天地対戦

k.poko

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戦いの始まり

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「将太!早く起きんか!!」
「え!?ウソ!目覚まし鳴らなかったじゃん!」
じいちゃんの声で、目を覚ました俺は急いで時計を確認する。時間は5時30分。
「何だよ。まだ二時間は寝れるじゃん。」
そんな悠長な俺にじいちゃんが再び叫ぶ。
「将太!早く、起きてこんか!!テレビを見ろ!大変なことになっておるぞ!」
仕方なく、自分の部屋からリビングに向かう俺。
「じいちゃん、寝ぼけてんの?何時だと思ってんだよ。まったく………。え?」
「臨時ニュースです。東京のど真ん中に空から舞い降りた赤色の眩い光。そこから、突如現れた人間……いえ、人間型のエイリアンと言う表現が正しいでしょうか?無作為に人類を襲っているとの情報が入っています。現場では、拳銃を構えた警察官達が応戦しているようです。あ、見えました。ま、街が……血で……真っ赤に染まっています……。こ、これはひどい。ピーーーー。」
あまりに過激な映像だったからだろうか、途中で映像が切られた。
「な、何だよ。これ。」
「おそらく、あれが天からの使者じゃ。」
驚いて固まっている俺に、じいちゃんが説明してきた。テレビから音声だけが聞こえる。
「どうやら、炎を自在に操れるようです。街がどんどん火の海に飲み込まれていきます。消防隊が必死に消化活動を行っていますが、まったく追い付いていません。」
「なあ、じいちゃん。これ、夢だよね?それか、何かの特撮ドラマ?」
俺はまだ事態を飲み込めずにいた。
「あーっと、1人の消防士がエイリアンに立ち向かっています。ホースをうまくコントロールしてエイリアンに向かって放水しています。」
テレビを見ると、30代前半くらいの消防士がエイリアンに向かって放水している。確かにホースから出る水をうまくコントロールしているようにも見える。しかし、俺にはホースをうまく動かしているのではなく、彼自身が水を操っているように見えた。
「エイリアンが少し苦しそうです。あーっと!次は何だ!?」
エイリアンの体がいきなり赤色に光輝いたかと思うと次の瞬間、空へと消えていった。
「何だったのでしょうか‥‥‥。」
唖然とするアナウンサー。突然の出来事に愕然とする街の人々。懸命に消化活動を続ける消防士。そんな中、1人果敢にエイリアンに立ち向かった消防士がカメラの前にやって来た。
「すいません!インタビュー、よろしいですか?」
自分の仕事を思い出したかのように、マイクを握り直すアナウンサー。そんなアナウンサーを消防士は気にも留めずにカメラを見つめる。
「これ、今、流れてるのか?ちょっとだけ喋らせてくれ。」
そう言って、消防士はカメラに向かって一言だけ語った。
「全国に散らばりし末裔たちよ、明日の正午に約束の地にて待つ。以上だ。」
それだけ言い残し、消防士は消化活動へと戻っていった。
「じいちゃん。使者って空想の話じゃなかったんだね‥‥‥。あの人も末裔の1人ってことだよね?約束の地ってどこ?」
「おそらくそうじゃろう。水の能力者のようじゃな。約束の地は、お前も何度か言ったことがあるじゃろう。修学旅行でも行ったはずじゃ。」
俺より、事態を飲み込むのが圧倒的に早いじいちゃん。俺は、まだ混乱していた。
「修学旅行?俺、大阪と京都しか行ってないよ。」
まったく状況を理解できていない俺。
「そうじゃその時に行ったじゃろ?清水寺。」
「え?ちょっと待った。約束の地って清水寺のことなの?」
約束の地とかいう堅苦しそうな場所があの有名な清水寺であると言う事実に衝撃を受ける俺。
「その通りじゃ。言い伝えによると、百年前の戦いで、最後の使者を倒した場所が清水寺と言われておる。そして、その清水寺には、7人の英雄たちが後世に残した宝物があるとも言われておる。あの水の能力者はおそらくそれを使うことを考えているのじゃろうな。」
色々な情報が一度に入ってきて混乱する俺。
「え?最後の使者?ちょっと待って。使者って1体じゃないの?」
「言い伝えによると、使者も英雄と同じ7体だと言われておる。」
俺は、もう完全に思考が停止した。
「あんなのが7体もいるなんて‥‥‥。と、とにかく、明日の正午に清水寺に行けばいいんだよね。」
「あぁ、そうじゃ。じゃが、その前にワシが知っていることを全て伝えておこう。」
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