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3章

ドワーフ国

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謁見の間の後ろには、隠し通路のような廊下がありとにかくついていく。王の執務室らしき部屋から隠し扉を通り、地下へ。
魔方陣のある開けた場所へと出た。
神竜国の隠し通路みたいだ。そのまま、みんなで魔方陣へ乗り、空へ。
真っ直ぐしばらく進むと、湖へと出た。
その傍にシルキーが現れ、
「何用か」と尋ねる。
「神竜国よりのお客人が来られております」
とシュンさんが告げると
シルキーさん、良い仕事をなさりますなぁ。
ピクニックだそうです。
目の前に、瞬時に現れた。
それはピクニックだ。
「では、私はこれにて」
とシュンさん、魔法陣の方へ歩いて行く。
4人でシートに座り、何故か、3:1の格好。
クレアさん、あなたは何をしにきたのかなぁ~‥(-_-;)
「さて、ハロルド、ワシに聞きたいことがあるのじゃろ。ここでは遠慮は要らぬ。申してみよ」
と、ドワーフ国王が、切り出した。
「では、神獣候補様の事をお聞かせ願いたい」
と率直に言う。
隠し事をしたところで何もうまれない。
少しの沈黙をへて、言葉を紡いだのは王妃さんでした。
「あの子は、とても明るい笑顔の可愛いこでした。神亀様から、神獣候補を保護せよと王に話があり接触したのですが旅を楽しみたいと1人王都に滞在していましたが、一月程ののち、すぐにエルフ国へと旅立つとの報告を受けたのです。彼の国は、情勢が乱れており危ないと何度も鳩を送ったのですが、聞き入れてくださらずそのままエルフ国へと渡られました」
「その後は!?」クレアは、興味津々であるが王妃は、首を横に振る。
「それだけ!?」
王妃は、首を縦に振る。
王はそんな王妃の方を優しく抱いた。
「クレア様、王妃はとても後悔しているのですよ。あの時、もっと止めていればと」
そうだ。神獣候補の、生死はいまだにわかっていない。
多分亡くなっているのだろう。
でも、証拠は無いし‥
王妃の顔色が悪くなり王は、すまぬと王妃を連れ魔法陣へと歩いて行く。2人の姿が見えなくなると、クレアが
「ハロルド、どうする!?」
どうしよう。何もわかりませんでしたではこのままでは、先に進めない。
その時、クレアが急に立ち上がり湖を見つめる。そして、礼をする。
クレアの礼、まさか、と湖を見つめ動けずにいると小さな小さな点がこちらに移動してくる。
どれだけの時間そうしていたのか、一瞬だったのかとさえ思うほどの‥
目の前に、ちょこんと小さい亀。そちらに目を奪われていると、サバァ~ンと大きな音を立てて湖から大きな顔!顔!?
((よくぞ、参られた。ティアの娘))
((クレアと申します。神亀様))
俺の膝の上には亀。隣には顔。
固まっている俺にクレアが
「ハロルド、こちら神亀のゼン様です。
ご挨拶して」
カチコチに固まっている俺を見て2人してクスクス笑っている。


「神竜国皇子、ハロルドと申します」


それだけしか言葉が出なかった。
まだ笑ってるし‥
膝の上の亀すら笑ってるし‥
「ハロルド、可愛い」
クレアさん、俺にはこの空気感無理だ‥
あまりにも神気が強すぎてどうにも落ち着かない。
慣れるまで、俺は上の空~、ボーっとしてしまっていた。






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