって」
「そうね…埋める事も出来ないものね」

    埋めても無駄な事はこれまで色々な国がやってきた事だ。
    まだダンジョンの歴史は浅いし、何故いきなり出来たのか分かってないけど、そういう物だと思わないといけない。
    
しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします

未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢 十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう 好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ 傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する 今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった

悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。

向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。 それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない! しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。 ……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。 魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。 木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ! ※第○話:主人公視点  挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点  となります。

モンド家の、香麗なギフトは『ルゥ』でした。~家族一緒にこの異世界で美味しいスローライフを送ります~

みちのあかり
ファンタジー
10歳で『ルゥ』というギフトを得た僕。 どんなギフトかわからないまま、義理の兄たちとダンジョンに潜ったけど、役立たずと言われ取り残されてしまった。 一人きりで動くこともできない僕を助けてくれたのは一匹のフェンリルだった。僕のギルト『ルゥ』で出来たスープは、フェンリルの古傷を直すほどのとんでもないギフトだった。 その頃、母も僕のせいで離婚をされた。僕のギフトを理解できない義兄たちの報告のせいだった。 これは、母と僕と妹が、そこから幸せになるまでの、大切な人々との出会いのファンタジーです。 カクヨムにもサブタイ違いで載せています。

転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ

如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白? 「え~…大丈夫?」 …大丈夫じゃないです というかあなた誰? 「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」 …合…コン 私の死因…神様の合コン… …かない 「てことで…好きな所に転生していいよ!!」 好きな所…転生 じゃ異世界で 「異世界ってそんな子供みたいな…」 子供だし 小2 「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」 よろです 魔法使えるところがいいな 「更に注文!?」 …神様のせいで死んだのに… 「あぁ!!分かりました!!」 やたね 「君…結構策士だな」 そう? 作戦とかは楽しいけど… 「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」 …あそこ? 「…うん。君ならやれるよ。頑張って」 …んな他人事みたいな… 「あ。爵位は結構高めだからね」 しゃくい…? 「じゃ!!」 え? ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!

もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜

双葉 鳴
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」 授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。 途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。 ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。 駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。 しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。 毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。 翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。 使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった! 一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。 その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。 この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。 次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。 悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。 ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった! <第一部:疫病編> 一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24 二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29 三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31 四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4 五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8 六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11 七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18

規格外で転生した私の誤魔化しライフ 〜旅行マニアの異世界無双旅〜

ケイソウ
ファンタジー
チビで陰キャラでモブ子の桜井紅子は、楽しみにしていたバス旅行へ向かう途中、突然の事故で命を絶たれた。 死後の世界で女神に異世界へ転生されたが、女神の趣向で変装する羽目になり、渡されたアイテムと備わったスキルをもとに、異世界を満喫しようと冒険者の資格を取る。生活にも慣れて各地を巡る旅を計画するも、国の要請で冒険者が遠征に駆り出される事態に……。

追放令嬢、辺境王国で無双して王宮を揺るがす

遊鷹太
ファンタジー
王国随一の名門ハーランド公爵家の令嬢エリシアは、第一王子の婚約者でありながら、王宮の陰謀により突然追放される。濡れ衣を着せられ、全てを奪われた彼女は極寒の辺境国家ノルディアへと流される。しかしエリシアには秘密があった――前世の記憶と現代日本の経営知識を持つ転生者だったのだ。荒廃した辺境で、彼女は持ち前の戦略眼と人心掌握術で奇跡の復興を成し遂げる。やがて彼女の手腕は王国全土を震撼させ、自らを追放した者たちに復讐の刃を向ける。だが辺境王ルシアンとの運命的な出会いが、彼女の心に新たな感情を芽生えさせていく。これは、理不尽に奪われた女性が、知略と情熱で世界を変える物語――。

【完結】憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

処理中です...