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第四章
魔の森侵攻⑵
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カリスト子爵が50数人の精鋭を連れて森に入ってから5日がたった。
森に入ってすぐにゴブリンを狩って帰ってくると思っていたが、なかなか帰ってこないのでダスクレイヴはイライラしていた。
カリスト子爵が森に入ったからといって作業を止めるわけにはいかず、騎士ヴォルガル率いる王子直属部隊も貴族部隊も黙々と森を切り拓いていた。
地道な努力の結果それなりに奥まで道ができていた。
ただ王子直属部隊がどれくらい物資を持って来ているのかわからないが、貴族部隊の軍資金と兵糧が足りないのは確実だった。
「早くゴブリンたちをやっつけて帰って来てくれ」とダスクレイヴはカリスト子爵を英雄として待ち望む気持ちになっていた。
そんな気持ちで待っているダスクレイヴの元に届いたのは悪い知らせであった。
ダスクレイヴとは違いヴォルガルはただ淡々と忠実に職務をこなしていた。
この忠実にというのがヴォルガルにとって1番大事だった。
言われたことと違うことをして失敗したらヴォルガルの責任だが、言われた通りにして失敗したらそれはヴォルガルの責任ではない。
作戦を考えた者の責任である。
だからヴォルガルはフィオレンが帰る前にたくさん会議をしたし、帰った後も通信官を通して報告、連絡、相談を怠らなかった。
たしかに物資は少なくなってきたが、フィオレンが帰れと言うまで作戦を続行するだけである。
例え直属部隊だけになってもゴブリンたちに勝てる自信もあった。
あくまで言われたことを忠実に行う。
それがヴォルガルのポリシーであり、フィオレンから重用されている理由であった。
ヴォルガルはイレギュラーが起きてその対処に失敗して責任を問われるのが嫌いなため、基本的に前線で指揮をとる。
そんなヴォルガルが今日も前線で指揮をとっている時のことであった。
いつものようにスキルで火をつける者とスキルで風を送る者、その周囲をゴブリンたちから守るもので分けて作業をしていた。
スキルの使用で疲弊した者たちが交代するために僅かの間風が止まり、逆に森から吹いてきた時のことである。
ヴォルガルは風から獣の臭いを感じとると「モンスターだ!」と叫んだ。
叫ぶと同時に大きな音がしたかと思うと、複数のイビルベアー、グレートブル、サーベルウルフが部隊に突進してきた。
イビルベアーやグレートブルは街の近くに一頭でも現れたら兵士隊が派遣される強大なモンスターだ。
それが同時に複数現れたのであるから大変な事態だ。
「さすが魔の森ということか」とヴォルガルは呟くと「隊列を乱すな。守備隊は前、スキル隊は後ろに下がりながら守備隊を援護だ。ゆっくり隊列を乱さずに引くぞ!」と叫んだ。
さすが王子直属の精鋭部隊である。
すぐに隊列を整えると守備を固めながら後退していった。
守備隊はしっかり盾を構えてモンスターの攻撃を防ぎ、怪我人が出てもすぐに代わりの者と交代した。
勢いをつけて突進してくるモンスターがいると火と風のスキル持ちがスキルを使って攻撃し、モンスターの勢いを削いだ。
無傷とはいかなかったがほとんど死者を出すことなく、後退を続けると、しばらくしてモンスターは追って来なくなった。
モンスターが唸って威嚇をするだけで追って来なくなると「あそこが縄張りの境界線てことですね」と部下の1人が言ったのでヴォルガルは呟いた。
ヴォルガルは「森を出るまでは気を抜くなよ!」と叫んだが、モンスターがそれ以上追ってくることはなかった。
ヴォルガルは森を出ると部隊の損害を確認した。
確認しているとダスクレイヴ男爵が馬に乗って近づいてきた。
ヴォルガルは面倒くさいと思ったがこれも職務と切り替えてダスクレイヴの相手をした。
「モンスターの縄張りを侵してしまったようです。ダスクレイヴ様の部隊とは距離がありますが、警戒を強化してください」と忠告した。
ヴォルガルは気になって「カリスト様はお戻りになりましたか?」と尋ねたがダスクレイヴは複数のモンスターの出現に驚いて首を振るだけであった。
その晩、ヴォルガルは損害をまとめると通信官を呼んでフィオレンに報告をした。
すでに第一報はいれてあったがフィオレンは複数の強大なモンスターの出現に驚き「さすが魔の森ということか」とヴォルガルと同じ感想を呟いた。
その呟きを聞いたあとヴォルガルは用意していた進言をすることにした。
「進路を変えて侵攻を続けることは可能ですが、スキル持ちに被害が出たため効率は著しく落ちるでしょう。ここは作戦を中断し、出直すべきかと」とヴォルガルは言った。
フィオレンと同じ口調で通信官が「いや、それだけのモンスターを相手によく被害を抑えてくれた。貴重なスキル持ちをこれ以上失いたくはないからな。ヴォルガルの言う通りここまでにしよう」と言った。
通信官は「だがこれで終わりと言うのも少し悔しいな」と言って黙り込んだ。
フィオレンが考え込んでいるのだろう。
すると「カリスト子爵はまだ戻ってないのだったな?」と聞かれたのでヴォルガルは「はい」と答えた。
「帰りの費用以外の余りをダスクレイヴ男爵にくれてやれ。魔の森の住人に一矢報いてやるのだ。ただお前たちは後方支援だけでいい。これ以上私の方の損害を出したくないからな」とフィオレンと同じ口調で通信官が言った。
ヴォルガルは余計なことと思いながら「よろしいのですか?あちらの損害を大きくする可能性が高いと思いますが?」と聞いた。
「せっかく来たのだから最後に手柄をたてる機会をあげようではないか。こちらに損害さえでなければどうなってもいいしな」とフィオレンは答えた。
ヴォルガルは「はっ!」と言って通信を終えると通信官にダスクレイヴのところへ向かうように言った。
通信の内容が他に漏れることはない。漏らした通信官は自らだけでなく一族郎党皆殺しになる。
そのかわり役目を務め続ける限り一族全てが貴族並みの待遇を受けられる。
それくらい『意思伝達』というスキルは貴重であった。
翌日ヴォルガルは余剰物資をまとめるとその受け渡しの手続きのためにダスクレイヴの天幕を訪れた。
ヴォルガルが天幕に入ると朝だというのにダスクレイヴは酒を飲んでいた。
あれだけの強大なモンスターが現れたのだ。カリスト子爵も戻って来ないし、貴族部隊からすると森ヘ侵攻することは死にに行くようなものだろう。
ヴォルガルは部隊編成の助言でもしてやろうと思っていたが、酒を飲んでいるダスクレイヴを見てやめた。
淡々と事務手続きを済ませてヴォルガルは貴族部隊の天幕を後にした。
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森に入ってすぐにゴブリンを狩って帰ってくると思っていたが、なかなか帰ってこないのでダスクレイヴはイライラしていた。
カリスト子爵が森に入ったからといって作業を止めるわけにはいかず、騎士ヴォルガル率いる王子直属部隊も貴族部隊も黙々と森を切り拓いていた。
地道な努力の結果それなりに奥まで道ができていた。
ただ王子直属部隊がどれくらい物資を持って来ているのかわからないが、貴族部隊の軍資金と兵糧が足りないのは確実だった。
「早くゴブリンたちをやっつけて帰って来てくれ」とダスクレイヴはカリスト子爵を英雄として待ち望む気持ちになっていた。
そんな気持ちで待っているダスクレイヴの元に届いたのは悪い知らせであった。
ダスクレイヴとは違いヴォルガルはただ淡々と忠実に職務をこなしていた。
この忠実にというのがヴォルガルにとって1番大事だった。
言われたことと違うことをして失敗したらヴォルガルの責任だが、言われた通りにして失敗したらそれはヴォルガルの責任ではない。
作戦を考えた者の責任である。
だからヴォルガルはフィオレンが帰る前にたくさん会議をしたし、帰った後も通信官を通して報告、連絡、相談を怠らなかった。
たしかに物資は少なくなってきたが、フィオレンが帰れと言うまで作戦を続行するだけである。
例え直属部隊だけになってもゴブリンたちに勝てる自信もあった。
あくまで言われたことを忠実に行う。
それがヴォルガルのポリシーであり、フィオレンから重用されている理由であった。
ヴォルガルはイレギュラーが起きてその対処に失敗して責任を問われるのが嫌いなため、基本的に前線で指揮をとる。
そんなヴォルガルが今日も前線で指揮をとっている時のことであった。
いつものようにスキルで火をつける者とスキルで風を送る者、その周囲をゴブリンたちから守るもので分けて作業をしていた。
スキルの使用で疲弊した者たちが交代するために僅かの間風が止まり、逆に森から吹いてきた時のことである。
ヴォルガルは風から獣の臭いを感じとると「モンスターだ!」と叫んだ。
叫ぶと同時に大きな音がしたかと思うと、複数のイビルベアー、グレートブル、サーベルウルフが部隊に突進してきた。
イビルベアーやグレートブルは街の近くに一頭でも現れたら兵士隊が派遣される強大なモンスターだ。
それが同時に複数現れたのであるから大変な事態だ。
「さすが魔の森ということか」とヴォルガルは呟くと「隊列を乱すな。守備隊は前、スキル隊は後ろに下がりながら守備隊を援護だ。ゆっくり隊列を乱さずに引くぞ!」と叫んだ。
さすが王子直属の精鋭部隊である。
すぐに隊列を整えると守備を固めながら後退していった。
守備隊はしっかり盾を構えてモンスターの攻撃を防ぎ、怪我人が出てもすぐに代わりの者と交代した。
勢いをつけて突進してくるモンスターがいると火と風のスキル持ちがスキルを使って攻撃し、モンスターの勢いを削いだ。
無傷とはいかなかったがほとんど死者を出すことなく、後退を続けると、しばらくしてモンスターは追って来なくなった。
モンスターが唸って威嚇をするだけで追って来なくなると「あそこが縄張りの境界線てことですね」と部下の1人が言ったのでヴォルガルは呟いた。
ヴォルガルは「森を出るまでは気を抜くなよ!」と叫んだが、モンスターがそれ以上追ってくることはなかった。
ヴォルガルは森を出ると部隊の損害を確認した。
確認しているとダスクレイヴ男爵が馬に乗って近づいてきた。
ヴォルガルは面倒くさいと思ったがこれも職務と切り替えてダスクレイヴの相手をした。
「モンスターの縄張りを侵してしまったようです。ダスクレイヴ様の部隊とは距離がありますが、警戒を強化してください」と忠告した。
ヴォルガルは気になって「カリスト様はお戻りになりましたか?」と尋ねたがダスクレイヴは複数のモンスターの出現に驚いて首を振るだけであった。
その晩、ヴォルガルは損害をまとめると通信官を呼んでフィオレンに報告をした。
すでに第一報はいれてあったがフィオレンは複数の強大なモンスターの出現に驚き「さすが魔の森ということか」とヴォルガルと同じ感想を呟いた。
その呟きを聞いたあとヴォルガルは用意していた進言をすることにした。
「進路を変えて侵攻を続けることは可能ですが、スキル持ちに被害が出たため効率は著しく落ちるでしょう。ここは作戦を中断し、出直すべきかと」とヴォルガルは言った。
フィオレンと同じ口調で通信官が「いや、それだけのモンスターを相手によく被害を抑えてくれた。貴重なスキル持ちをこれ以上失いたくはないからな。ヴォルガルの言う通りここまでにしよう」と言った。
通信官は「だがこれで終わりと言うのも少し悔しいな」と言って黙り込んだ。
フィオレンが考え込んでいるのだろう。
すると「カリスト子爵はまだ戻ってないのだったな?」と聞かれたのでヴォルガルは「はい」と答えた。
「帰りの費用以外の余りをダスクレイヴ男爵にくれてやれ。魔の森の住人に一矢報いてやるのだ。ただお前たちは後方支援だけでいい。これ以上私の方の損害を出したくないからな」とフィオレンと同じ口調で通信官が言った。
ヴォルガルは余計なことと思いながら「よろしいのですか?あちらの損害を大きくする可能性が高いと思いますが?」と聞いた。
「せっかく来たのだから最後に手柄をたてる機会をあげようではないか。こちらに損害さえでなければどうなってもいいしな」とフィオレンは答えた。
ヴォルガルは「はっ!」と言って通信を終えると通信官にダスクレイヴのところへ向かうように言った。
通信の内容が他に漏れることはない。漏らした通信官は自らだけでなく一族郎党皆殺しになる。
そのかわり役目を務め続ける限り一族全てが貴族並みの待遇を受けられる。
それくらい『意思伝達』というスキルは貴重であった。
翌日ヴォルガルは余剰物資をまとめるとその受け渡しの手続きのためにダスクレイヴの天幕を訪れた。
ヴォルガルが天幕に入ると朝だというのにダスクレイヴは酒を飲んでいた。
あれだけの強大なモンスターが現れたのだ。カリスト子爵も戻って来ないし、貴族部隊からすると森ヘ侵攻することは死にに行くようなものだろう。
ヴォルガルは部隊編成の助言でもしてやろうと思っていたが、酒を飲んでいるダスクレイヴを見てやめた。
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