"かくれんぼ"は、やっちゃダメ

みこと。

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月夜の出会い

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  ☽ 


 どのくらい、泣いてたんだろう。

 月が、山の真上に見える頃、サク、サク、と歩く音が近づいてきた。

 誰かが、僕に気づいて探しに来てくれたんだ!

 あわてて顔をあげ、足音の人を見て、僕はめちゃくちゃビックリした!!

 おさむらいさん――――??
 え、え、誰? なんで? なんでちょんまげ?? なんでお着物とハカマ?? この人、どうしてお侍さんみたいな恰好かっこうしてるの――???

 知らないおじさんだった。
 少し、おじいちゃんに似てる気がするけど、会ったことのない人だ。

 「何故こんなところでひとりで泣いている?」

 声をかけられた。
 ど、どうしよう、知らない人には、それにこんな変な扮装ふんそうした人には、返事をしちゃいけないんじゃ……。

 でも、僕はすごく困ってた。それに何だか安心できる声の気がした。
 それに、僕を見つけてくれた。

 言葉より先に、また涙があふれ出した。そしたら、その人が言った。

 「ここにいたモノ・・は、どうした?」

 ――――!! この人、あの子のこと、知ってるんだ!!

 それから僕は、起こった出来事を全部はなした。ちょんまげのおじさんが誰かはわからなかったけど、もしかしたら、何とかしてくれる? 僕を助けてくれる?
 そんな思いを込めて、一生懸命伝えた。

 すると、ちょんまげおじさんはけわしい顔をして、「わかった」と頷いた。
 そして、「ついてきなさい」と落ち着いた声で僕をうながした。

 不思議だった。あんなに動かなかった足が、するすると動いて、ちょんまげおじさんの後を追っていく。お山からなんなく抜け出て、ひいじいちゃんのおうちにも、あっという間に着いた。
 おうちの中はもう真っ暗で……。

 だけど、おうちの外は、いろんな色の光に、にぎやかに取り巻かれていた。

 なに、これ? 何が起こってるの???
 僕こんなの見たことないよ?
 水色、ピンク、黄色にみどり。淡い光がシャワーみたいにはじけてて、まるで花火みたいに、にぎやかだ。

 玄関上のおふだから、屋根瓦の動物から、お座敷のあるあたりや別のお部屋からも、柔らかで優しくて力強い、そんな光がちこぼれてる。……もしかして神棚とかお仏壇があるお部屋かな???
 自然と、そう思った。

 驚いて見ていると、ちょんまげおじさんが言った。

生身なまみでは……こちらからだな」
 そして、お座敷のある縁側に移動して、僕に入るよう指さした。
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